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マグロ・サンダーボルト

まぐろさんだーぼると

Web小説『ニンジャスレイヤー』の一エピソード。同作品で一二を争う狂気エピソードとして有名。
目次 [非表示]

ニンジャスレイヤーは敵ニンジャとの熾烈な戦闘の末に疲労困憊し、路地に倒れ込んで気絶してしまう。


そして目が覚めると、なんと彼の体には「一定速度以下で大爆発するクソ装置」が取り付けられていた!

当然、力ずくで剥ぎ取れば爆発!誰かに助けを求めても爆発!死なないためには24時間走り続けねばならない!


「あいつら一生、時速100キロだかで泳ぎ続けるんだとよ。泳ぎ出したら止まらねえ。止まれねえのさ」


概要編集

『マグロ・サンダーボルト』とは、サイバーパンクニンジャ活劇小説『ニンジャスレイヤー』第三部のエピソードである。


妻子の仇である超人的存在「ニンジャ」を殺すため、ニンジャ殺しのニンジャ「ニンジャスレイヤー」として戦う主人公“フジキド・ケンジ”の生き様を時にシリアスに、時にトンチキに描く本小説。

このエピソードはその中でも屈指の狂気エピソードとして悪名高く、ニンジャヘッズ(ファン)たちの間でも強い人気を誇る。


あらすじ編集

誰もが違法行為とは無縁ではいられぬ、電脳犯罪都市ネオサイタマ

全てはヤクザに追われるお尋ね者のガイジン(外国人)、ラッキー・ジェイクの行動から始まった。


運良く道端で倒れている死に体の浮浪者を発見したジェイクは、彼を身代わりに仕立て上げて時間稼ぎを図る。

直後ジェイクの確保にやってきた古株ヤクザのハシバだったが、彼は自らのシノギである電脳ドラッグにどっぷり嵌り重度のトリップ中であった。結果まともな人相確認すら覚束ないハシバは、オヤブン特製の拷問殺マシンを偽ジェイクに装着してしまう。


だがその浮浪者の正体は、敵ニンジャとの激しい戦いの末に憔悴・気絶していた我らがニンジャスレイヤーだったのである……!!

かくして「一定速度以下で大爆発するクソ装置」を取りつけられた哀れなニンジャスレイヤーは、彼を捕縛してしまった哀れなオヤブン・イシイが仕掛ける「残忍な24時間耐久デスマラソン」に挑むことを余儀なくされた。


事の発端である、七転八倒の逃亡劇を繰り広げしガイジン・アウトロー!

何故か遠隔起爆の機能をオミットしてしまい、何としてでも爆殺しようとあがくヤクザ!

半信半疑ながらも、最大の敵を葬り去る好機と知って介入する悪のニンジャ組織!

これらケオスを引き起こした、人間とイルカの区別もつかぬ程ヤクでラリった男!


それぞれの運命がもつれ合い、触れるもの全てを巻き込みながら加速していく!

(訳も分からぬまま)走れ!ニンジャスレイヤー、走れ!


解説編集

…まるで訳が分からないって?そりゃそうだ。


物語の題材としてはサスペンス映画でおなじみ、「速度を緩めると爆発」ネタのニンジャスレイヤー版である。

アホみたいな勘違いから爆弾を取り付けられた、我らがニンジャスレイヤーの決死のマラソン……というシュール極まりないあらすじは実のところメインにあらず。


本作の真骨頂はむしろ、爆弾を取り付けてしまったヤクザ側の悪戦苦闘と、その周囲をも巻き込んだ各員の大暴走。

そして極め付けは今エピソードの元凶たるハシバの狂った心理描写である。


並み居るヘッズを困惑・爆笑させ、狂気の渦へ巻き込んでいったそのラリっぷりは、是非とも本編を読み、知ろう。

単行本「ケオスの狂想曲」にも収録。実質的な表題作として扱われている。


一応、本作を読む上で知っておきたい概念(及び忍殺語)編集

ヤクザ編集

  • 名前の通り、いわゆるやくざ、暴力団の事。『ニンジャスレイヤー』の世界でも裏社会の住人だが、凶悪なニンジャ達の下っ端として活動している事が多い。
  • いわゆる「組」は「〜ヤクザクラン」と呼称され、このエピソードではイシイ・ウェイダ率いる「サムライヘルム・オブ・デス・ヤクザクラン」が登場する。
  • 本作で登場した「ソンケイ」というヤクザ独自の概念は、今エピソードを一貫する裏テーマの一つ。

ニンジャスレイヤー(フジキド・ケンジ)編集

  • 物語の主人公。戦いで消耗していたらよく分からんうちにクソ装置を取り付けられた、哀れな被害者(?)。
  • とんでもなく強い。今作では速度を落とさず走り続ける事を強いられるが、そんな状況でも妨害するヤクザは返り討ちにするしニンジャは殺す。慈悲はない。
  • なお、本人はハシバの判断ミスやサムライヘルム・オブ・デス・ヤクザクランの事情は全く知らない。このエピソードを通して、彼はこの一件を「アマクダリの狡猾な策略」と勘違いしている

アマクダリ編集

  • ニンジャスレイヤーと敵対するニンジャ組織。厳格な管理体制の下、ネオサイタマを裏社会から支配している。
  • 配下のヤクザクランが(偶然)ニンジャスレイヤーを捕らえたので好機とばかりに介入した結果、騒動に巻き込まれてしまう。

ドラッグ編集

  • 舞台である退廃的なサイバーパンク都市、「ネオサイタマ」では様々な薬物が横行している。主にヤクザやニンジャ組織の収入源となっているようだ。
  • サイバーパンクらしく電脳ドラッグなるものも存在し、本作では『イルカチャン』が登場する。

最後に編集

麻薬は乱用者本人だけでなく、周りの人たちにも多大な迷惑をかけます。

ドラッグ、ダメ、ゼッタイ。



関連項目編集

◆イメージソング◆

ニンジャスレイヤー 公式が末期 病院逃げて


新幹線大爆破「一定速度以下で爆発」ネタの本家本元。海外で高く評価されている。

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