概要
福岡県宗像郡神湊町(現:宗像市玄海町)に伝わる憑き物の一種。
女性や正直者に良く憑くことが知られており、山に薪を取りに行った老婆がその中に紛れていた神様に取り憑かれたという話しが伝わっている。
憑かれた者はそれによって得た神通力を使って千人助ければ、トリダシは去って行くという。
佐賀県東松浦郡七山村(現:唐津市)では「トリイザシ」という同様なものが、四国や九州各地ではお地蔵様やお稲荷様をその身に降ろし、様々なことを予言したり病を癒やす「トリイダシ」という占いが伝わっている。
創作での扱い
- 水木しげる作品
憑き物をテーマにした『憑物百怪』などにおいて、薪を背負い顔をしかめた老婆の妖怪画が描かれて紹介された。
アプリゲーム『ゲゲゲの鬼太郎妖怪横丁』ではトリダシおよび、トリダシを必ず招くという鍋料理「トリダシ鍋」がイベント「妖怪横丁あったか冬鍋~妖怪鍋奉行~」で登場している。