うわさ
いつしか、人々はマティアスに「ルイ」になりきることを求めるようになった。しかしマティアス自身と、彼を「招待」した者はそうではなかった。
概要
アプリゲーム「IdentityV」に登場するサバイバーの男性。
人形劇を営む一族に生まれ、マティアスも「ルイ」という操り人形で演技を行っていた。
ゲーム内ではルイと入れ替わる双形態が特徴。
第五人格ではハンターから受けた攻撃は「恐怖値」という精神的なダメージとしてカウントされており、ルイになっている間は人形だから感情も恐怖もない=ダメージを受けないという仕様になっている。
プロフィール
名前 | マティアス・チェルニン |
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職業 | 人形師 |
CV(日本語吹き替え版) | 花江夏樹 |
性能
外在特質
- 「ルイ」
完璧な「自我」と称されている人形「ルイ」を携帯しており、スキルを発動すると恐怖値が1/4上昇すると同時に「ルイ」形態になる。
「ルイ」になっている間は通常攻撃1回分の恐怖値を無効化できる。ハンターの通常攻撃が「ルイ」に命中した場合、その通常攻撃のアクション回復時間は10%減少する。
「ルイ」形態になって8秒間経過する、あるいはダメージを無効化すると効果は終了する。
ロケットチェアに拘束されているサバイバーの周囲20メートル以内にいる場合、「ルイ」の残り時間減少速度は100%増加する。
知覚を持たない人形であるため、「ルイ」形態では不感効果を1回発動できる。不感期間中は移動できなくなるが、ダメージと制御効果を受けない。
- 柔軟パーツ
恐怖値が増加する度、自身の移動速度を8%上昇させる。8秒間持続。
- 血肉無用
人間のような見た目をしているが、「ルイ」の身体は木材と機械で構成されている。
負傷しても他のサバイバーの治療を受けられず、他のサバイバーを治療する速度も30%低下する。
他のサバイバーの治療に成功する度、そのサバイバーと自身の恐怖値が1/4減少し、治療を受けたサバイバーの次の治療に必要な時間が20%増加する。
軽度な怪我も治療でき、通常の治療と同じ治療時間を要する。
衣装(スキン)一覧
UR |
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KING-h1 |
勝利を飾った王冠は、捨て駒が帰る最良の場所。 |
SSR |
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フィレモンの聖壇 |
純粋な生命が瓶の中で生まれる。それが目を開ければ、我々は「偉大なる工程」の答えを求めることができるだろう。 |
SR |
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ROOK-e4 |
定められた捨て駒。しかしそれが一番最初に退場する駒になるとは限らない。 |
初期衣装 | ボロい服 |
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初期衣装。すべてが自然に見える。 | 服がボロボロだ。本当にただゲームをしただけ? |
関連タグ
キャラストーリー
マティアスはプラハのある裕福な家庭に生まれた。父親は今は没落した古い氏族の末裔で、一族は没落したとはいえ神技のような人形劇を受け継いでおり、この家庭に充分な収入をもたらしている。彼の母は紡糸工場のオーナーの娘である。家族三人は平和で円満な生活を送っていた——
そう、あの日まで。彼の父宛にパリからの招待が届き、一家はパリでパフォーマンスをして、かなり有名になっていた。富と名声が流れるように届く。
万事順調にいった父親は芸術家に転身し、社交的な母親は高名な貴婦人になっていた。これは生まれつき内気なマティアスにとって、自身が家庭と相容れない存在になってきたということだ。
「「ルイ」みたいになれたらいいのに。」
彼の両親はいつもこういう。
「ルイ」はマティアスの父親がパリにきてから、利口で可愛い幼少期のマティアスをモデルにして作った人形だ。彼は糸で繋がなくても人形劇でパフォーマンスができて、人が声を出さなくても自ら喋れるのだった。活発で明るく、ユーモアがあってよく喋る。父親のパフォーマンスの目玉である。
年月が経ち、一家の中で愛を充分に受けられずひねくれた性格のマティアスは、徐々に「ルイ」に入れ替わられてしまった。
彼が唯一父親と話せる機会は人形劇の勉強時間で、それも父親が休憩をとる隙を狙い、「ルイ」の代わりに話せるのみだ。
そんな時でもマティアスはパートナーである「ルイ」に対し、隠しようのない暗さと冷酷さを示した。
そんな態度が両親から不興を買い、彼らはたびたびマティアスを叱り、やがて離れて行ってしまった。マティアスが逆に、血肉を持たず心配もされない人形のようになってしまった。
マティアスの23歳の誕生日は、お祝いもプレゼントもなかった。
父親はちょうど大型のパフォーマンスの仕事があり、彼がひとりでカーテンコールに応えている時間を狙って、マティアスは楽屋に保管してあった「ルイ」を燃やしてしまった。
火勢はすぐに抑えられたが、濃い煙のためにパニックが起きてしまい、舞台の崩落と大規模の転倒事故を引き起こした。
マティアスの両親もこの事故でなくなり、彼自身も崩落事故で左半身に重症を負ってしまった。
だが、マティアスはそれを気にしなかった。少なくとも「ルイ」は死んだのだ。
だが91日が過ぎたころ、ひとつの木の箱がマティアスの自宅前に届き、箱の中にはまるで新品の「ルイ」が入っていた。
あの火災では燃えなかったのか?マティアスは疑いながらも「ルイ」を暖炉に投げ込み、灰になるまで燃えたことを自分の目で見届けた。
さらに78日後、マティアス宛にまた木の箱が届いた——「ルイ」が蘇ったのだ。
これがいつまでも繰り返された。マティアスが何度「ルイ」を処分しても、依然として「蘇生」が起きてしまい、間隔がだんだん短くなっていく。
24歳の誕生日当日、もはや発狂寸前のマティアス宛にまた木の箱が届いた。
今回、彼は気づいた。木の箱に一枚の紋章が入っている。彼がこれを調査すると、この紋章は海の向こうにある悪名高き荘園のものだとわかった。