もしかして・・・バッテンダーロボ
概要
『ロボット8ちゃん』の好評を受けて製作されたシリーズ第2作。全51話。
前作でサブライターだった浦沢義雄は今作から初めてメインライターとなり、何でもありのシュールな物語に拍車をかけた。ただし物語の節目などの重要回はもう一人のメインライターである山崎晴哉がほとんど担当している。
不思議コメディシリーズでは唯一劇場版が制作されたが、この劇場版は後にTVシリーズ内で放送されることを前提に制作されており、実際に第46話として放送された。(これは同時上映の『科学戦隊ダイナマン』も同様)
物語
マンマル星から他の星に正義の味方として派遣されるはずだったロボットのロボ丸は間違って地球に来てしまい、海野ナナコの打ったホームランボールがおなかのバッテンにあたってカリントニュータウンに墜落してしまう。
かくてロボ丸はナナコの家である海野写真館の隣に自宅兼UFOの「バッテンソーサー」をおいてカリントニュータウンに住むことになり、正義の味方として活躍するつもりが騒動を引き起こしたり巻き込まれたりの日々を送ることになる。
登場人物
ロボット
- バッテンロボ丸(ロボ丸)
CV:曽我町子
マンマル星からやって来た宇宙ロボット。自称:正義の味方だがそそっかしく、いつも騒動を起こしてしまう。
好物はさくらんぼ。
状況や感情によって「○○トップ」という顔の形状を変化させる能力を持ち、形状によって能力を発揮させる機能を備える。詳細は下記を参照。
また、頭部と腹部の〇と〇を合わせ、身体のシルエットを「8」のように見せている(これは、放送局のフジテレビ=8チャンネルにちなんだもの)。
へその×の形をした部分は外してバッテン棒という武器に変化する。(同時に弱点でもある)
口癖は「フンガロ」とキメ台詞のつもりで使う「そこんとこヨロシク」。
ロボ丸の変化した頭部には、以下のバリエーションが存在する。
ノーマルトップ:通常の円形の顔。
モリモリトップ:上半分が横に長く尖った形になる逆三角形の顔で、主に力を出すときに使う。
ゴーゴートップ:全体的に横に長くなり両辺が尖った葉っぱ型の顔で、スピードアップさせるときに使う。この時は瞳のハイライトが星形になる。
ビービートップ:全体的に縦に長くなるダルマ型の楕円形の顔で、驚いたときに使う。聴力が強化される。
メカメカトップ:横に長い楕円形で、操縦の技量が上がり、バッテンバイクなどマシンに乗る時に使う。
ガチガチトップ:顔が丸い山形(下側が左右に尖った形になる)になる状態で、敵から身を守るための防御用とされている。沈んだ感情の時もこの形をとる。
※当時に発売された超合金の玩具でも、これらの頭部形状変化は再現可能。ただし、玩具の箱に印刷された説明では、「○○バッテン」という呼称になっており、上記各トップ以上の12種類が存在する(参照)。
- バッテンソーサー
地球でのロボ丸の住居であるUFO。上部の半透明なドーム部分が操縦席。UFOの下部から煉瓦模様で窓のある太い円柱形のスペースが出てきて住居型に変形できる。グーチョキパートリオのイタズラで飛行機能が故障したので常時住居型をとっている。住居型の場合はバッテンハウスと呼ばれる。
- バッテンバイク
ロボ丸が移動時に使う四輪バイク。ボディをコンパクトに縮めたモトカプセルの形でバッテンソーサーから発進し、その後ボディが前後に伸びてハンドルや座席が展開、バッテンバイクとなる。
- グーチョキパートリオ
屯田博士が製作した三体のロボット。体内に共感回路を有し、兄弟のように心を通わせる事が可能。
:グット
怪獣型ロボット。動力源は体内の弾み車。力自慢だが頭が悪く涙もろい。語尾は「~だどぉ」。焼芋が好物。
:チョキット
昆虫型ロボット。動力源は体内のゼンマイ。頭部には一対の触角が付き、頭の蓋を閉じて顔を収納できる。頭が良く、アイデアを思いついたら触角が点灯する。リンゴが好物。
:パラット
葉っぱ型ロボット。動力源は体内の乾電池。プレイボーイロボットで、女の子が好きだが、外観はあまりカッコよくはない。舌を長く伸ばす事ができる。バナナが好物。
31話では、秩父で知り合った少女に恋に落ち、同様に少女に恋している秩父饅頭売りの天狗と三角関係になった事もあった。
- ルンルンアイコ
カリントCATVのレポーターを務める美少女型ロボット。
- コンポセンセイ
カリントCATVのニュースキャスター、およびDJを務めるロボット。体中がシステムコンポ(スピーカーやアンプ、カセットデッキやレコードプレーヤーなど)で構成されており、パーツを組み替えて合体する事で人型となる。
デザインは、当時にポピー社が発売していた玩具のロボット「テクノロボ・コンポボーイ」の流用。頭部及び色を変更しており、玩具もコンポボーイから仕様変更した製品が発売されていた。
- バズカン
口部分がバズーカの馬型時報ロボット。体内にガスを溜め、口から発射する事。一時間に一度、丘の上からバズーカを発射して時報としている。屯田博士が製作し、比間田会長が購入した三体のロボットの一体。普段から独りで山の上にいるため寂しがりな性格。
- ワンブンヤ
口部分に印刷機を内蔵した、ブルドッグ型新聞印刷ロボット。カリントニュース社の社長兼、記者兼、新聞配達人で、常にカメラを携え、記事を書く時には右手が大きな鉛筆に変形する。その場で記事を書き、口の印刷機から新聞を印刷する事が可能。バズカン同様に、屯田博士が製作し比間田会長が購入した三体のロボットの一体。
- カペタン
頭部に一対の鋸を付けたクワガタムシ型大工ロボット。右手はペンチ、左手はノミになっている。大工仕事以外にも様々な人助けを行っており、夏場はアイスキャンデーの屋台を引いていた(その際には、両腕は普通の手に換装している)。バズカン、ワンブンヤ同様に、比間田会長が購入した三体のロボットの一体。
カリントニュータウンの住人
- 海野ナナコ(うんのななこ)
本作のヒロインでロボ丸のストッパー的存在。
- 海野 はるか(うんの はるか)
海野写真館を経営する大助の妻で、ナナコの母。自宅と兼用である写真館の庭にロボ丸のバッテンソーサーがあるためロボ丸と家族同様の付き合いをしている。厳しくも優しく、明るく前向きな人柄で、家族の中心になっている。夫婦関係は熱々。
- 海野 大助
海野写真館の経営者。はるかの夫でナナコの父親。経営者としても夫や父親としても多少頼りなくおっちょこちょいだが、ロボ丸の失敗を怒らず諭す穏やかな人物。比間田会長と屯田博士は大学時代の後輩。
- 比間田会長
フルネームは「比間田寝太郎」。カリントニュータウンの名士。
町内会長をはじめ、なりふり構わず様々な役職の「会長」になっている。金と地位はあるが、その分ヒマを持て余している。一人暮らしが長いため、料理が得意。
- 屯田博士
フルネームは「屯田一平」。カリントニュータウンで一番のロボット学者。
グーチョキパートリオや、バズカン、カペタン、ワンブンヤといった、タウンのロボットたちの製作者。しかしロボ丸の性能が自作ロボットよりはるかに優れているため、分解しようと企んでいる。比間田会長とは犬猿の仲。
- 小百合
海野家に居候している美人婦警で、町のアイドル的存在。普段は、「いどう交番」と書かれた三輪自転車で町内のパトロールを行っている。理論物理学者をしている姉・みどりがおり第15話で比間田会長と結婚し海野家から義兄となった比間田邸に引っ越す。
- ゴロー、ミツル、ケンジ、マコト
4人共ナナコの友人でナナコに片思いしている。野球が好き。ゴローは力が強い。ミツルは頭がいい。ケンジはスポーツマン。マコトはひょうきん。
動物
- ネクラゲ
CV:上田敏也
ロボ丸と一緒にやって来たクラゲ型宇宙生物でロボ丸の親友・・・のはずだが、しばしばロボ丸が不利になる発言をする。
- ポチザウルス
比間田会長のペットの恐竜。四足歩行のブロントサウルスで、首には蝶ネクタイを付けている。人語を解し会話も可能。
関連項目
コンポセンセイの流用元。デザインおよび玩具を、コンポセンセイに流用している。