概要
「テクノロボ・コンポボーイ」とは、ポピーが1982年に発売したロボットの玩具である。
特徴としては、オーディオ機器をモチーフとしており、それらが集まってロボットとして構成している。
実際には、オーディオとしての機能はない、ただのロボットの玩具である。
なお、媒体はあくまでも玩具が中心で、コミカライズが連載されはしたが、アニメや実写などの映像作品は存在しない。
詳細
70~80年代のオーディオブームに乗り、企画され発売されたもの。
その身体を構成しているのはオーディオ機器であり、それらを積み重ねて合体させる事で、ロボットとなる。
あくまでも玩具主体の製品であり、当時、徳間書店「テレビランド」にコミカライズが連載されたのみで、他媒体での発表はされなかった。
玩具自体は、プラ製のオーディオ機器を模しただけのものであり、実際に音が鳴るなどの機能はない。
それぞれにジョイントが備わっており、はめ込むようにして合体させ、ロボットになる。
構成するオーディオ機器
- カラーモニター
合体時に頭部となる。合体時、操縦者の木場すすむ少年のフィギュアが二種付属(オーケストラの指揮者衣装とパイロットスーツ)しており、それを差し込む事ですすむの顔が映し出されるギミックを有する。
- メインコンピューター
オープンリール式のコンピューター。製品には紙テープが内蔵され、プリンターから射出する遊びができる。合体時には胸部になる。
- ビデオテープデッキ
合体時には腹部になる。
- 大型パワーアンプ
合体時には腰部になる。
- レコードラック
左右二つある。合体時には両腕になる。
- スピーカー
同じく左右二つある。合体時には両足大腿部になる。
- 低音用スピーカー
同じく左右二つあり、合体時には両足首になる。
- オーディオラック
左右二つあり、合体時には両足になる。内部は空で、下記のオーディオパーツを自在に入れることが可能。
- リニアトラッキングプレーヤー
- D.D.プレイヤー
- カセットデッキ
- デジタルチューナー
- グラフィックイコライザー
- プリメインアンプ
- パワーアンプ
- オープンリールデッキ
二台ある。どちらにも、リールをミサイルのように発射する事が可能なギミックを内蔵。
- オーディオアンテナ
手持ち武器になる。
- オーディオラック
手首を収める観音開きのラック。なお、手首は指が根元から可動し、オーディオアンテナを握ることが出来る。
コミカライズ
徳間書店の児童向け雑誌「テレビランド」にて、1981年9月号から、1年間に渡り連載されていた。
原作・八手三郎
ストーリー・上原正三
まんが・森藤よしひろ
毎回、テレビランドではマンガのみならず、グラビアカラーページでは書き下ろしイラストによる迫力あるグラビアが毎号掲載されていた。
作中の設定では、コンポボーイは、木場すすむの祖父が開発した戦闘ロボットであり、身長20m、体重1500t。富士山麓の邸宅地下にある、オーディオベース基地から発進する。
すすむはバンドのキーボード奏者として天才的な才能を有していたが、そこから祖父の強引な勧誘で操縦者になる。すすむはコンポボーイの頭部内コックピットにて、キーボード型の操縦器を用い、その演奏の技術でコンポボーイを操縦。敵である悪の侵略者・デリンジャー軍団と戦う。
レコードカッティング、テープスライサー、サウンドブラスターなどの武装を有する。また、すすむの演奏の腕前が上がる事により、コンポボーイ自身の性能もアップする。
動画
当時のCM(3:16頃)。
別名・表記ゆれ
余談
連載終了後、コンポボーイの製品自体は、「バッテンロボ丸」に登場する「コンポセンセイ」に流用された。
なお、実現はしなかったが、当時には実際のオーディオ機器を用い、本当にオーディオとして使用が可能な、実用版コンポボーイも企画されていた。
現在に至るまで、再販などは行われなかったが、2014年にメディコム・トイより、ソフビ製のコンポボーイが発売された。
オーディオコンポ状態のミニソフビが付属している。
関連タグ
東映の不思議コメディ―作品の一つ。登場するロボット「コンポセンセイ」は、コンポボーイのデザインを流用したもの(頭部を除く)。玩具もまた、頭部および色を変更したうえで発売されている。
上原正三氏が脚本に参加したロボットアニメ。敵のデリンジャー軍団の名称が、こちらに流用されている。