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CV:西村智博(現西村朋紘)

概要編集

様々な秘術や秘薬を売買していたパキスタン出身の秘術商人。

単独で修行中の身だった藤井八雲に、知り合いの女性を紹介するとの条件で

土爪(トウチャオ)と鏡蟲(チンクウ)の獣魔術を売ったことから関わりを持つことになる。


これといった戦闘能力があるわけではないと自覚しているため、術士としての知識を利用して八雲達にサポートする。

日本人の女の子と知り合いたいという目的で日本語を習得したらしい。

亡くなった母親が日本人とのこと。


  • 獣魔術事件

第三部で初登場。空腹で倒れていたところをパイに発見され、彼女がおやつ用に買っていた肉まんを彼に渡したことで一命を取り留める。その後妖撃社を探していることをパイに話したことで彼女に案内されるが、そこで今まで約束の連絡を一通も寄越さなかった八雲と再会し怒りを露わにした。最初は約束を果たさなかった八雲(曰く妖撃社の仕事が多くて連絡できる暇が無かったそうだが……)に恨みを持ち、八雲の血を採取して自分に女の子を紹介しなければ卵状態の獣魔を孵化させると脅し、彼から謝罪の意味を込められた日本行きの航空チケットを渡されたことで許した。

しかし、そのときに落とした血が獣魔の卵に偶然かぶってしまったことで光牙(コアンヤア)と走鱗(ツオウリン)を孵化させてしまい、一騒動を起こしてしまうことになった。

その後日本へ赴いたものの、紹介された相手がオカマバーの店長であり幼少時の八雲の面倒を見ていた真行寺君江(男性)だったため再度恨みの炎を燃やすことになってしまう。


  • 木霊事件

君江によってバーの定員として働いていた日々を送っていたあるとき、かつて綾小路ぱいに身体を粉砕された手のみの木霊(第二部始めに登場した人形に宿った精霊)に会い、自分と同じ八雲への恨みを持つ彼女の言葉を信じて八雲に復讐しようとしたが、本当の狙いがパイと三只眼だったことを知り、これ以上の騒ぎを起こさぬよう封印させるために動く。

この事件は間違った方法で獣魔術を使役していた八雲に本来の使役の仕方のヒントを教えるきっかけとなり、そのおかげで木霊を封印することに成功した。

事件が終わった後は木霊の口車に乗せられてしまったとはいえ、自分のせいで騒ぎに巻き込ませてしまったとパイに謝罪するが、当人からは全く恨まれていないどころか守ってくれたことを感謝されて驚きを隠せなかったが、そんな優しい面を持つ彼女に惚れてしまう。


……が、三只眼からは100%怒りを買っていたためちゃっかり報復された。


その後は一時的に妖撃社に居候する形となり、八雲の悪友兼相棒として冒険を共にする。



第四部ではスポンサーを失った妖撃社が倒産したこともあって当初別行動しており、インドシナ半島におけるヴィシュヌ神復活儀式に巻き込まれる。

手紙を通じて八雲に連絡を取って救援を要請するも、間に合わずに儀式によってヴィシュヌ神の化身にして生体兵器であるカルキが復活。これを巡る戦いで右腕を失うが、八雲が新たに得た獣魔術・假肢蠱(チイアチークウ)によって補われ、しばらくはこの右腕を武器に戦いにも参加するようになる。

この事件の最中、八雲と一緒に救援にやってきた綾小路葉子と出会う。当初から彼女の美貌に惹かれるも、かねてから抱いてたパイへの想いがまだ解消しきれていなかったことと持ち前の異性に対する不器用な言動が仇となって誤解を招き、彼女を怒らせてしまう。しかしその後目の当たりにした彼女の戦闘時のかっこ良さと可憐さに見惚れて完全に恋してしまい、以降は葉子一筋となる。葉子の方も愚直ながらも熱烈なハーンの求愛を受けたことですぐに誤解を解いた上、次第にハーンに惹かれていった。


聖地での人化の法を巡る決戦では序盤から右腕の假肢蠱を武器に八雲と共に活躍するも、そのラストにおいて倒壊する城から三只眼を守るために犠牲となり、生死不明となる。

その後、球城アマラにおいてハーンをベースにして製造されたコピー体「リバース・ハーン」が生み出される。オリジナルから瓜二つの肉体と秘術の知識や技術は継承しているものの、霊力は劣化している。記憶も基本的に受け継いでいないが、葉子に対する強い愛情だけは心の中に刻まれており、それによって度々苦しめられることになる。

一方オリジナルのハーンは致命傷を負いながらも鬼眼王ベナレスによって回収されて肉体と魂に分けられて幽閉されており、後に鬼眼王が葉子に裏切りを唆すための交渉材料として利用する。それに乗って裏切りを決断した葉子はハーンの肉体は手に入れるものの、途中で任務に失敗したことからハーンの魂を得ることはできずに絶望するが、リバース・ハーンの説得を受けて彼と寄り添うことになる。


最終決戦においては蛸のような体(ハーンの頭部から触手のような脚が生えた異形)に魂を込められてパイの拘束具として鬼眼王に利用されるも、後に引き剝がされる。その後の戦闘でベナレスから光牙で攻撃を受けそうになった葉子を秘術のバリアで守るも、弾き飛ばされて葉子共々行動不能となる。葉子と共に最期を受け入れようとするが、このときリバース・ハーンからの提案を受けてサンハーラの力で彼と融合を果たし、精神はオリジナル、肉体はリバースという状態で復活を果たす。その後本編のエピローグでは聖地において葉子と共に農作業をしている様子が描かれ、その畑の傍らにオリジナルの肉体を埋葬した墓が建てられていた。


本編の後日談においてはその後葉子と結婚し、娘の「セツ」を儲けていることが明かされた。

葉子はサンハーラの時点でもまだ八雲への想いが残っていることをハーンに懺悔しながら告白していたが、後日談である短編作品「綾小路家の一日」にて、サンハーラ後に行方不明となっていた八雲を最初にハーンが発見し、その再会を誰よりも喜ぶハーンの姿を見たことで葉子も八雲への想いを吹っ切ってハーンの愛情に応え、自身もハーンを誰よりも愛するようになったことが明かされた。


余談編集

本編ではほぼ全キャラから「ハーン」の方で呼ばれているが、こちらは姓であり「ハズラット」の方が名。結婚した後の葉子からはハズラットと呼ばれている。


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