CV:皆川純子
概要
ファンタジックチルドレンの主人公。11歳。
パパン島に住む少年で住職の一人息子。厳格で寡黙な父と陽気な母の元に生まれ健やかに育った。
勉学は父に学んでいるが友人がいないのが悩みで、母親からは学校への進学を勧められている。
性格は明るく能天気。父から習ったパパン拳法はかなりの腕前。
ヘルガに惹かれ、旅に同行する。
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衝撃の真実(超重大ネタバレ注意)
何故ヘルガをあんなにも慕ってしまうのか。
何故ヘルガの絵に見覚えがあるのか。
何故ヘルガを命がけで守ろうとするのか。
その謎に対して、24話“トーマの真実”で衝撃の真実が明かされる。
永遠に時が止まった兵器の美女“ティナ”
魂のない彼女との出会いが、トーマの封じられた記憶を呼び覚ます。
小さいときからずっと僕が守ってきたんだ
僕のティナ・・・
トーマの正体はティナの許嫁セスの転生者。
惑星ギリシア王タイタスの補佐ゴトーの息子。ティナの幼馴染で、兄のような存在。
物腰穏やかで優しく誠実。剣術の腕も高く、その人柄は国王にも認められており未来の息子として将来を期待されていた。
しかし許嫁であるティナの心は、親友である近衛兵のソランに奪われてしまう。
セスは2人の関係を認め、国王に打ち明けようとするも、悲劇が起きてしまう。
王弟ゲオルカが仕組んだ爆弾テロで、ティナが瀕死の重傷を負ったのだ。
タイタス王は、死後の世界・ゾーンを研究していたアギたちの力を借りてティナを生き返らせる。その際、二度とこのようなことが起こらないようにと、オエセルを利用した恐るべき兵器の力をティナに搭載してしまった。
ゲオルカから真実を聞かされたティナは暴走、その兵器としての力で惨劇を引き起こす。
ティナを止めようと呼びかけるセスだったが、その声は届かず撃墜され、左腕を失う。
激痛の中、セスはソランがティナに呼びかける様を、諦観を持って見上げる。
自分の声が届かなかったのだ、ソランの言葉だって届かないはずだと。
だが、ソランの呼びかけに、ティナは正気を取り戻す。
実際のところは、ティナの暴走を止めるために閻魔の介入があったのだが(12話でキルヒナーに起きたのと同じ現象である)、閻魔の姿が見えないセスにはそんなことはわかるはずもなかった。
ティナの心に僕は存在しない
僕は・・・?
ずっとティナを守り続けていたセスは押し殺していた嫉妬と憎悪に駆られ、ティナとソランが地球に転生することを知り、彼女を渡すまいとソランを射殺してしまう。
直後、我に返ったセスは己の行いを激しく悔やみ、せめてゲオルカの追手からティナを逃がそうと兵士に撃たれながらも転生装置を起動させ、死亡した。
許してくれソラン、ティナ
僕の過ちを許して・・・許し、て・・・
セスは転生装置の傍で死んだ為、霊道に引かれてティナの魂と共に地球へ向かい、トーマとして生を受けた。
全ての記憶を取り戻したトーマはセスとしてヘルガを守るべくゾーンに入り、自分を犠牲にして彼女を救おうとする。
ティナとソランを引き裂いてしまった贖罪として死のうとするもヘルガの説得に意思を変え、トーマとして生きる道を選んだ。
前世の記憶が戻った後はパパン島に帰り、記憶の消失と共に白髪も黒髪に戻っている。
べフォールの子供達やヘルガとは異なり、番外編では未来のトーマは描かれていない。異なるエンドはゲーム版を参照。
ゲーム版
GBAでは三つのENDが用意されており、1stはアニメ通り。
2nd
ゾーンの間でセスとティナは再会。
ティナは本当に愛していたのはセスであったと気づき、二人は共に眠る。
現実世界にトーマとヘルガは帰還せず、再び転生が繰り返されギリシアの惨劇は続いた。
3rd
衝撃のEND。なんとトーマがソランの生まれ変わりとなる。
ゾーンの間でソランとティナは再会し、共にギリシアのゾーンへ帰還。魂が分離してトーマとヘルガも現実世界に戻り、アニメのように家や施設に帰って行った。
「久しぶりだねヘルガ。今でも絵を描き続けているのかい?」
十年後、大人になったトーマはヘルガにパパン島で暮らさないかと求婚する。
ちなみに成長したトーマの口調はセスと似ており、ヘルガとの身長差は頭一個分離れているなど長身の青年となっている。
(おそらく、当時の視聴者が望んだエンドではないだろうか…)
余談
本作は宇宙の片隅で愛は再び巡り会うがキャッチフレーズであり、トーマとヘルガの意味深な関係性と、少年時代のソランがトーマと瓜二つ(CVも同じ皆川純子)なこともあり、トーマが前世の恋人であり、最終的にトーマとヘルガが結ばれる輪廻転生ラブストーリーだと多くの視聴者は思い込んでいた。
そのため、24話で明かされる真実には多くの視聴者が衝撃を受けた。「トーマとヘルガの輪廻転生ラブストーリー」だと思わせておいて、実は「セスの時を超えた贖罪の物語」だったという、物語のテーマそのものが激変してしまう大どんでん返しだったのだから尚更である。
セスがソランを撃ち殺してしまった直後の感情描写など演出や、全ての記憶を取り戻したトーマがアギにすがりついて絶叫する場面の皆川純子の熱演なども冴えに冴え渡ったこの24話は、ファンの間では伝説的な神回として語り継がれている。
なお、少年時代のソランの姿と声という強烈なミスリードに隠されているが、セスの少年時代もトーマによく似ており、特に赤ん坊のティナを覗きこむ回想の横顔はトーマに瓜二つと言っていい。トーマが記憶のフラッシュバックに苦しめられる場面でもソランの遺体をトーマが見下ろしている(つまりセスの視点)など、トーマ=セスであるという伏線はちゃんと(全てを知った上で見直すとあからさまなほどに)張られている。
ちなみにセスの優しさ故の報われなさはデュマに続いて視聴者の同情を集めており、ピクシブでは血だらけだったり切ないイラストも多々投稿されている。