概要
『幼女戦記』の登場人物。身長159cm又は身長160cm。書籍版で追加されたキャラで、WEB版には登場しない。
愛称は「ヴィーシャ」。
帝国軍の航空魔導師。連邦領土からの亡命者の娘。初登場時の階級は伍長。
ターニャの下へと配属され、後に彼女の副官を務める。
元は一般人であったが魔導師適性が認められたことで徴用され、地獄のライン戦線に配属。志願兵でないことを引け目に感じていたが、逆にターニャから(自ら望んで軍に入ってきた志願兵に対し)祖国に対する義務を忠実に果たしに来たことを認められる。
その小市民的な性格が幸いしてかターニャの指示を素直に守り、また懸命な努力と根性を発揮してターニャと一緒に戦っていく内に成長し、心身共に鍛えられていった。またその過程でターニャに対して「厳しく恐ろしいが部下思いの優しい良い人」という認識を得て、尊敬の念を抱くようになる。
やがて成長が認められたことで推薦を受け、将校課程を履修するために原隊を離れたが、ターニャが第二〇三魔導大隊を編成する際に副官として招かれ、以後は彼女の右腕として辣腕を振るっていくことになる。
いつからかは判然としないが賭け事に嵌ったようで、同部隊の隊員はおろか他の部隊の知り合いとも賭けで大勝しては嗜好品を手に入れているようであり、ターニャ率いるサラマンダー戦闘団最強のギャンブラーと同僚から認識されるほどの腕前を誇っている。
又、元は連邦からの亡命家族である為に、ミニアニメ『ようじょしぇんき』ではタイヤネン准尉を戦線離脱させたポテトグリコアルカロイド(ソラニンとチャコニン)を連合的(ロシア語風)名称に改名して記憶しようとしている(その余波で部隊内で生物兵器戦の脅威として広がった)。又、同作内では更に胃腸も丈夫だと云う事にされている。
アニメ/マンガ版では食欲に忠実な性格とされ、『ようじょしぇんき』でもその食欲魔人振りを遺憾なく発揮している。その為に消化器官も頑強に出来ているらしく、タイヤネン准尉を長期戦線離脱に追い込む位の"食中毒レベルの腐敗した食材"ですら味は兎も角体調的に平気らしい(尚"苦くてまずいジャガイモ"は芽の出ているジャガイモ同様毒(PGA)だらけであるので摂食は避けるべきである)。
たびたび大隊に支給されたチョコがくすねられており、おそらく彼女の仕業。
階級
ターニャ達の推薦を得て将校課程を履修し少尉に昇進、後に第二〇三魔導大隊でターニャの副官を務める。
ライン戦線初期の頃は根性だけのお荷物であったが、ターニャの副官となって以降は、その事務処理能力の高さを徐々に発揮。
特に裏の道にも精通した兵站、部隊運営面での右腕として確固たる地位を占める。
ターニャ曰く優秀すぎる部下。
セレブリャコーフ少尉欠席裁判
同窓のエーリャがターニャとの対談で以前ヴィーシャは早起きが苦手で彼女が毎朝早起きしてコーヒーを淹れていると聞いて、その素行を独自に内偵した。
曰く
- ショベルで一個歩大隊を潰した大男
- 恐ろしい量のジャガイモを喰らうオーガ(他の隊の連中は皆食中毒でやられた)
- ※悪臭で魔導師を窒息させる、古代の呪術か何かだろう。
- 皆ケツ毛まで抜かれる博徒、もしくは詐欺師
- 常に白銀の傍で微笑む冷徹な仮面・・・あれは魔女か何かに違いない
- グリズリーを素手で殴り倒せる
- エースの風格を漂わせる戦場の何たるかを知った者
- (白銀の)旦那 もしくは女房?
※激務続きでシャワーを浴びる暇がない為
調査結果を見た友人は名前を黒塗りにしてそっと机の奥にしまった…
デザインの違い
原作小説ではメイン画面にあるように金髪碧眼の美少女であり、漫画版ではさらに美人ぶりに磨きがかかったが、概ねデザインを踏襲していた。
しかしアニメ版では茶髪でギャグ漫画に出てきそうな風貌のキャラになっており、しかも公式ページにアップされたメイン画像がなぜかひきつった表情だったこともあり、放送前は「こんなのヴィーシャじゃない」という声が多かった。
放送後はこれはこれでありという声も出てきたが、原作や漫画版のデザインに慣れてしまった人は違和感を感じずにはいられないようである。
アニメ版独自のデザインとなった理由は、小説版のイラストをアニメで動かすのは困難であり、コミック版に関しては企画が並行して進行していたため、独自のキャラクターデザインが採用されたとのこと。
ファンの間でデザインが賛否両論となっていることはアニメ制作側も把握しており、これに関してKADOKAWAの田中翔プロデューサーはインタビューで、「自分はヴィーシャが可愛いと思うので,この辺は主観というか好みの問題のような気もします。」と発言している。
またスタイルについても原作やコミカライズでは軍学校の同室だった親友を「わがままボディ」と評して羨ましがっており、軍服を着ても胸部が強調されず、全裸にされた場面でも僅かに膨らみが確認できる程度と、慎ましやかな体型であった。
一方のアニメ版ではターニャとの対比のためか、軍服がぱっつんぱっつんになっており、なかなかグラマラスなスタイルで描かれている。『ようじょしぇんき』でもこの事がネタにされている。
さらに性格も原作に比べて、図太いというか鈍感なところが強調されている。
原作・コミカライズでは同僚の戦死や過酷な戦闘を経て実戦に慣れてきたところで、前述の親友と同じ兵科の友軍を救うために救援任務に志願、その結果としてターニャに一人前の兵士として認められ、ヴィーシャもターニャを上官として尊敬するという経緯を辿っており、その後も迷い戸惑いながら兵士として成長していき、ターニャとの関係も「尊敬しあえる有能な上官と部下にして戦友」といった風に描写されている。
一方のアニメ版では親友の経緯がカットされたことと時系列が変更されたことで、ターニャの発言に影響されて救援任務に志願、帰還後にターニャに反抗的であった同僚の戦死を聞き、ターニャが悪魔的な笑みを浮かべたことで恐れ戦くも、すぐに気の所為に違いないと切り替え、「厳しくも優しく強い天使のような上官として心酔する」といった流れになる。
これはアニメ版では同僚の戦死がターニャによる謀殺であるかのように演出されていることと、原作・コミカライズ版では部隊との連携で達成した戦果をアニメ版ではターニャ一人で達成していることからくる変更だと思われる。
小説版での動向
11巻では、自軍高級将校の事故死に見せかけた抹殺というクーデターまがいの任務のため、ターニャに同行することとなる。
グレー、というか実質真っ黒な任務内容に関し事前にターニャから説明があったのかどうかについては特に描写されていなかったが、作戦中の本人の発言を見るに(知れば一蓮托生とならざるを得ない)任務の趣旨は完全に理解しているようであり、ターニャからの信頼の深さは相当なものであると推察される。
13巻では、絶体絶命の危機に陥った自軍を救うため反乱と見なされるしかないような手段をやむなく選択したターニャから協力を求められ、淡々とこれを受け入れている。
14巻では、上官からあまりに無謀な任務を命ぜられたターニャから、ヴァイス、グランツらの隊の基幹将校共々作戦に参加するか否かの選択肢を与えられるが、淡々と作戦への参加を表明している。
曰く、かつてのライン戦線の時からターニャについていくと決めていたものを何を今更、ということである。
アリス・ギア・アイギス
後述関連タグにもあるとおり、幼女戦記がアリスギアとコラボする事に。
そして、異世界かるてっとと同様に異世界転移でターニャと共に東京(と思わしき場所)へ飛ばされる。異世界かるてっととの違いは、飛ばされたのが自分とターニャだけという違い。
そこでは東京と似た光景に対してターニャが「敵国の罠」(意訳)という事で、様子見をすることとなったのだが、実際に飛ばされた先は東京シャードという事が分かった後でも……。
関連タグ
アリス・ギア・アイギス:2022年8月25日にコラボを行う事が発表、ターニャと共に参戦する。同作ではストライクウィッチーズも参戦しているため、まさかの間接共闘が実現した。中の人(アニメ版)はアリスギアのコラボ枠で常磐くるみも担当している。