この先、ある人物の詳細が含まれる。下にスクロールする者、ネタバレをくらうだろう。
「お前の事は常に見てるぞ。我を失望させるなよ。」
ナリンデルとは、ゲーム中において「待ち受けし者」という名前で知られる存在の真名である。
概要
その正体は、かつて旧き信仰の5柱目の司教だった者。対応する権能は「死」である。
およそ何千年という時の流れの中で、彼は旧き信仰に悪影響をもたらす何らかの野望を抱いた。それをいち早く察したきょうだいたる司教達は力を合わせ、ナリンデルと彼に仕える2体の僕を冥界へと封じた。彼はその際に、
- レーシィの目を潰し、
- ヘケトの喉を掻き切り、
- カラマールの耳をもぎ取り、
- シャムラの頭をかち割った。
封印されたナリンデルは、いつしか「待ち受けし者」と呼ばれるようになった。彼の真名を口にするのは、彼の野望に惹かれ愛したシャムラだけである。
その後、旧き信仰の予言によって司教に処された子羊を冥界に呼び寄せ、何らかの代償を払うという契約を無理やり子羊に結ぶ。そうして子羊に、力の一端たる赤き王冠を貸し与えて蘇らせ、己が信仰の布教と司教たちの抹殺を命令した。冥界に囚われたかの一柱の解放が、本作の最終的な目標となる。
人物像
赤い瞳が特徴の黒猫で、額に第三の目を持つ。
両腕と体を鎖で縛られており、四柱の司教の心臓が動いている限り、鎖は決して壊れない。
子羊や信者を野望のための道具とみなす、傲慢で酷薄な神格。敵味方問わず、子羊と関わった者が何らかの理由で死亡した際には、それを平気で愚弄する邪悪さをもつ。
赤き瞳の王冠を持つ彼は屈した者の心を操る権能を持つ。忠誠であれ恐怖であれ彼に屈した者は、死の瞬間までかの者に従うだろう。
かつての司教の序列は三番目。シャムラとカラマールの弟であり、ヘケトとレーシィの兄である。
配下および関係者
傷一つない白い法衣を纏ったネコ。太陽を象った杖を得物とする。
傷ついた黒い法衣を纏った、右目に傷のあるネコ。月を象った杖を得物とする。
- ネズム
隻眼のネズミ。彼もまた、ナリンデルから赤き王冠を借り受けて活動していた。しかし、何らかの理由で失敗し、失望されている。
- 子羊の一族
ナリンデルを信仰していた者たち。司教達によって一族郎党を皆殺しにされ、今となっては蘇った子羊以外誰もいない。
余談
神話などから名前をとるパターンが多い本作。実はナリンデルは、インド系列の人名がモチーフ。正式な発音はナリンダーであり、名前の意味は「人類のリーダー、王」。
イラスト
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この先、物語に関する重大な記述が記載されている。下にスクロールする者、ネタバレをくらうだろう。
「お前の役目は終わりだ。王冠を我に返し、終焉を受け入れよ。」
司教の抹殺という使命を終えた子羊。信者の助けを借りて、いよいよナリンデルが封印された冥界へと赴く。彼と謁見した子羊に対し、ナリンデルは契約前に語った"代償"を明示した。
それは、子羊の死。
邪魔な司教が居なくなった今、まさに復活を目前とする己以外に、かの森を支配する者はいないだろうと。手駒として働かせた子羊なぞ、もはやナリンデルには不必要なのだ。
迫られる究極の選択の前に、子羊は涙を流す。
- 受け入れる
子羊は代償を受け入れ、王冠を返還した。
ナリンデルは冷笑と共に子羊の肉体をねじ曲げ、子羊は血涙と共に絶命した。かの者の生贄となる信者たちを遺して。
- 断る
子羊は、死という代償を受け入れず、怒りの形相と共にナリンデルを裏切る。
最後の戦い
「その王冠の神聖なる権利を持つのは我なるぞ!死そのものに抗うつもりか?」
裏切りの選択をした場合、ナリンデルが最後の敵となる。
子羊から王冠を奪還するべく、前座としてナリンデルの僕バアルが、バアルが討たれると、彼の弟アイムが襲い掛かる。両者を撃破すれば、いよいよナリンデルとの戦いとなる。戦闘では弾丸と鎖による遠距離攻撃を中心に、召喚とワープでじわじわと追い詰めていく。
第2形態
「我を倒したと思ったか?」
「我のような存在の全力が、あの程度だと本気で思ったのか?」
「"神"に勝てるとでも思ったか?」
画面の暗転と共にナリンデルは巨大化。顔が×状に剥がれ、その裏から無数の目が睨む異形の姿へを変わる。自身の3つの目玉を独立させ、そこから弾丸と酸を発射するが、同時にそこが弱点でもある。目玉が破壊されるたびに、攻撃が苛烈となる。全ての目玉を破壊すれば、ナリンデルは攻撃が出来なくなる。
撃破後
「我に取って代わろうというのか、偽りの偶像よ、惨めな器よ、忌まわしき子羊よ!」
倒されたナリンデルは王冠の力を失い、信者のような小さな獣と化す。
ナリンデルに課された選択を、今度は子羊が課すことが出来る。
- 殺す
「・・・そうか。あの時、お前を選んだ我は、やはり正しかったのだな。」
ナリンデルは、子羊が己と同じ無慈悲な存在となった事を誇らしく思いながら、子羊の手で葬られた。
- 見逃す
子羊は情けをかけた。ナリンデルは失望と共に罵倒を繰り出すが、彼と子羊の力関係はもはや覆らない。
「お前は弱く、惨めで、愚かな――」
「待て!待つのだあああ!」
クリア後
ナリンデルを見逃した場合、彼を信者に迎えることが出来、殺した場合は、ナリンデルを祀る建築物の設計図を獲得する。
彼は信者で唯一無二の特性として「不老」を持っており、老化による死を無効にできる。ただし、不死身ではないので、料理や宣教などで死ぬ可能性がある。また、かつての司教ゆかりの地をめぐる専用のクエストを依頼してくる。クリアすると、かつてのきょうだいへの心境について語ってくれる。
教団の教条次第では、結婚も出来る。
その後のアップデートで、司教達の失われた体の一部を浄化し終わるとイベントが発生。ナリンデルの鉤爪という聖遺物が貰えるほか、ナリンデルに教団の司教という子羊に離反しないという特性が追加される。