しげの秀一が1983年から1991年まで週刊少年マガジン(講談社)に連載したオートバイを題材にした漫画。
作品解説
主人公である巨摩郡(こま ぐん)がレースの世界に仲間入りし、アマチュアライダーから世界チャンピオンになるまでを描いた物語。
当初はオートバイ好きの高校生達が峠道で早さや技術を競う青春群像的な作品であったが、途中から公道での危険なレース行為では無くサーキットでの純粋なレースを主題とした作品になった。連載当時はバイク好きの若者から絶大な支持を得た人気作品であり、題名通りそういった世代の人々にとっては伝説的な作品となった。
登場人物
巨摩郡(愛車:CB750F→NS400R、車はRX-7(FC3S型))
主人公。日本人離れした長身と長い手足、寝癖バリバリのツンツン頭が特徴。体も頑丈でケンカでは負け知らず。
学校の近くの峠道を気ままに走る峠ライダーだったがそこから世界一流のGPライダーにのし上がっていく。
WGP編では「GUN」という名前の綴りと走りっぷり、若く見られがちな日本人のライダー、というところから「ガンボーイ」の愛称がついた。
伊藤歩惟(いとう あい)
グンと同じ高校に通う一学年下の女の子。
「バイクに乗ってる姿がなんかカッコいい」という理由でなんとなくグン達について回っていたが、そのまま鈴鹿4時間耐久レースのチームメンバーとして関わっていくことに。
少しずつグンを異性として意識し始め、国内GP編終盤でグンの求婚を受け入れ、WGP編でも婚約者兼チームマスコットとして各地を転戦していく。
一ノ瀬美由紀(VT250F(初期型))
グンと同じ高校に通う同学年の子であり親の運営するイチノセレーシングチームのメンバー。グンや比呂からは「ミィ」と呼ばれる。
「世界に通じる日本人ライダーを輩出したい」というチームプロジェクト方針からグンに声をかけた。
4時間耐久では暑さにやられ転倒するも、比呂とチームのアシストを受け見事完走。その後比呂の告白を受け交際中。
聖秀吉(GSX750S KATANA)
大阪からの転校生。「裏六甲のウンチーニ」を名乗る(WGPを知らなかったグンが想像したのはもちろんアレ)。
グンに「抜かれたり離されたりしたら負け」というルールの競走「ウサギとカメ」をふっかけ互角の走りを見せる(後に頭文字Dの競走ルールとして再登場することになる)。
4時間耐久ではグンの走りっぷりと猛暑の鈴鹿という状態を見極め、自身は順位を落とさずマシンの消耗を防ぐ走りに徹する。
グン達に笑われたことを根に持っていた高根沢から妨害を受けシケインで転ぶもマシンをピットまで押し戻し、グンの奮起を呼び起こしチームに逆転優勝をもたらした。
グンとも和解し、ヨシムラ(事実上のスズキワークス)からも声が掛かりプロへの道がひらけたのも束の間、グンといつもの峠に向かい事故に巻き込まれて死亡。
沖田比呂(Z400GP)
高校時代のグンの友人。
グンとの才能の差は意識しつつも腐らず地道に練習を重ねる努力家。
4時間耐久では転んだミィをカバーして完走、レース後ミィに告白し交際中。
市川
イチノセレーシングのメインメカニックでありミィのことは「お嬢さん」と呼ぶ。
グンの走りっぷりに苦言を呈したり歩惟の天然ぶりに癒されたりしているチームの重鎮。
4ストロークマシンが専門であるため、国内GP編ではグンのマシンメンテナンスを島崎に一任する。
島崎浩一
元GPライダーのメカニック。
国内GP編ではパワー重視で操縦性度外視のチューンドRSをグンに与え走らせたが、実はプライベート参戦時代にチューンを先鋭化しすぎたマシンで事故に遭い引退した経験を持つ。
星野アキラ
年齢はグンの一年下。
ヤマハTZに乗るプライベーターだったが菅生でのグンとの一周半の並走経験からグンの走りをコピー、
そのセンスをヤマハに買われたのかB級ライセンスながら途中から最新鋭のワークスマシン・YZR250を与えられ国内GPのライバルに。
グンがWGPに参戦してからは国内では無敵だが、世界との差を痛感している。
カルロス・サンダー
WGP500ccクラスのグランプリライダー。
日本では同時に250ccクラスにもスポット参戦し突っかかって来たアキラを返り討ちにするが、本番のレースではグンに惜敗。
WGP編ではグン専用マシンの存在にクレームを入れていた。
ラルフ・アンダーソン
チーム監督である"キング"ケニー・ロバーツの秘蔵っ子としてグンと同年にWGP参戦。
ガチの走りはもちろん後輪を意図的に滑らせグンのマシンの前輪を跳ね飛ばすなどのラフファイトもお手のもの(普通は転んでアウトだがグンはなんとか凌いだ)。
シーズン最終戦までグンとタイトル争いを演じる。
ロン・ハスラム
ベテランGPライダー。スタートが得意で「ロケット・ロン」の異名を持つ(リアルでも)。
作中では、ラルフに足を掬われ気落ちしていたグンを最高に仕上がったマシンと一世一代の快走で引っ張り再びトップに絡ませるという、ゲスト出演した実在ライダーの中でもかなりおいしい役割を与えられた。
梅井
HRCのチームマネージャー。
歩惟の隠れファンで一挙手一投足に鼻の下を伸ばしまくっており、グンと歩惟との関係が深まったのをいち早く察して落ち込んだりもするが、グンのポテンシャルを正当に評価し、走行データをHRCに送りグン専用マシン「ガンボーイスペシャル」を作らせるなど発言力もありやる時はやる男。
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こちらもバイクをメインとした題材作品である。走り屋絡みの要素もあるが、どちらかと言うとコメディー寄り。更に、作者の後作品である頭文字Dのアニメ版を演じた中の人が主要人物の関係者と同じである。