バスター・テツオ
ばすたーてつお
◆忍◆ ニンジャ名鑑#37 【バスター・テツオ】 ◆殺◆
反企業傭兵部隊イッキ・ウチコワシの謎めいたリーダー。
各地のプロレタリアートによるレジスタンス運動を支援し、訓練された傭兵を派遣する。
庶民の間で半ば神格化された伝説の英雄であるが、
彼の正体を知るのはごく僅かな側近のみである。
(ネオサイタマ電脳IRC空間「ニンジャ名鑑」より抜粋)
「決して屈する事は無い。私は決して死なぬ。諸君の声が革命細胞を構成し、私は決断的に何度でも立ち上がる!何度でもだ!」
CV.小西克幸(フロムアニメイシヨン)
反企業活動を支援する共産主義革命集団イッキ・ウチコワシの謎のリーダー。
共産系極左団体らしく、退廃的資本主義の解体と暗黒メガコーポの打倒、そして市民による富の再分配を高らかに掲げている。
本拠地はネオサイタマだが各地に多数の構成員を派遣しており、暗黒メガコーポが幅を利かせている情勢を逆に利用して利害が一致した様々な組織や集団にコネクションを持つ。
その内容も市民団体だけでなく反オムラ企業連合や、暗黒経済組織アマクダリ・セクトなどとも手を組みイッキ・ウチコワシの戦力の増強に利用している。
神出鬼没で、その正体を知るものはほんの一握りであり、ニンジャを擁する大企業や組織ですら掴めておらず、ニンジャか非ニンジャかどうか、また単一人物かどうかすら現時点では不明である。
弁舌に優れ、底知れぬカリスマ性と効果的アジテーションで多くの支持者を集めている。ただし、熱狂的な信奉者たちに比べると、本人はそうした極左イデオロギーをどこか冷静に見ているふしもあり、目的は一切不明。
赤いレンズのスコープゴーグルを装着し、さらに鼻から下は真紅のスカーフを巻いており、その素顔を窺い知ることはできない。
さらにその背中には一方の旗には「一揆」、もう一方には「打毀」と力強くショドーされた二本のノボリを背負っている。
明言はされていないが、服装まで赤を基調としており、配下にはハンマーとクワの意匠のメンポ着けてるニンジャもいることや、赤軍派などのセクトを思わせるアジ用語から、新左翼学生運動や共産系テロ組織のカリカチュアであることはほぼ確定と思われる。
第二部において暗黒メガコーポの雄オムラ・インダストリ打倒に成功したイッキ・ウチコワシであったが、その後は最大目標を失ったせいか迷走が始まってしまう。
第三部以降はソウカイヤが滅びた後に勃興した後継組織アマクダリによるネオサイタマの暗黒管理社会化が広まったことで、イッキ・ウチコワシの立場は加速度的に悪化し、もはや時代から必要とされなくなってしまった。
組織としての盛りを過ぎたことで構成員の質も低下してしまい、思想の先鋭化が進んだ結果、もはや只の過激派テロリスト集団に成り下がってしまった。
革命闘争を繰り返した挙げ句、バスター・テツオは側近の大幹部アンサラーを失ったことで組織内部で孤立してしまい、自己批判をさせられた末にイッキ・ウチコワシから追放されてしまった。創設者を追放したことでイッキ・ウチコワシは更に迷走し、最終的にアマクダリの支配を受け入れたネオサイタマ市街へ無差別テロに及んだ挙げ句に鎮圧され瓦解した。
バスター・テツオはその後はしばらく行方不明であったが、第三部最終章にて久々に登場。
アマクダリの支配体制に対するネオサイタマ市民の蜂起が始まったことに触発され、反アマクダリ組織「ローニン・リーグ」に協力を申し出るもすげなく断られ、いずことなく去って行った。結局の所、バスター・テツオの革命思想は彼の独りよがりでしかなく、真の革命には無用のモノだったのである。
現実の左翼闘争と同じく、バスター・テツオの革命闘争は時代の流れに取り残され、一時の熱狂に終わったのだった。