概要
転生した兄が憑依した主人公リオン・フォウ・バルトファルトの前世の地球にて、謎の大手ゲームメーカーによって作られた乙女RPG。
1作目のタイトルは「アルトリーベ~聖女物語~」。
ただの恋愛ゲームと見せかけて、巨大ロボット兵器やパワードスーツなどのSF要素が濃く、冒険パートや戦闘パートが作り込まれている為、課金アイテム無しではクリアは難しい(所謂クソゲーである)。
主要人物は女性主人公、悪役令嬢、隠しキャラを含めた攻略対象の男性陣で構成されており、主人公は可憐な容姿の美少女で出生に特殊な秘密があり、悪役令嬢は主人公以上にスタイルに恵まれた気の強い美女。攻略対象男子達はそれぞれタイプが違えど、クセが強い性格のイケメンと言うのがシリーズ共通(悪役令嬢達はまだしも、1作目のオリヴィアは女性向けゲームの主人公にしては巨乳美少女という男受けを狙った様にしか思えない容姿のキャラであり、疑問を抱いたプレイヤーは少なく無かった模様。また、「頭がお花畑」と揶揄される様な言動ばかりだった事も反省してか、2作目はサバサバしたギャル系少女のノエル、3作目は凹凸の少ない狸顔の少女ミリアリスが主人公となった)。
1作目はRPGとしては欠陥だったが、恋愛ゲームとしての人気は高く、シリーズものとなり1~3作を纏めた追加要素のあるリメイク版まで作られた事が転生者によって確認された。判明しているだけでも6作目まで存在が確認されている。
旧人類側である大手ゲームメーカーの開発者達の目的が未来予知なのか、予言遂行なのか、輪廻転生なのか、「とある神」の実験なのか、または別の何かなのかは意図的に明らかにされておらずゲーム開発した目的は不明。
各キャラクター達の主な役割は下記の通りで、進め方を間違えればゲームオーバーのバッドエンドルートも存在する。しかし、本編の物語は転生者達の介入を繰り返し受けた影響で本来あるべき形から大きく外れてしまっている状態にあり、主人公の人間関係に至っては、悪役令嬢やラスボスが味方となり、逆に攻略対象や課金アイテムが最凶の敵として立ち塞がるなど、ゲームを知る転生者から見てかなり皮肉な有様と化しており、それ所か、当のゲーム主人公自身が世界を滅ぼす存在に成り果てる事すらあるなど、展開が完全に破綻してしまっている。
ゲームの課金アイテムで、国その物を簡単に滅ぼせる程の強力な兵器のロストアイテムが自我を持って活動しており、 独自の判断でいつでも人類への攻撃が可能で、正史である書籍版とweb版、そしてマリエルート等の描写を併せて考察すると、リオン達が介入していなければ間違い無く本作の世界は滅びていた事が確定している。
ロストアイテム達の自我も含めて、これが転生者達の介入によるものなのか、それとも元のゲーム通りなのかは不明で、果たして転生者の存在が無ければこれほど混沌とした世界観にならずに済んだのか、それ自体もはっきりしていない。
ただ、マリエルートで選択の一つが異なっただけで一気に大勢が不幸になる展開へ進んでしまった結果を考えると、この世界は「モブに厳しい世界」と言うより「全ての人々に厳しい世界」と言えるだろう(作中でリオンとマリエはゲーム展開に介入し、事態をややこしくした事を後悔していたが、過度に干渉しなかったにもかかわらず事態が悪化したマリエルートでは、逆にゲーム知識を過信して碌に行動しなかった事を後悔する羽目になっている)。
『モブせか』本編では、アルトリーベ世界や転生者に関する事情を知ったリビア達からフォローされつつ、4作目の砂漠の国の舞台と予測されたオアシス王国の問題に向かっていくリオンの姿が描かれたのを最後に幕を閉じているが、果たしてリオンの寿命がある内に全ての問題が解決できるかは不明で、世代交代の覚悟が必要である可能性も低くない。
ちなみにweb版はリオンの単身赴任と言う形でENDとなったが、書籍版では8人の女性を娶ることになり、そのお陰で若干余裕ができたのかリオンとリビアが共にオシアスに出向く形でENDとなっている。
また、マリエルートのラストの描写や本編では結局明かされなかったリオン・サラ・ラウルトの謎について様々な憶測があるのだが、かつてリオン達を占ったエルフの里長は何故か死者の国に現れてリオンと再会した際、「最近戻ってきた」と何やら意味深な発言をしているが……?
現時点ではその言葉の意味もまた不明である。
1作目
舞台 | ホルファート王国 |
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課金アイテム | ルクシオン |
主人公 | オリヴィア |
悪役令嬢 | アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ |
攻略対象 | ユリウス・ラファ・ホルファート |
攻略対象 | ジルク・フィア・マーモリア |
攻略対象 | ブラッド・フォウ・フィールド |
攻略対象 | グレッグ・フォウ・セバーグ |
攻略対象 | クリス・フィア・アークライト |
隠しキャラ | カイル |
重要人物 | ミレーヌ・ラファ・ホルファート |
重要人物 | ローランド・ラファ・ホルファート |
重要人物 | クラリス・フィア・アトリー |
敵キャラ | ステファニー・フォウ・オフリー |
敵キャラ | カーラ・フォウ・ウェイン |
敵キャラ | バンデル・ヒム・ゼンデン |
ラスボス | ヘルトルーデ・セラ・ファンオース |
2作目
舞台 | アルゼル共和国 |
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課金アイテム | イデアル |
主人公 | ノエル・ベルトレ |
悪役令嬢 | ルイーゼ・サラ・ラウルト |
攻略対象 | セルジュ・サラ・ラウルト(web版では転生者人格) |
攻略対象 | ロイク・レタ・バリエル |
攻略対象 | エミール・ラズ・プレヴァン |
攻略対象 | ナルシス・カルセ・グランジュ |
攻略対象 | ユーグ・トアラ・ドレイユ |
隠しキャラ | フェルナン・トアラ・ドレイユ |
重要人物 | クレマン |
敵キャラ | ピエール・イオ・フェーヴェル |
敵キャラ | 六大貴族の当主達 |
ラスボス | アルベルク・サラ・ラウルト |
3作目
舞台 | ホルファート王国 |
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主人公 | ミリアリス・ルクス・エルツベルガー |
悪役王女 | エリカ・ラファ・ホルファート(web書籍版共に転生者人格) |
攻略対象 | ジェイク・ラファ・ホルファート |
攻略対象 | オスカル・フィア・ホーガン |
攻略対象 | イーサン・フォウ・ロブソン |
攻略対象 | アーロン(web・書籍版共に転生人格者) |
重要人物 | カール(web・書籍版共に転生人格者) |
敵キャラ | エリヤ・ラファ・フレーザー |
ラスボス | ヘルトラウダ・セラ・ファンオース |
余談
4作目は砂漠の国であるオアシス王国が舞台で、主人公が何故か男子校に男装して入学している事以外は詳細がほとんど不明である。
関連タグ
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です あの乙女ゲーは俺たちに厳しい世界です
木を見て森を見ず:作中の登場人物達の大半がこれに当て嵌まっており、善人悪人問わず視野狭窄状態のまま行動し、その所為で不幸な出来事を起こしてしまう展開が多い。