美少女仮面ポワトリン
びしょうじょかめんぽわとりん
「東映不思議コメディーシリーズ」第11作にあたる。
シリーズ9作目「魔法少女ちゅうかなぱいぱい!」から始まった美少女路線の3作目に当たる。全51話
ひょんなことから、ご近所の平和と安全を守る神様から美少女仮面ポワトリンに変身する力を授かった極普通の女子高生、村上ユウコの活躍を描く特撮シュールコメディドラマ。
不思議コメディシリーズの常連としてシリーズを支え続けた浦沢義雄の手腕が炸裂した、奇抜かつ奇想天外なストーリー展開と奇妙奇天烈なキャラクターが目白押しの作風や、主人公であるポワトリンの特徴的なキャラクター性で話題となり、全シリーズ内で随一の人気を誇る人気作品となった。
主人公の妹がポワトリンプティットに変身して追加戦士になるのは、前々作&前作にはない試みであった(ちなみに、次回作・ナイルなトトメスのこのポジションは、戦わないおまじないグループ「トトメス少女隊」である)。
本作のポワトリンのキャラクター造形や、舞台劇的な演出による戦闘突入前の名乗りの口上などの独特な演出要素は、後の「美少女戦士セーラームーン」の誕生に直接的な影響を与えた。
また本作のような「実写によるバトルヒロイン系変身魔法少女もの」は東映不思議コメディーシリーズの終了(1993年)と共にほとんど見られることがなくなったが、セーラームーンのヒット以降、漫画やアニメの世界でそれらの要素が継承されていくことになる。
なお、本作も前作からの引き続きで『ぴょんぴょん』(小学館)にてコミカライズが連載されていた。作画者は『Sweetらぶらぶ』で知られる井口ユミ(前作のコミカライズを担当した谷沢直の師匠)であり、彼女のコミカライズ担当は次作となる『不思議少女ナイルなトトメス』まで続いた。
年明けの新学期、極普通の女子高生、村上ユウコは、忘れていた初詣を済まそうと立ち寄った近所の神社で、神様に出会う。
そして、宇宙を絶望と暗黒から救った伝説の女神の名を持つ戦士、美少女仮面ポワトリンに変身する力を授けられ、持病の胃カタルの治療に出かけなければならない神様に代わって、町内(とついでに宇宙)の平和と安全を守るために戦う羽目になってしまった。
奇妙な犯罪者たちによる事件が次々と巻き起こっていくそのたびに、ユウコはポワトリンに変身して悪に立ち向かっていく。
コスモマジック! メタモルフォーゼ!
愛ある限り、戦いましょう! 命、燃え尽きるまで!
MOVIE大戦アルティメイタムでのポワトリン
MOVIE大戦アルティメイタムで仮面ライダーウィザードと共闘。
原作通り、グールをぬいぐるみに変えたり結婚式を開くなどのコミカルな魔法を扱う。
ただし、中の人の熱演と監督のカメラワークもあり、アクションは原作よりも遥かに派手である。そしてエロい。
変身者は上村優で、上述のポワトリンとは別人。
元は平凡なOLだったらしいが、アクマイザー3・ザタンの装置によりアンダーワールドに囚われてしまう。その中で、ポワトリンとしてグールを倒し続け民衆に持て囃される1日をループし続けていた。
地味で平凡だったらしい彼女にとってポワトリンとしてチヤホヤされるこの世界は居心地が良かったらしく、仮面ライダーウィザードの説得も聞き入れなかった。しかし、同じくアンダーワールドに囚われた子供たちのために、元の世界に帰ることを決意する。
一度はザタンに捉えられるものの、最後は仮面ライダーたちの猛攻により救出された。
事件解決後、遂に現実世界で晴人は優と感動の再会を果たした……
……が、その正体は、誰もが驚くあの人であった事が発覚。
真実を知った晴人(とスクリーンの前の観客達(特に男性陣))は、違う意味で絶望する羽目になるのだった……。
仮面ライダーウィザード(2012年12月公開映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』のウィザードパートに登場)
おジャ魔女どれみ(正体がばれると、動物にされてしまうつながり。(本作はカエルとザリガニ、どれみはカエル))
魔法美少女戦士フォンテーヌ(東映以外の特撮であるが、本作のオマージュと呼べる作品)
魔法少女ちゅうかないぱねま!→美少女仮面ポワトリン→不思議少女ナイルなトトメス