マリエが 「もしも、本編で五馬鹿と交流するのをリオンが未然に防いでしまったらどうなるのか?」 という本編序盤から分岐したIFルートの作品。
原作の書籍版の帯のQRコードのアンケートに答えれば読めるようになっている。
本編書籍版3巻より特典として開始され、書籍版が13巻で完結すると同時にこちらも全11話で幕を閉じた。
本編でマリエが五馬鹿たちと交流するのをリオンが未然に防いでしまったらどうなるのか?という、本編の序盤で分岐した内容で進むIFルートでメインヒロインはマリエとなる。
その為、各キャラの人間関係は本編よりも本来のゲームの形に近くなってはいるが、あくまで本編とは異なる形で物語に介入するリオン達が描かれており、結局はこのルートもゲーム通りには進んでいない。
設定は本編と同じだが、リオンの兄ニックスの妻となるドロテア・フォウ・ローズブレイドが先行して登場し、web版では明かされなかった聖女の謎や初代バルトファルトについてなどが明かされる展開となっており、マリエルートと言うよりも聖女ルートと表現した方が相応しい。
明かされる謎以外にも様々で点で本編とは真逆の展開になっており、本編ヒロインであるオリヴィアやアンジェリカは本来のアルトリーベのシナリオ通りに敵対関係になった…かと思いきや、誰も予想していなかったとんでもない事態が発生する事になり、他にも正史と言うべきweb版及び書籍版の既読者ほど驚く内容となっている。
また、本編とは違って多くのキャラクター達が死亡しているが、逆に本編では死亡したキャラクターがこちらでは生存する場合もある(例・ヘルトルーデが死亡する代わりにヘルトラウダが生存している)。
色々な意味で行動やイベントが違えばこうなってしまうというのを本編とは対極に表しており、書籍購入者は是非ともチェックしておくべき内容である。
2022年6月に大幅加筆した書籍版が発表され、『あの乙女ゲーは俺たちに厳しい世界です』のタイトルで同年12月に発売開始となった。
マリエルートの物語の結末は完全なバッドエンドまでは行かずとも、ハッピーエンドとも言えない所謂ビターエンドで終了したが、本編ルートの書籍版がweb版と比べて大幅に展開と詳細が変化した様に、書籍版の『あのせか』で何らかの分岐が起きるのかは現時点では不明。
ただ、雑な扱いで退場したステファニー・フォウ・オフリーの心情について掘り下げが行われた事を始め、出番の無かったカーラの動向や婚約者達との関係に悩む五馬鹿の心情等、他にも本編のルートだけでは解らなかった事もより深く描かれており、本編ルートのweb版と書籍版、及びマリエルートを読破したファンにも一読の価値がある内容となっている。
後に2023年6月にコミカライズが連載開始。