pixivにおいては主に「フォト」のタグが使用されている。
概要
CV:水瀬いのり(新作アニメ)
初登場は12巻の『雲の前で』(直接の登場はないが、キノ視点では3巻の『雲の中で』)。12巻の時点では名前のない奴隷として登場しており、その後の顛末が描かれた15巻の『フォトの日々』において「フォト」という名前となった。
アニメでは第6話に登場。奴隷時代の顛末とその後の定住した場面が放送された(一部の過激なシーンはカットされている)。
とある宗教国家の出身。年は17歳、身長は155cmくらい。
初登場時は奴隷の身だったが、ある出来事によって自由を得て、現在はとある国で折り畳み式モトラドのソウと共に写真屋を経営している。
誠実で道徳的な性格であり、現実主義な登場人物が多い本作の中では極めてお人好し(故郷で性善説を教え込まれて育った影響もある)。活発で天真爛漫だが、過酷な経験をしてきた為か、割と肝が据わった面もある。良くも悪くも馬鹿正直で世渡りに向いていない為、ソウから心配されているものの、話が進むにつれ彼女なりに逞しさを身につけている。
学校に通えていない為、一般常識に欠けるところがあるが、16巻ではソウが彼女に勉強を教えた結果、簡単な単語程度は読み書きできるようになった。
「フォト」という名前は本名ではなく、撮影業をやり出した内に「フォトグラフ(写真)」にちなんで呼ばれるようになったもの。今では彼女自身もフォトの名前を名乗っている(奴隷だった頃に名前はなく、生来の名前も失っている。その後にソウが命名した名前もあるが、作中では不明。フォト自身は気に入ったものの、長い上に周囲からウケが悪かった為、通り名の方が浸透したらしい)。
作中ではシズ一行と遭遇しており、彼らも撮影している。
容姿
背中まである長い黒髪を横だけ残して、簪でまとめ上げており、前髪は切りそろえられている。
シャツの上からベストを着て長ズボンを穿いており、仕事着も兼ねた中性的な服装をしている。
余談だが、原作では奴隷時代の容姿描写がほとんどなく途中まで性別が伏せられていた為、女性だと判明した際やビジュアルが出た際に驚いた読者もいたとか。
経歴
(15巻までのネタバレ注意)
ある教祖が指導する宗教国家(という名の独裁国家)で生まれる。家族は親と祖母がいたようだが、フォトが幼い頃、流行病で亡くなった。そして国が運営する孤児院で模範的に育つも、ある時、旅商人達への支払いに困った教祖から代金の代わりに売られてしまう。
その後、売られた先の商隊で奴隷として扱われ、商人達の憂さ晴らしの為に虐待を受けていたが、彼らが誤って食べた毒草によって全滅し、結果的に一人生き残る事になる。その事故の際に、毒草に気づいていながらも、伝えるのを一瞬躊躇ってしまった事から、彼らの死の責任が自分にあると思い苦悩する(実際にはそれでも必死に警告しようとしたが、誰一人耳を貸そうとせず、挙句の果てに彼女を役立たずと見なした商人達から嬲り殺しにされかけていた。そうした経緯もあって、ソウからはどちらにしろ結果は変わらないと言われている)。
当初は絶望のあまり死にたがっていた。だが、死に方もわからず(かろうじて意識があった男が教えたのは『その男の死に方』であった)商人の持ち物にあったソウと出会い、彼に諭されて生きていく事を決める(『雲の前で』)。
自由の身になってからは、ソウの助言でその場を離れ、約2週間ほどさまよった末にとある広大な国に辿り着く。そこは偶然にも彼女達を買い取った商人達が来訪する予定だった国であり、役人に事情を打ち明けた結果、その国の住民として定住する許可を得る。商人達の持ち物は自分の所有物ではない事を明かして譲ろうとしたが、役人の判断で所有権が認められ、その資金を元にソウと共に生活を始めた。
国からの提案で商人達の持ち物を売った事により孤児ながらかなりの財産を得るが、彼女自身は「働きたい」と強く希望していた為、ソウがカメラの使い方を教え、写真撮影が趣味となった事もあり、カメラマンとして働き始める(『フォトの日々』)。
なお15巻から現在のような性格となっているが、元の性格なのか前述の事故で人格や価値観に変化が起こったのかは不明である。