アメリカ合衆国司法統計局では「二箇所以上の場所で殺人を行い、またその間の期間は比較的に短い」と定義している。
大量殺人などを行う犯人を射殺あるいは拘束などしたのち、身辺捜査などを行うなかで、別の事前の殺害事件が発覚、ないしは別の殺人事件の犯人と同定されるというケースが典型である。この場合スプリー殺人として一連の犯罪として統計される。
大量殺人者(mass murderer)や連続殺人者(serial killer) との相違としては、
- 大量殺人は一か所で多数の人間を殺害する場合を指す事が多い。
- 連続殺人は殺人と殺人との間にそこそこの冷却期間があるものを指す事が多い。
(連続殺人では一連の事件の間に数か月あるいは数年の期間が空くこともあるのに対し、スプリー殺人の場合には犯行は数日ないし数週間のうちに行われる。)
- 連続殺人ではスプリー殺人に比べて被害者や殺害方法に共通点があることが多い。
という違いが挙げられる。
ただ、連続殺人との境界は割とあやふやなため、スプリーキラーという定義の存在意義を疑問視する声もある。
政治的な意図を持った連続テロ事件とも異なる。また、銃の乱射事件と混同される場合もあるが、これもやはり全く異なる概念である。(もっとも、スプリー殺人の一環として銃の乱射を行うことはたびたびある。)
日本の科学警察研究所では通り魔事件の犯行形態として、被害者数・発生場所・発生時間ともに単一の場合を「単発犯」、被害者数・発生場所が複数で発生時間が一連のものを「スプリー犯」、被害者数・発生場所が複数で異なる時間に犯行を繰り返すものを「連続犯」に分類している。 また、富山県警察本部刑事部科学捜査研究所では『犯行に冷却期間がなく、短時間に複数放火に及ぶこと』をスプリー放火と称している。