CV:戸松遥
概要
フリージア王国の現女王ローザ(母)と王配アルバート(父)の次女(第二王女)で、第一王女プライドの2歳年下の妹。
人物像
母譲りの金色のウェーブがかかった髪と金色の瞳が特徴の美少女。姉プライドとは対照的に可憐なお姫様という言葉がよく似合う外見と人柄の持ち主。
生まれつき身体が弱く、誘拐や暗殺の危険を鑑みて6歳の時までその存在を秘匿されていたため、プライドもその存在を知らされていなかった。
優しく愛情深い性格で、他人の感情や心の機微について非常に敏感。ステイルのジルベールに対する反発の根底に嫉妬があることや、ヴァルがセフェクやケメトを心配する感情を抱いていることをいち早く見抜いている。
はっきりものを言い過ぎる面もあり、失礼な言動で姉を傷つけたセドリックに対しては出会った当初から強く反発し、「きらいですからっ!」「ばかっ!甘えん坊!」と容赦ない言葉を浴びせている。
特殊能力
プライドのラスボスチートと同様に、ゲーム演出が反映された結果としての主人公チートを持っている。
「私だって、戦えます。私はお姉様と兄様の妹なんだからっ。」
優れた家事スキルのほか、実はナイフ使いとして卓越した才能がある。これを活かし、プライドとステイルを守る力を身につけるため、元裏稼業のヴァルに師事して腕をさらに磨いていた。また、彼女だけが持つ特性は他にもある様子。
来歴
ゲーム
プライドが前世でプレイしていた乙女ゲーム『君と一筋の光を』シリーズには、第1作の主人公として登場する。ゲーム本編は彼女の16歳の誕生日から物語が始まり、「悪政を敷く女王となったプライドを攻略対象者たちとともに倒し、幸福な結末を迎える」というのが基本のシナリオになっている。
しかし実の姉を処した十字架はティアラ自身にとっては決して軽いものではなかった。ティアラはプライドを倒したかったのではなく、あくまでも改心させて救いたかった(プライドを光落ちさせたかった)旨がところどころでうかがえる。
プライドを倒し、周囲が歓喜に湧く中、ティアラだけは嘆きの涙を流した。それは、たったひとり血を分けた姉を失くした妹の哀切の涙であった。しかし周囲の歓喜はそれを「毒姉から解放された事による歓喜の涙」と盛大に勘違いした。ティアラもまた乱の主導者として、姉への哀切を周囲(攻略対象たち)に悟られることはできなかった。
プライドを自らの手で倒してしまったティアラは、そうする事で、本当の意味で心を分かち合う者のいない、天涯孤独のひとりぼっちになってしまったのである。
プライドは史上最悪の愚王だった。とはいえ、その王としての政治力、カリスマ、采配……それらはティアラには及ぶべくもない神がかった天性の才であった。女王となったティアラは国政の苦境に立つ度にそれを思い知らされ、いつしか「きちんと愛と理性を持てた姉ならどうしたか」という考えで国を回すようになる。
ティアラにとってプライドは自らの死の瞬間まで、越えることのできない壁にして、最高の模範(反面教師としての意味も含むが)であり続けた。
そしてティアラは常に望んだ。
「もしも人としての優しさを取り戻してくれたプライドが、どこかの世界にいたならば、今度こそ姉に甘えつつも姉と支え合って、きちんとした姉妹として生きていきたい」と……。
ちなみに、ゲームシナリオにおけるメインルート(トゥルーエンド)は、セドリックルートである模様。メインルートから外れた別エンドでもセドリックとは良好な盟友関係を築く事が多い、とされる。
本編
プライドによって塔に幽閉されることもなく、姉兄妹仲良く過ごしている。
同時に、優れた才能と人望を持つ姉や兄の背中を見て育った影響か、認められたいという承認欲求も少なからず持っている。
ゲームとは異なりセドリックとは険悪な関係になってしまっているが、これはお互いに会うのが早すぎた(二人の精神的成長がゲームの彼らよりも遅い)ためでもある。後にセドリックはゲーム同様、ティアラに惹かれていく事もあり、ティアラも第一印象の最悪具合は拭いきらぬもののセドリックに対しては「なんか危なっかしくて放っておけない腕白坊主」という認識となり、結果あまずっぺーツンデレケンカップル状態となっている。