概要
帝国軍参謀本部戦務参謀次長。階級は准将(初登場時)、劇場版では中将に昇進。
稀代の頭脳を持つ知略家で、学者然とした沈着冷静で物腰柔らかい軍人。
秀才型の軍人ではあるが、机上の空論に走るタイプではなく、広い視野をもって、僚友・クルト・フォン・ルーデルドルフ准将(劇場版では中将)とともに参謀本部を統括する。
早期の戦争終結を視野に緻密な戦術・戦略を駆使した作戦案を立案、帝国の領土拡大に貢献すると同時に、ターニャの独断専行にも動ずることなく次善の策を用意、後世の歴史では帝国の敗北が示唆されているが、現在のところ、参謀本部の作戦計画に小さな綻びは見当たらない。
漫画版とアニメ版では容貌が異なり、漫画版ではひげを生やし左目にモノクルを掛けたダンディな容貌だが、アニメ版ではひげは無く目が細い右側の前髪を垂らした刈り上げ風の髪型をした容貌になっている(メイン画像参照)。
エーリッヒ・フォン・レルゲン少佐からターニャ・デグレチャフの噂を聞いてから関心を抱いており、彼女が軍大学に在学している時に偶然出会う。ターニャとの問答で、戦争が周辺諸国を巻き込む国家総力戦、世界大戦に発展するという彼女の考えに賛同し、ターニャの発案を受けて第二〇三航空魔導大隊の設立に尽力し、以後ターニャの後ろ盾のような存在となる。
後世、狂気の戦術家と呼ばれる様になると言われているが……
書籍版での動向
兵站を統括する戦務の重鎮として、作戦の重鎮である畏友ルーデルドルフを支え活躍し、戦争の長期化の中でルーデルドルフと共に階級を上げていく。
作戦と戦務の役割の違いから生じる方針の対立により、友人としての関係を保ちつつもルーデルドルフとは作中で度々激論を戦わせている。
拡大・長期化し続ける戦争の終結を模索し、作戦の成功による講和の機会を数度作り出すも、国内世論の暴走により果たせずルーデルドルフ共々苦悩する。
7巻では現実的な講和条件を提起したことで帝国最高統帥会議の怒りをかい、参謀本部から東部戦線に権限の無い査察官として左遷されるに至る。
しかしその東部戦線では手駒となるサラマンダー戦闘団や自身の影響力を有効利用し、方面軍を実質的に統率。
作戦家としても辣腕をふるい連邦に痛撃を与え続け、その功績で参謀本部に返り咲く。
一方、東部戦線で前線の実態を直に見たことで戦争継続の絶望性を確信。
8巻では、「帝国の防衛」のため軍人としての立場を踏み外してでも「帝国の内なる課題」を解決する意志をターニャに打ち明け下につくよう求めた。
9巻では、最高統帥府と国民世論の要請に答え戦争を継続しようとするルーデルドルフとの対立が深刻化。
苦悩の末、ついにはルーデルドルフの排除を画策するもその計画は思わぬ形で終結し、その後参謀本部を掌握した。
12巻においては、主人公のような後世の知識に類するものが無いにもかかわらず、卓越した頭脳から世界大戦終結後の東西冷戦構造を予見。
帝国の存続のため、諸列強が驚愕する戦略を展開し「世界の敵」として振る舞うようになる。