概要
新興宗教「筋肉聖教」の教祖。自身の居住する施設を「マッスルカテドラル」と名付け、トレーニングジムおよび礼拝堂などを設け、大勢の出家信者と共に活動をしている。
信者たちは単に身体を鍛えるだけでなく、筋肉と心を科学する研究者がいたりするなど、トレーニング含め決して脳筋というわけではなく、彼らなりの考えが感じられる。
その教義は以下の通り。
- この世は荒野だ。
- 荒野を生き抜くためには、身体を鍛えるのがよろしい。
- 鍛えられた身体には、健全な精神が宿る。
- よって、世界人類が身体を鍛えれば、世界は平和になる。
おかしいのは⒊からである。いろいろな意味で。
確かに「健全な肉体には健全な精神が宿る」とはよく聞くが、「健全でない精神で身体を鍛えてもその精神は健全になるとはかぎらない」し、「健全な精神で身体を鍛えても、精神が健全なままでいるとは限らない」のだから。
そして、幹部志望者に対してはあからさまに怪しいマシンで瞬時にボディビルダーへと身体改造を行っているなど、ともすれば上記の論理の⒉さえ成り立たないような、結果ありきで急ぎ過ぎた教団運営に走ってしまっている。
また、外部の者に対しては施設見学をオープンにしている反面、出家中の者との面会を拒絶したり、信者の勝手な外出を許可しなかったり、上記のマシンを見てからの同意拒否を許さなかったりと、既にその運営には無理も生じており、これらの所業から30,000Gの賞金首にされている。
そして、マシンを目の前にした主人公たちが拒否の姿勢を見せると、背教者とみなして襲い掛かってくる。筋肉の芸術とでも言いそうな数々の襲撃を退け、ついにセント・マッスル本人の下へと辿り着く。
彼曰く、主人公を一目見てすぐに素質を見出したらしく、マシンの改造=幹部試験に招待したのも素質あってのことだったらしい(実際多くの信者たちは幹部目指して修行を重ねている=修行を重ねる必要がある程度に水準を満たしていない)。しかし、どうにも説得が不可能であることも察しており、バトルへと投入する。
フィールド上でも巨体だった彼の身体はバトルになるとさらに大きくなる。これは演出ではなく、公式設定で通常は2mだが戦闘時は3mになるとのこと。攻撃の度にポージングするという、もはやステレオタイプのど真ん中をわき目も振らずに行くボディビルダーの鑑。
一応、「大破壊前の世界は愛や絆ではなく罪やエゴにあふれていた」ということには気づいていたらしく、身体だけではなく心も鍛える必要があること、教団運営はやり方が無理なものであった割には意外な事に裏の顔などは持っていなかったこと、最期は身体を鍛えて世界を平和にするという己の教義に殉じたこと、それゆえか信者たちは彼が倒されてからもこれまで通り教団で修行を積んでいることなど、この手の新興宗教にしては珍しいキャラクターでもある。
なお、上記のマシンに入ることに同意したり、襲撃されてからいずれかの戦闘で負けたりすると、心身ともに信者となり心と体を鍛え続ける専用エンディングへと突入する。