概要
ファウスト(Faust)の伝説はドイツを中心に数多く伝わっており、真偽不明なものも含まれるものの、モデルとなった人物は実在した(あるいは複数の人物に関する逸話がファウスト伝説に取り込まれた)と言われる。
近現代まで多くの分野の作品でファウスト伝説が引用されており、pixivにおいても「ファウスト博士」のタグは複数の作品の登場人物に付与されているが、本項では特に水木しげるの漫画作品に登場するキャラクターとしてのファウスト博士について記述する。
『最新版』及びアニメ版
CV:永井一郎
400年以上生きている老人にして、300年前には悪魔の召喚に成功した賢者。『見えない学校』の初代校長。
父の初代ファウスト博士は人間も悪魔も平等に生活出来る世界を作り上げるという夢を持っていたが、300年前に世界征服を狙うサタンを呼び出してしまい、相打ちして夢半ばにしてこの世を去った。残された2代目は父の夢を受け継ぎ自分が“悪魔くん”になろうとしたが、自分にその資格がない事を悟り、悪魔くんを助ける善なる悪魔を育成するため見えない学校を設立。
当代の悪魔くんこと埋れ木真吾を発見した後は、その仲間の12使徒、そして真吾の精神面と知識面の両方をバックアップしていく事になる。
自身もかつては悪魔くんを志しただけあってなかなかの魔力を持っており、大地の精霊を操りルキフェルと対決をした事も。
『最新版悪魔くん』では、最終回にて真吾に悪魔召喚法の秘密とソロモンの笛を託して息絶えるが、その魂をソロモンの笛に残した。
松下一郎版
1万年に1人現れる東方の神童を探し求めて400年生き抜き、蛙男に上から岩を落とされても生きていた程の執念を持つ。だが一郎に悪魔を呼び出す方法とソロモンの笛を渡しその使用方法を伝授すると、「現世は夢になり 夢は現世になる」と言い、笑いながら力尽きる。
そしてその死に様は、一郎に千年王国建国の決意をより一層固める事になった。
山田真吾版
この世で唯一悪魔を呼び出した人間らしく、ユダヤの予言にある悪魔くんを探して世界中を彷徨っていた。
気力で300年生きていたが、遂に探し当てた悪魔くんこと山田真吾にソロモンの笛を託し、その使用方法を教えた後に「現世はゆめとなり ゆめは現世となる!」と言い、笑いながら力尽きる。
真吾もその死に深い感銘を与えられ、夢の実現へと意欲を燃やす事になった。
当人は死んでしまったものの、その魂はソロモンの笛の中に宿り、たまにメフィストにお仕置きをしている。
余談
上述の通り『最新版』を含めた漫画の方では、総じて『ソロモンの笛を悪魔くんに託した後に息絶える』という最期を迎えているが、アニメ版では唯一生存している。