概要
宮崎県から大分県、島根県の隠岐諸島に掛けて伝承が残されている子供の妖怪。名前は「セコい」からではなく、狩猟の際に獲物を追い立てる掛け声「勢子」に由来。
河童が山に登った山童の一種だと考えられており、非常にいたずら好きで手の付けられない奴等。
天狗倒しと言った怪音を発生させたり、人に触れて驚かさせたり、怪我を負わせたりと多種多様ないたずらを仕掛けて来るが、流石に命を取るような真似はしない。
こちらが手を出さない限りは直接攻撃はしてこないが、仮にいたずらをされた場合は威嚇射撃で驚かせる、「今夜はオレが悪かった」と降参する、他の妖怪と同じように経文を読むなどの方法で撃退できるというが、中でもイワシを大の苦手にしており、「イワシの頭をやるぞ」と言うと一目散に逃げていく為、かなり効果的。
また、山を縄張りにしている為、自分たちが通り道にしている山中に家を建てられるとひどく不機嫌になり、家を揺らしたり石を投げ付けられたりする。
水木しげるデザインでは一つ目の爬虫類型の妖怪(瞳の中に目玉が二つある個体もいる)として描かれており、メディアによって宮崎県の妖怪だったり、大分県の妖怪にカテゴライズされたりと差異が見られる。
5期鬼太郎では地獄一クイズの参加者として登場したが、極寒地獄でかき氷を10杯食うという難題に対して鬼太郎に食べさせるというなんとも狡い方法で突破を試みるなど名前通りのセコい奴として描かれた。
その後も妖怪大裁判の傍聴人や妖怪四十七士の大分県代表として登場している。
関連タグ
ヒョウズンボ:宮崎県の河童。秋になると山に移るという伝承がある為、おそらく変化した姿だと思われる。