演者
概要
太陽を介して地球と正反対の位置を公転起動している反地球「テラ」に暮らすヒューマノイド型の宇宙人第十惑星人の最後の生き残り。
コンピューターによる気候の調節で地球よりも高度な文明を築いていたが、コンピューターの不調(原因は不明)による気候変動で食糧危機に陥り、さらに宇宙ギャオスを始めとした大量の宇宙怪獣が出現、都市は破壊し尽くされてしまった。
このため、第十惑星人は居住不可能となった惑星テラを捨てて宇宙船で脱出を図るが、事故により宇宙船が大破して全滅。惑星で唯一残った居住施設である宇宙船発着基地に待機していたバーバラとフローベラだけが生き残り、現在はこの二人しか暮らしていない。
その後は唯一コントロールする事に成功した怪獣ギロンを番犬がわりにして、宇宙ギャオスの襲撃から基地を守らせてどうにか生き延びていた。が、近いうちに基地が氷河に覆われてしまう事を知り、地球に移住する事を決意した。
なおテラの言葉でバーベラは「鳥のようにかわいい」、フローベラは「花のように美しい」を意味する。
テラが電子頭脳の不調で氷河期になった為、他の惑星に移住するために電波を飛ばした上に、偵察のために地球に送っていた唯一残った円盤を呼び戻す。
しかし、円盤には地球人の明夫とトムという二人の少年が乗り込んでおり、図らずとも二人をテラへと呼び寄せてしまった。
二人に対し、ドーナツをふるまうなど優しく接したが、実際は二人を冷凍させて保存食にしようと企んでいた。
さらには二人の脳を食べて地球の情報を入手し、地球を征服しようとしていた。
※しかし仮に作戦が首尾よく達成されたとしても、たった二人の同性が生き残った所でどうするつもりだったのか…？
やがてテラに、明夫とトムを助けにやって来たガメラが襲来。怪獣ギロンを送り込んで迎撃させるが、すんでのところで助かった明夫とトムにより計画を妨害される。コントロールが効かなくなったギロンの攻撃により、バーベラは負傷。「役立たずは死ぬことになっている」というテラの掟に従い、フローベラに処刑される。
その後、明夫が発射したミサイルがギロンに切り裂かれ、その片割れが建物に命中。その爆発に巻き込まれてフローベラも死亡。これにより第十惑星人は絶滅した。
第十惑星人
惑星「テラ」に先住していたとされる知的生命体。高度な科学力を有しており、地球人にその存在を悟られることさえ無く繁栄を築いていた。
地上にはドーム状の建造物が散在。電送ユニットで中継ポイントを介し接続されており、一瞬で経由しつつ移動が可能。
バーベラやフローベラのいたコントロールセンターでは、人工河川の流水を逆流させ、そこからギロンを出動させることもできる。
大気の成分は地球と似たようなものらしく、規模は分からないが海も存在。この海中でもガメラとギロンは戦った。
劇中でもコンピューターの機能の一部は判明している。バーベラとフローベラはコンピューターを用いて明夫少年の心に直接コンタクトし、彼の好物である「（母親の手製の）ドーナツとミルク」の映像をスクリーンに映し出した。
ここから、同じ味のドーナツを作り出し、明夫とトムにふるまっている（つまり、被験者の記憶から料理を再現する事が可能）。
データに手を入れ、睡眠作用を加える事も可能。このため、明夫とトムは眠ってしまった。
しかし前述の通り、コンピューターの不調によってテラは怪獣の支配する星となってしまい、星からの脱出を図った者達も宇宙ギャオスなどにより搭乗した宇宙船を片端から撃墜されてしまった。
本編ではバーベラとフローベラを除き生き残りは存在しない。また死体は発光して消滅するため、惑星上に彼らの遺体や墓は見受けられない。
特徴として生物の脳を食し、その者の知識を丸ごと入手する事が可能。テラが人知を越えた高度な科学力を有しているのも、その特質によるものなのかもしれない。
ただしこれは、第十惑星人全員の持つ特徴なのか、あるいはバーベラとフローベラのみが有する特性（あるいは嗜好）なのかは不明。
劇中でも、ドーナツを食し、混ぜられた睡眠薬で眠ってしまった明夫とトムの脳を食べようとしていた。明夫少年の頭髪を丸刈りにした後、頭蓋を切り開こうとしたが、寸前にガメラが来てギロンと戦い始めたためになんとか免れた。
公開当時の児童向け書籍などでは、「地球を征服し、地球人を食べようとしていた」という記述もあるが、実際に食人の習慣または嗜好があるかは語られていない。
関連タグ
エミコ・メルキオリ：おそらくオマージュしている。
メフィラス星人：映画の公開の3年前に来た。彼の言う「戦争も交通事故もなく何百年何千年と生きていける天国の様な星」に対するアンチテーゼが、第十惑星テラの様子からうかがえる。
