概要
漫画「約束のネバーランド」に登場するノーマンとエマのNLカップリングタグ。 原作で片方からの恋愛感情が描写されている半公式カップリングである。
作中ではノーマンはエマに対し恋愛感情だけでなく強い憧れや尊敬の念も抱いている。
また、エマもノーマンを代わりなんていない"特別"だと思っている。
原作者によるとノーマンからエマへの感情は上記の様に複雑な為、「単純に男の子が女の子に恋するだけの感じとはまた若干階層が違う」という。
作中での二人の関係
以下、原作本編のネタバレを含みます。閲覧は自己責任でお願い致します。
脱獄編
二人がハウスの正体を知った直後、「家族が死ぬのは嫌だ」と泣き叫ぶエマを見てノーマンは「大丈夫 みんなで一緒にここから逃げよう」と笑顔で言う。そこから脱獄する為にお互いを支え合いながら行動している様子が見られる。ノーマンがレイを仲間に引き入れる際、エマの無茶な理想論を支持する理由としてエマの事を「好きだから笑っていてほしい」と明言しており、彼女を「死なせない」為に「僕は僕を利用する」と言っている。
しかし急遽ノーマンの出荷が言い渡されエマとレイが打開策を実行しようとするが、最終的には覚悟を決め糸電話だけトランクに入れて行ってしまう。別れの第30話ではノーマンの出荷に必死に抵抗するエマを見つめ、「無茶で無謀で甘くて幼稚で けどまばゆいくらいに真っすぐで」「だから僕は辛くても怖くても笑顔でいられた」とエマに対しての強い想いを見せている。対するエマもノーマンを失った深い悲しみに打ちひしがれており、「私は今までノーマンがいつも隣にいてくれたから頑張れたんだ」と彼女の中でのノーマンの存在の大きさが窺える。
出荷により二人の関係は絶たれたが、ノーマンがエマに宛てた手紙に密かに立てていた計画を記しエマがそれを実行し無事脱獄に成功する。関係は絶たれてもノーマンが残した想いや志はエマに受け継がれていた。
GP編
エマ達と別れ、ママに連れられた門の中での「え」というコマで退場したが、原作コミック9巻第74話で再登場。実はラートリー家第36代当主ピーター・ラートリーに拾われたため別の試験農園(Λ7214)で生きていた。ノーマンはそこから再び脱獄し、エマ達と再会することを目指す。
エマは秘密の狩庭ゴールディ・ポンドでレウウィスと死闘中、腹部を貫通されその場で意識を失う。みるみるうちに水に沈んでいく走馬灯にノーマンが現れ、恋人繋ぎでエマの手を取りママの待つ上まで導く様子が描かれ、彼女の潜在意識の中心にノーマンがいる事が窺える。
アジト編
時は流れ2047年10月、それまで拠点としていたB-06-32シェルターがラートリーの手下・アンドリューによって襲撃されてしまう。エマ達は旅の途中、ハヤトとジンと名乗る人間に出会い彼らのアジトへ案内される。エマはミネルヴァを名乗る人物から一人呼び出され別の部屋へ向かうと、そこに成長したノーマンが待っていた。エマはかつて「私が泣いたからノーマンは笑った だからもう泣かない」と決意したが、脱獄後ここで初めて涙を流し勢いよくノーマンに抱き着き惜しみなく触れ合う。
原作コミック14巻の番外編ではノーマンが二年ぶりに再会したエマとの間に身長差が出来ている事に喜んだりと、好きな子に対する年相応な姿も垣間見える。またエマがGPで出会ったヴァイオレットやジリアン等GB組の子達が一目でノーマンを認識した様子から、ハウスで撮ったノーマンとのツーショット写真を事あるごとに皆に見せていたであろうことが窺える。
しかし二年間で見てきた世界の違いによって形成された思想の違いから二人は対立してしまう。ノーマンはエマの為を想って残り少ない寿命を鬼のいない世界を遺す為に使おうとするが、鬼を絶滅させたくないエマに反対されてしまう。エマは一人で全て背負おうとしているノーマンを見抜き「神様になんかならなくていいんだよ」と言葉をかける。そしてノーマンを殺戮者にしない為に七つの壁へと向かう。一方ノーマンは「僕は神にでも悪魔にでも喜んでなるよ エマ」と自身の決めた道を進もうとする。
王都編
あの方と約束を結び終えたエマは急いで王都へ向かうがノーマンは既に鬼絶滅計画を開始していた。エマはノーマンの事を「誰より強くて優しいけれど同じくらい臆病で傲慢だ」と彼の強さも弱さも理解し「守ってくれなくていい 私はノーマンの隣を歩きたい」と言い放つ。そしてノーマンは漸く本心を明かしエマの前で弱さを見せられるようになる。
以下、原作完結までネタバレ
エマはあの方と結んだ約束の代償によって家族との全ての繋がり=記憶を取られてしまい、人間の世界に渡る際も皆とは別の場所へと飛ばされてしまう。自身の身元も分からないまま雪山の小屋で拾ってくれたおじいさんと過ごすうちに約二年が経過していた。ノーマンは当時エマを失ったショックで膝から崩れ落ちたが、その後すぐにエマの捜索を開始。2050年3月、漸くエマを見つける事に成功するが、何も憶えていないエマに皆が絶望する中、ノーマンはただ一人「よかった...」と涙を流す。エマの選択を「君が願った通り君の選択の結果は最高だった」と全肯定し「それでも僕は君と一緒にいたかった 君も一緒に笑って」と自身の願いも告白。すると何も思い出せないはずのエマは涙を流しはじめる。エマが泣いたからノーマンは涙を拭い「かつての君と違ったっていい 一緒に生きよう」と言い、エマは「うん!」と答えた。
その他
以下、本編以外のネタバレを含みます。
糸電話番外編
原作コミック2巻で5回に渡って描かれた番外編では風邪をひいたノーマンにどうしても会いたいエマがレイに教えてもらった糸電話で会話をする。病気がうつると心配するノーマンにエマは「じゃあうつせばいいよ そしたら一緒にいられるじゃない」と笑顔で言い、ノーマンはドゥギャーン(恋に落ちる音)している。また原作者によると糸電話は今までノーマンが風邪をひく度に作ってもらっていたらしい。
小説第1弾『ノーマンからの手紙』
ノーマンは出荷直前、エマに宛てた手紙を書いている際にハウスで起こった今までの出来事を思い出している。
『39人目の女の子からの贈り物』ではノーマンがエマに「大人になったら何になりたい?」と聞かれた際、エマと一緒にいる未来を思い浮かんだがその場では伝えず「いつか話すよ」と約束。手紙には......
原作者の発言
公式ファンブックでは、原作者が作画担当が言っていた「ノーマンは月でエマは太陽みたい」というのを気に入っていると発言している。また「別人の様に変わったノーマンにエマだけがノーマンだと気付く」という初期案があった事等も明かしている。
原作者は度々「ノーマンは王子じゃない、馬(白馬)の方」と発言しているが、理由としては「ノーマンが王子様だとエマが(守られる)お姫様になってしまう。エマは守られるのではなく騎士で、ノーマンは騎士をサポートする白馬」と語っている。
漫道コバヤシでもノーマンのキャラクター紹介の際に上記と同様の事を説明しているが、「それとは別に、ノーマンの恋は叶うといいですね」と発言している。
スピンオフ「お約束のネバーランド」
ノーマンがエマに好意を抱いているのは変わらないが、そんな彼の想いは異常と呼べるほどの物でエマ本人は完全に恐れている。