概要
『東方儚月抄』において登場したフェムトファイバーは東方Projectにおける月の都の技術の一つである。
実際に登場したものはこの繊維を用いた「フェムトファイバーの組紐」である。
綿月豊姫によればフェムトとは「須臾(しゅゆ)」のことである。
「須臾」とは豊姫によれば「生き物が認識できない僅かな時」であり、生物が知覚できないほどの最小単位としての「須臾」が無数に連続した状態が「時間」である。
豊姫は、一見すると一筋に見える「より糸」もまた複数の細い紐が組み合わさってできていることを例えにした上で、「認識できない細さの繊維で組まれた組紐は限りなく連続した物質に見える」と語った。
また同時に単一素材による構成であることから極めて高い強度を持ち、「余計な穢れがつかなくなる」という効果もあるという。「穢れ」がつかないため、物質に寿命が発生せず、腐るなどの変質が起こらない。「穢れ」は月の民にとって最大限忌避すべきものであることからこのフェムトの意味するところは重要である。
また、これらの「強度」と「普遍性」、「穢れない」という点から、月の民が古くからある目的をもってこれを使用してきたことが作中で明かされている。
それは東方Projectにおける「地上」と「月」の世界の違いが明確になるものであった。
フェムトファイバーはただの緊縛アイテムではないのである。
儚月抄作中では
作中、豊姫の命を受けたレイセンが、フェムトファイバーの組紐を捕縛目的で使用した。
レイセンは嬉々として縛っていたのだが、縛られた方の言葉によると、きつかったようだ。
東方Projectにおける他の「須臾」
『東方永夜抄』に初登場した蓬莱山輝夜もまた、その能力(「永遠と須臾を操る程度の能力」)で「須臾」を扱うことができる。二つ名「永遠と須臾の罪人」にもそれは見られる。
そして輝夜もかつては月にいた人物であり、豊姫と形は違うものの豊姫の師である八意永琳に深くかかわる人物である。
詳細は蓬莱山輝夜へ。