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「私が最低最悪の女王になってしまったら……」

「あなたたちの力で絶対に私を殺してね」


「あなたたちの愛するものを、あなたたち自身の手で守るために」



概要編集

悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』通称「ラス為」の主人公。


また作内で言及される乙女ゲーム(いわゆる劇中劇)『君と一筋の光を』通称「キミヒカ」における悪役令嬢でもある。



プロフィール編集

名前プライド・ロイヤル・アイビー
英名Pride Loyal Ivy
性別女性
誕生日6月14日
年齢8歳→19歳
髪の色深紅色
瞳の色紫色
地位フリージア王国第一王女→フリージア王国第一王位継承者(※1)
身長175cm(※2)
特殊能力予知
好きな食べものスフレオムレツ、キッシュ、ケーキ
嫌いか苦手な食べもの見た目がグロい食べもの
騎士団で例える今の強さ騎士隊長
家族構成ローザ)、アルバート)、ティアラ)、ステイル義弟)、ヴェスト叔父
CVファイルーズあい

(※1)8歳で特殊能力を覚醒し正式に第一王位継承者となった。

(※2)ラスボス女王の為、平均よりかなり高く設定されている。



人物編集

「救えるとわかった時点で救わねば!!」(「29.外道王女は怒り、」より)


容姿編集

深紅色で軽いウェーブのかかった髪と紫色の瞳を持つ美女。髪と瞳の色は妹が母譲りであるのとは対照的に父譲りである。本人はラスボス然とした眼つきの悪さを気にしている。


前世編集

前世は短大入学を控えた高校3年生。

乙女ゲーム『君と一筋の光を』通称「キミヒカ」の大ファンで、アニメ化された第3作目以降新作含め全作をプレイしていた。しかし事故で他界、第1作目の最低最悪の外道ラスボスに転生する。


今生編集

8歳で予知能力を覚醒するとともに前世の記憶を思い出し、持ち得る権力とラスボスチートを駆使して攻略対象者や第1作目主人公である妹ティアラをラスボスである自分から救うことを決める。

上記のセリフはその決意の表れ。


基本的に自分を「最低最悪の外道ラスボス」と思い込んでいる為、自己評価が低く自己犠牲を厭わない。

その為、本来守られるべき存在であるにもかかわらず自ら率先して戦場へ飛び込むなど、身の危険を晒すことに躊躇いがない。その危うさは周囲から危惧されている。


幼少期から頭や才覚および機転はかなり良く、格闘術や銃剣術なども一度教われば(あるいは見学しただけでも)大抵、過不足なく使いこなせる。ただし、単純な力は年相応の女性のそれであり、決して無敵というわけではない。例えば、逃げ場のない状態で男性に素手で押さえ付けられると、プライドの腕力では振り解けずなす術がない。


彼女の特殊能力である「予知」は、数十年に一度、王族にしか覚醒しないとされる希少なものである(この点は妹のティアラと同じ)。多くは第一王位継承者である人間(特に女性)が授かっており、この能力を得た人間を「次なる王の啓示」として次の王位を継がせることがフリージアにおける習わしであり、絶対的なものとされる。基本的に自分の意志では行えず、予知の内容・質・頻度は歴代の予知能力者によって個人差が激しく、能力者自身が把握することはできない(内容は天気予報から国難、頻度は「10年以上に1回」〜「1週間に数回」など)。


プライド独自の特性として、ほんの一瞬先の未来であれば自分の意志で何度でも予知が可能。瞬間移動などで不意を突かれた場合は効果がないが、本人の高い才覚や技術と任意で発動した予知を組み合わせて、発射された銃弾の弾道を見切って回避または剣で叩き落とすといった芸当も見せている。ちなみにアーサーはプライドが銃弾を叩き落とす場面を見て、これを予知能力なしで模倣したことがある(この時のアーサーはプライドが予知能力を使用して銃弾を叩き落としていることを知らなかった)。


対外的には「ゲームに関する知識に基づいた行動」を「特殊能力である予知によって垣間見た光景」と説明することも多いため、作中で実際に予知の能力が発動した回数は意外と少ない。


また、ラスボスチートの弊害なのか、家事全般はもはや呪いとも言うべきレベルで苦手。料理は特に壊滅的で、リンゴの皮剥きもまともにできない。前世では趣味の一環として料理やお菓子作りを嗜んでいたため、この事実に気付いた時は落ち込んでいる。


自らがラスボスとして堕ちる運命を知り、そこから抜け出る事に足掻いているため、長年職権を乱用し国を裏切り続けた宰相や死刑に相当する刑を受けた罪人でも、救えるとわかった時点で救うことに躊躇がない、慈悲深さと優しさを持っている。


経歴編集

幼少時編集

フリージア王国現女王ローザと現王配アルバートの間に生まれる。

王族の一般的な養育は乳母を付け、多忙な女王・王配は距離を取るものだったが、そうやって育てられた母・ローザの「自分はそうやって育てられたがゆえに親との距離を感じて悲しかったから、娘にはそんな思いはさせたくない」とする意向により乳母はつけられず、ローザの溺愛を受け養育される。

しかしプライドが2,3歳の頃、予知能力で将来プライドが他人を好んで傷つけるどうしようもない女王になる事を知ったローザに物理的な距離を取られる。(女王である自分が会いに行っては、将来自分が女王になる事を疑わなくなるためであり、溺愛はしていた)


しかしプライドからしてみればもっとも愛情が必要な時期に、理不尽にそれを奪われたことになる(母である女王がいくら愛情を持っていたとしても、それを伝えられる事がほぼ無く行動も伴わない以上、それは愛情が無いと言っているのと同じである)。以降、プライドは母親の愛情と関心を取り戻そうと足掻く果て、本来は愛情に溢れていた、その人格を全面的に反転させ歪ませていく。

ちなみに、この背景が明かされた際、読者陣からは「可愛がるだけ可愛がって、自分の思い通りにならないと知ったらネグレクトとか、女王、毒親じゃねえか!」「歪むのは当然だ」「悲劇の元凶はプライドかもしれないが、全ての元凶は女王だ」と総ツッコミが舞った。


結果、甘やかされ育った事と、愛情を向けてくれていた母の関心を引くために横柄で横暴な性格となり、そんな性格の王女に心を傾ける侍女や衛兵は居らず、父アルバートが忙しい合間を縫って会いに来るのみだった。


8歳編集

孤独な日々を過ごした8歳のある日、卒倒し前世の記憶を思い出す。

ここが乙女ゲーム『君と一筋の光を』の世界であること、そして自分が最低最悪なラスボス女王である事、そして自分には妹がいる事もゲーム知識で知ったプライドは、見舞いに来た父アルバートに存在を秘匿されていた妹がいる事を言い当て、予知能力が覚醒したとされ第一王位継承者となる。


前世での倫理観が融合された事や、自分がゲームが開始する10年後断罪されると知った事から、その断罪の時まで第一王女として民の為に尽くすことを決める。


「キミヒカ」のプライド様編集

上述のように乙女ゲーム『君と一筋の光を』においては、ヒロインである妹姫ティアラと攻略対象の前に立ちふさがる悪役令嬢かつラスボスにして最低最悪の愚王、世界を破滅寸前に追いやった史上無二の大悪女として君臨する。


幼少期は当然、本作本編のプライドと共通するのだが、予知覚醒直後に見舞われた父親の事故死と、愛する王配を喪って生きる気力を無くした母親の衰弱死によって自身を肯定する愛情を失ったまま、愛情の意味を知らぬまま、あるいは誤解したまま成長してしまう。まさに親の失策によって愛を否定する怪物となってしまった。


本来は母の関心を引くために構築された横柄で横暴な性格は、やがて彼女の心に凶悪な嗜虐心サディズム)を湧き起し育てていく事となり、そしてプライドは喪った愛情を嗜虐心の充足で埋めるようになっていった。

のみならず自らには与えられなかった愛を持つ者に無自覚な劣等感を抱き、そして愛情を持つ者を深く憎むようになる。

さらには、その者の持つ愛情の寄る辺を悪辣な奸智・奸計をもって、その本人の手によって破壊させ絶望に堕とすことを特に好んだ。


しまいにはフリージア王国が仮想敵国としてきた国際犯罪国にして奴隷生産国である、ラジヤ帝国と密約を交わし、双方が世界を好き勝手に切り取り他国の財と人命を簒奪するためのマッチポンプによるグレートゲームを繰り広げた。


覚醒した予知で妹の存在を、さらには母が死の直前までティアラを養育していた事を知り、満足に母の愛を受けて育ったティアラを激しく憎む事になる。

かくて母の崩御によって得た権力を用いて妹姫ティアラを城の棟に幽閉し、以降、様々に悪辣な企みを我欲と嗜虐心の充足のためにめぐらせ、妹および攻略対象キャラたちのトラウマの源泉となった。


最終的にはグレートゲームの相方であるラジヤ帝国からすら持て余されて秘密裏に切り捨てられ(事実上の自爆)さらに結果としてティアラのもとに集った攻略対象たちによって自業自得のように誅殺されるが、その死に、ただひとりティアラだけが涙した。


プライドの悲劇を理解していたのも、そんなプライドを心から救いたいと願ったのも、悪逆無道の女王となってしまっているプライドをそれでもなお無私の思いで本当の意味で心から愛していたのも、ほかならぬプライドがこの世で最も憎みこの世から消し去りたいと思っていたティアラただひとりだったのである。


プライドの死後、ティアラは苦境に陥るたび密かに自らと姉を比して「(愛を知ることができた)プライドだったら、もっとうまく立ち回れただろう」と悔いていたという。


最強のラスボスだけはあり、人を心酔させるカリスマ性、世界を破滅に追いやる政治力、さらには軍師および戦闘者としての才覚も超一流。

弱点は女性ゆえに男性に対して体力では一歩劣る事のみとすら言われるアテルマチート。しかもそんな唯一の弱点すら自らの予知能力も交えた奸智・奸計によって絶対に届かせない。


その様はプレイヤーに「もはや勝てる気がしない」「死にゲープレイでも倒すのは至難の業」とまで言わしめたキミヒカシリーズ悪役の原点にして頂点たるラスボス。

その悪行の爪痕は死してなお世界を苛んでおり、後のシリーズ作においても隠れた場所で影響を及ぼしている、とされる。


もちろん、その存在は「キミヒカ」シリーズプレイヤーたち(本編のプライド)のトラウマの源泉ともなったのであった。


ちなみに―――攻略対象およびティアラによって命を絶たれたはずであるプライドの死体は見つかっておらず正確には行方不明扱いとなっている………。


関連タグ編集

悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。


悪役令嬢 毒親の被害者


他作品との関連編集

カタリナ・クラエス:『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の主人公。同じ悪役令嬢で、彼女も破滅的なフラグを回避するために努力している。

また彼女もプライドと同じく、義弟を持つという共通点もある。ちなみに義弟であるステイルはそのカタリナと中の人が同じ。ついでにはめふら劇場版のCMもこの作品のアニメで流されている。いわゆる版権元繋がり。


アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ:『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』のヒロインの1人。中の人繋がりと悪役令嬢も繋がり。


ユミエラ・ドルクネス:『悪役令嬢レベル99』の主人公。こちらも中の人繋がりと悪役令嬢も繋がり。


常磐ソウゴ/仮面ライダージオウ最低最悪の存在になる事を運命付けられるも最高最善の存在になる事を目指す主人公繋がり。


織田信長:実在の戦国武将。彼の場合自業自得の部分もあるが、その振る舞いにより本編のプライドのように母親からは愛されず、(プライドの場合、)ばかりを溺愛していた。また、本編のプライド以上の残虐性でも知られ、第六天魔王とも称されるように、長島一向一揆で2万人を虐殺したり、比叡山焼き討ちや髑髏の盃などといったエピソードも残る。最期も、本能寺で焼き討ちに遭ったにも拘わらず死体が見つかっていない点で共通。

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