概要
錬金術師「黄金」レインドットによって生み出された魔龍。フォンテーヌの地に住まう半人半獣の種族・メリュジーヌの起源となった巨獣エリナスとは兄弟のような存在。
500年前の大災害の際、モンドに襲来した。被害の拡大を阻止するべく風神バルバトスの手で召喚されたトワリンと戦闘になり、激闘の末に敗北して死亡。その亡骸はフィンドニール山に落下し、周囲の環境を激変させた事で、山はいつしかドラゴンスパインと呼ばれるようになった。
ドゥリンの血はアビス由来の力を含む猛毒であり、相打ち気味にその牙を受けてしまったトワリンが、魔神任務・序章にて「風魔龍」として荒れ狂うきっかけのひとつとなってしまった。
バルバトスがドゥリンの亡骸を雪山である現ドラゴンスパインへ落としたのも、氷雪の力でドゥリンの毒血を封じ込める意図があったためとされている。
容姿
魔神任務のムービーにて登場。曖昧とした描写だが、赤く光る目を持つ醜く黒い骸骨の龍として描かれ、翼のひだには長い血管が走っている。ドラゴンスパイン周辺に残る骸骨から判断すると、ドゥリンは大雪山そのものとほぼ同じ大きさをしている。
ストーリー
ドゥリンはレインドットによってカーンルイアの地で創造され、大傑作の「腐蝕層」に分類された。彼女は多くの創造物の中でも、ドゥリンをアルベドと並ぶ「奇跡的な創造物」のひとつと看做している。
レインドットは、ドゥリンのテイワット侵攻前に人造人間を創り出す「原初の人間計画」を企てていた。しかし創造された「原初のアルベド」は失敗作と判断されてしまい、ドゥリンに喰われる形でその体内へ残された。
500年前、漆黒の厄災に伴う大変動の最中にドゥリンがモンドに出現し、多くの荒廃をもたらした。当時の西風騎士団がちょうどカーンルイアへ遠征に出ていたこともあり、大きな犠牲者を出す事となった。
「幼い狼」ルースタンは戦死し、大団長エレンドリンは親友の死に対する悲しみのあまり戦うことを諦めてしまい、ドゥリンの暴挙から国を守れる者はいなくなった。
民衆の嘆願を聞いた風神バルバトスは目を覚まし、彼らを助けるべくトワリンを召喚。
バルバトスとトワリンはドゥリン相手に共闘し、永遠に雪が降り続くフィンドニール山──────現在のドラゴンスパインにドゥリンを誘き寄せた。
トワリンは最終的にドゥリンの首を牙で貫くという決定的な一撃を与えることに成功し、現ドラゴンスパインにおいて「龍眠の谷」と呼ばれている地に落下して果てた。
内面
人々から見たドゥリンは「モンドを襲い、多くの犠牲者を出した恐ろしき魔龍」でしかなかったものの、実はその本質は非常に優しい心を持つ無垢なる子供と言っても差し支えないものであった。彼はモンドの人々と親しくなり、自分の創造主と出生の物語を分かち合いたいと夢見ていた。
モンドで暴れ回った事も、あまりに純粋な心を持つ彼にとってはトワリンや風神バルバトス、モンドの人々と歌い踊った「とてもとても長い夢」に過ぎなかった。彼は自分の体に流れる血を「大いなる祝福」であると信じていたようで、自身がただそこに存在するだけでテイワットに破壊と殺戮をもたらしてしまうという残酷な事実も終ぞ理解できなかった。
今際の際にようやく目が覚め、トワリンに致命傷を負わされたことを知った後もドゥリンはトワリンやバルバトスに対して何一つ悪意は抱いておらず、「より良い状況で出会えたならば」とただ願っていた。
ドゥリン達深淵の獣にとっての最大の不幸は「世界の敵」という性質を持って造られ、それ故に対話や共存の選択肢など最初から無いまま果てた事だろう。
後にその最期を哀れんだ他の魔女達によって一編の童話が作られ、その中にドゥリンの名も書き記された。物語の中で彼が救われる事で、現実の彼にも救いがもたらされるようにという願いと共に。
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以下、Ver4.8「陽夏!悪龍?童話の王国!」のネタバレ
「陽夏!悪龍?童話の王国!」の舞台である童話の世界「シムランカ」に生息する龍。
名前こそ同一だが、厳密にはシムランカの創造主である今は亡き魔女Mが「現実のドゥリンと別の運命を歩んでほしい」という願いを込め、あえて同じ名を付けられた別の存在。
詳細は当該記事を参照。