概要
和名を回転草とも。西部劇では球体に近い巻かれたツタ状の植物が転がっているのが定番のシーンだが、実際のものは夏の終わりごろに枯死して根元から折れ、風に吹かれて移動している植物の総称であり、転がらずに吹き飛ばされているだけのタンブルウィードも多く見られる。
従って、生物学的に特定の種の植物を指しているわけではない。
以上のことから、様々な植物がタンブルウィードになり得る。タンブルウィードとなることで風に吹かれて転がる間に種をばら撒き、生息域を広げることができるなど、タンブルウィードとなりやすいように進化したと思しき種もある一方、タンブルウィードとなることに生物学的な意義は全くない種まで幅広く見られる。
西部劇では定番のガジェットであるが、現実のアメリカでは大量発生により交通事故を引き起こす原因になったり、建物に大量に流れついて邪魔になるなど厄介者として扱われている。また、タンブルウィードはそのふわふわした見た目に反して棘まみれであるため、素人が除去するのは困難である。(当然だが、顔を埋めようものなら棘がグサグサ突き刺さり血まみれになるので注意)
西部劇で登場する事の多いロシアアザミはロシアなどユーラシア大陸が原産の外来種で、アメリカに持ち込まれたのは西部開拓時代以降という説もある一方で、最初に北米中西部(当時は西部)のサウスダコタ州バナム郡で生息が発見されたのは1877年である事から登場に問題は無いとする説もある。