ガスタービンエンジンの一種。もとはターボジェットエンジンの派生だが、推力に寄与するのは主にプロペラであってエンジンの排気ではないので原理上ジェットエンジンとは言えない(ジェットエンジンとガスタービンエンジンの違いについてはガスタービンエンジンの項目を参照)。
特徴
排気でタービンを回してコンプレッサーを駆動し、吸気・圧縮した空気で燃料を燃やし、排気タービンの回転を減速機を介しプロペラを回す動力としている。出力の約90%以上がプロペラによる推力により生み出され、排気による推力は10%に満たない。
コンプレッサー駆動用とプロペラ駆動用のタービン軸が別々ならば、コンプレッサー駆動用タービンの速度に影響されることなく最適な回転数でプロペラを回転させることが可能である。
プロペラの直径が大きいほど効率が良い。ただし、回転するプロペラの先端が音速に近づくにつれ効率が悪化するため、他のジェットエンジンより燃費に優れる速度域はマッハ0.6程度までである。近年はターボファンの技術の進歩により、燃費の優位性は少なくなった。
ジェットエンジンとしては推力が小さいが、レシプロエンジンに比べれば段違いに大きい。軽飛行機に使うには出力が大きすぎるため、航空自衛隊の初等練習機T-7などでは出力にリミッターをかけている。