概要
小学館の「月刊サンデーGX」にて2021年4月、から連載が開始。
前作デストロ246の登場人物の一人である沙紀を主人公とした前日譚である。
ストーリー
元海上自衛官で沙紀の雇い主である仙崎瑠璃の指令を受け、女子高生の沙紀は命令を遂行する。命令からわずか5時間という鮮やかな手際だった。
凄腕と言われる沙紀の女子高生時代を描いた前日譚。
主な登場人物
(一部、今作及び前作のネタバレも含んでおります)
16歳の女子高生。あらゆる状況に合わせ変装し、標的に気づかれないうちに仕留める、自他ともに認める凄腕の殺し屋。
巨乳とロングヘアが特徴的。巨乳のせいか変装用に着る服の胸あたりが小さいことが多い。
本人曰く、幼い頃から美形すぎたため、血の繋がりがないと信じ込んだ親に、犬小屋に押し込められて育つ。暗い中で、布団代わりの新聞紙で文字を覚えたために目が良くなく、線路沿に居た為、電車の轟音に晒された事により耳も良くない。その代わり、嗅覚が「ウルトラ級」に発達している。
同性愛者。同級生の蛍田みのりに好意を持っているほか、関わる女のことごとくおっぱいを堪能するのが趣味。
仙崎瑠璃
元海自一等海佐、元試験艦艦長の女性。丸眼鏡と少しウェーブかかったロングヘアが特徴。
沙紀の主人であり、彼女からは「マム」と呼ばれている。
現役の海上自衛官だった頃、様々な秘密工作に関わっており、常に命を狙われている。
地元の人や子供には人気あるようで、「艦長」と呼ばれ慕われている。また、沙紀の実力を認めていると同時に、非常に可愛がっている。
将棋が好きで、国家の防衛とは先読みの連続である事から、国防のトップは将棋が強い人が担うべきと考えている。
栢木
仙崎の付き人。
仙崎と同じく元自衛官。将棋の腕前は元奨二段。調査や後始末を担当する。
蛍田みのり
前作から登場している、沙紀の同級生。
3年前に両親を事故で亡くし、元ボクサーの半グレおじに引き取られて日常的に暴力を振るわれ、金を稼がされていた。事情を知った沙紀によりおじは殺害され、以降は沙紀と同棲する。沙紀からの愛称は「みのりん」。
少し世間知らずな所もある。
美濃芳野
Ordinary±とデストロ246にも登場する闇医者。
本人の回想曰く「うちのじじぃがやらかした」せいで大阪にいられなくなってしまい、横須賀に逃げてきた初日に沙紀と出会う。喫煙者で、銘柄はガラム。後に伊万里を引き取る。
三代続く闇医者で、芳野も5歳から手術の助手をしていた。父がヤクザの手術に失敗して殺害された報復に祖父が炭疽菌を送りつけ、組ごと壊滅させた。上記にもあるこのやらかしのせいで、当時の生き残りである鬼塚からは報復対象とされる。
和泉蝶子
沙紀とみのりの同級生。前作にも登場。
死んだ目が特徴。親が借金をこさえて失踪した為に半グレにまとわりつかれ、IT技術を使った金稼ぎに酷使されていた。金が足らずに暴力を振るわれていた所を沙紀に助けられる。
ダークウェブで発見したシューティングゲーム(実際はドローンによる要人暗殺プロジェクト)をクリアした事で、仙崎瑠璃に「デキる奴」と認識される。
万両組
前作から登場。このころはまだ小学生。威圧的な所は変わらないが、沙紀に仕返しをされて涙を流す(ただし怒りの涙)など、年相応の反応も見せている。
目の前で前組長である父親が暗殺され、その暗殺に関係した人物の排除を沙紀に依頼する。
前作でつけていた指輪は首から下げている。
スクリーム
前作から登場している、CIAのケースオフィサー。
まだ高校生だが、大学課程を卒業した天才。本来はターゲットのはずだったが「持っていかれた」代償から、混乱した紅雪を懐柔する。紅雪の名を与えた人物。
殺し屋
前作から登場している、伊万里と同じ組織に育てられた殺し屋。尊大な性格。
白い髪に紅い目をしており、本来の名は「白頭鷲(イーグル)」。
小学生(あるいはそれより幼い)姿で登場する。幼いながらもデザートイーグルを撃てるほどの実力がある。「止まり木」の暗殺者である事を誇りに思っている言動が見られる。
百舌(もず)
紅雪と同じ組織出身者。銀色の髪と青い目が特徴の女性。推定年齢は16歳。
大人数の声を聴き分ける、遠くの声までも聴くことができる程、耳が「ウルトラ級」に発達している。銃のほかに、アイスアックスを主な武器とする。たびたび沙紀とやり合い、向こうからは「モッさん」と呼ばれてセクハラを仕掛けられている。曰く「ドリーム級マシュマロおっぱい」。
高橋慶太郎のデビュー作「ordinary±」の主人公、「デストロ246」の登場人物。
第23話から登場。中国語と英語は完璧日本語はそこそこ喋れる。本来の名は「梟(オウル)」。
美濃芳野が仙崎時光(上記2作品における伊万里の雇い主。瑠璃との関係はまだ不明)から依頼を受け、引き取ることになる。
武器商人
ヨルムンガンド(漫画)の主人公ココ・ヘクマティアルの実兄。
海運の巨人HCLI、アジア部門所属の武器商人。ある人物の情報を入手するために仙崎が呼んだ。部下であるチェキ―タの態度とキャスパーの口ぶりから、ヨルムンガンド(漫画)本編の終盤、ヨナがキャスパーの元を離れた後らしいことが示唆されている。
キャスパーの部下であり護衛。
一目見たときから沙紀を気に入った。キャスパー曰くヨナ脱退の件から「ペットロス」気味らしい。
仙崎からは「チェキ」と呼ばれている。
用語
- 「止まり木」
中国の情報機関でスパイ養成所。暴力に長けた人物を育成、送り出す。仙崎曰く「殺し屋工場」。
詳細は不明で、巨大なひまわり畑の真ん中に位置していると言われており。1970年代頃より鳥の名を関した殺し屋が増えた事が知られている。
Ordinary±とデストロ246に登場する的場伊万里、紅雪、百舌はこの組織出身。パソコンや情報に強い者を同行しており、その人物たちは総称して「カラス」と呼ばれている。
超人的な身体能力や技術を引き出す代わりに、「ひまわり」に「何かを持っていかれる」。
判明しているのは、的場伊万里は「成長」、紅雪は「帰巣本能」、百舌は「生殖」と「性の快楽」。