概要
「トンガ王国」のフォヌアフォオウから南南東約30㎞の位置に存在する火山島で無人島。地震帯の上にあり海底火山の活動が活発な地帯。
2009年に噴火によって加熱された岩が地上に隆起して出来た島でその際に近くにあったフンガ・トンガ島とフンガ・ハアパイ島が合体したため二つの島の名前を足してこの名前になった。現地政府が使用する略称は「HTHH」。
その時の噴火ではフンガ・ハアパイ島を火山灰で覆って植物と動物を全滅させた。
2014年11月~12月、2015年1月にも噴火を起こし島が広がった。またその時に火山灰と酸性雨が降りフンガ・トンガ島とフンガ・ハアパイ島だった部分の植物が全滅(フンガ・ハアパイに至っては二度目の全滅である)。
最近では2021年12月と2022年1月15日にも噴火した。この噴火により島の陸地が吹っ飛びほぼ消滅した。
2022年の噴火
2022年1月15日のものはかなり大規模な噴火で噴煙は高さ約20㎞まで上昇し、半径約240㎞に拡散した。
また衝撃波により気圧も一時的に変化をもたらした。また衝撃波はアラスカまで届いた。
噴火直後に起きた津波はトンガで高さ最大20mにも達した。
一部の大学の研究発表によると、発生直後の津波の高さは90mだったとされている。
トンガの被害はインターネットと電話による通信不能、衝撃波による破損、停電、津波、火山灰、軽石の被害が確認されている。また火山灰による水質汚染や農作物被害も心配される。
16日午後時点、通信不能の影響で人的被害数は不明。
17日時点、約8万人が被災したと見られるとのこと。また火山島の陸地が噴火により吹き飛びほぼ消滅しているのが人工衛星により確認された。
18日時点、降灰で空港が使えず救援が難航。灰による飲料水不足が指摘されている。
19日、死者3名を確認。オーストラリアが救助、復興のために艦船を派遣。
20日、ニュージーランドと日本も輸送機や艦船を派遣。
22日、3トンの飲料水を載せた日本の救援機が現地に着陸。
津波(高波)被害はオーストラリア、ニュージーランドを初め各国で確認されている。日本も影響を受けた国のひとつである。
17日、現地に滞在中の日本人40名の無事を衛星通信により確認。
人的被害は死者4人(うち災害関連死1人)負傷者14人だった。
その後
インフラや通信などは回復しつつあるものの、火山灰により農業、漁業に深刻な影響を受けており復興はまだまだ時間がかかると見られる。
他、海外から訪れた救助支援の人々から新型コロナウイルスが広がり別方向の危機が訪れている。