概要
「ポートアーサー事件」とは、オーストラリア・タスマニア島のポートアーサーという観光地で起きた銃撃事件。
事件の概要
1996年4月28日、銃で武装したマーティン・ブライアントという28歳の男が、観光地のポートアーサーのコテージを訪れた。
コテージの持ち主である夫婦はブライアントの知人であり、何の疑いもなくブライアントを迎え入れたが、ブライアントは突如、彼らに銃を向け殺害。
それを皮切りに、観光客や通行人を次々と銃撃し、最終的に死者35人、負傷者15人を出すオーストラリア史上最悪の事件となった。
逮捕
犯行を重ねた末、警察に追われると男性を人質にコテージに立て籠もったが、この時点で、最初の被害者の生死は不明であった。
ブライアントは、ゲストハウスに自ら放火し、脱出した所を逮捕された。
人質の男性は既に殺害されていた。
判決
ブライアントは知能が平均点より低く、精神的な問題を抱えていたが、責任能力があるとされた。
オーストラリアは死刑を廃止している為、ブライアントは仮釈放なしの35回の終身刑を受けた。
余談
2019年3月15日、ニュージーランドのクライストチャーチでムスリムを標的としたヘイトクライムが発生し、死者51人を出すオセアニア史上最悪の事件となった。
こちらの犯人も同国では最も重い仮釈放なしの終身刑を言い渡された。
また、1982年、韓国で警察官のウ・ボムゴン(ウ・ポムゴン)が、銃や手榴弾で武装し、通行人など57人(所説有)を殺害した事件があるが、こちらは一家3人を人質に民家に立て籠もったが、人質諸共爆死した事で、事件は幕を閉じた。