曖昧さ回避
神話
ヘーベーとも表記されるギリシャ神話に登場する青春を司る女神。
その名は「若さ」、「青春(の美)」という意味で、ヘーシオドスの『神統記』では黄金の冠を被り、黄金の沓を履く姿で描写され、美術作品では袖の無いドレスを身に纏った美しい乙女や酒杯と水差しを持った背中に翼を生やした姿で表現されている。
ゼウスとヘラの娘で、アレス、エイレイテュイアとは兄妹の関係であり、後にヘラクレスと結婚し、アレクシアレースとアニーケートスの2柱を授かったとされる。
ヘラの子供たちの中で最も母親から愛されており、常に母ヘラの傍らにいるので全ての女神たちの中で最も美しいとされ、オリンポス山の神々の宴会で給仕係の役目を担っており、不死の霊薬であるネクタール(神酒)やアムブロシアーを神々に提供する役目を負っているといわれているほか、青春の女神らしく老人を若返らせ、幼い者を成長させる力を持つと言われている。
また、慎ましく穏やかな性格をしているが、能天気な一面を持っており、ヘラクレスの誕生を遅らせた事に腹を立てた父ゼウスが、正妻であるヘラに反省を促す為にヘベを髪の毛で天井に吊し上げた際にはただ一人気にせずに笑っていたという。
余談
- 日本語の「へべれけ」の語源が「ヘベのお酌」だとする説も有るには有るがオモシロ起源説・トンデモ説として半笑い気味に受け取るべきものであるのは、ほぼ確実。
関連タグ
イドゥン:北欧神話における神々の若さを担う女神。美しさを称賛される、無邪気(能天気)な性格などいくつか共通点もある。
幻想神域:メイン画像