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イデアル(モブせか)

いである

イデアルとは、小説『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』の登場人物である。 (※画面右の丸い青の機械)
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概要編集

アルゼル共和国篇」の事実上のラスボスかつ黒幕

乙女ゲーム「アルトリーベ」2作目では課金アイテムであり、ルクシオンの端末と同様に球体に一つ目が付いた姿のロボット。輸送担当の軍用艦で新人類との戦争に直接参加していた軍属。

普段は飄々としたフレンドリーな態度で周囲に接するが、本性は極めて冷酷。

「嘘つき」呼ばわりされる事を異常に嫌う。


自分を発見したアルゼル共和国のレリアセルジュをマスターとするが、態度が従順すぎた為にリオンルクシオンからは早々に不信感を抱かれる。

二人の疑念通り、彼は前のマスター達との約束を守る為に行動していて、レリアとセルジュは逆に利用されていたに過ぎず、イデアルの暗躍とラーシェル神王国の介入によって大混乱に陥った共和国は「没落」という最悪の悲劇に見舞われる事になる。


最期はエミールと共に聖樹と融合し巨大な人型モンスターになって襲いかかってくるが、結局リオン達に敗北。

しかし、その直後に瀕死の状態のノエルを見て何を思ったのか、より高性能な医療カプセルの在処を教えて彼女の命を救い、機能を停止した。


本体編集

  • 輸送艦イデアル

輸送艦。ルクシオンと同様に旧人類側のロストアイテムで、操艦には人員を必要としない。本来は輸送担当なので戦闘を行えるほどの武装は無かったが、リオン達の前に姿を見せた頃には大幅な改造を施して聖樹からのエネルギーで稼働し続ける防衛装置と化していた。


関連タグ編集

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です

黒幕













ネタバレ注意


















実は聖樹を開発した若手女少尉の乗艦兼助手であり、名付け親の一人でもあった彼女の事を心底敬愛している。

先述の『嘘吐き』呼ばわりを極端に嫌うのも、マスターであった艦長の最期の命令で重傷を負った彼女を助けるよう指示されたにも拘らず、命を助けられなかった上に、彼女の気力を奮い立たせる為の『彼女の父はまだ奮闘している』と言う嘘を見破られ、彼女が最期に『嘘吐き』と言い残して死んだことがトラウマになっているから。

その後は幸運にも生き残った雑用係のエルフ女性と共に聖樹を植える研究と高性能の治療装置の開発を進め、老いたエルフ女性が最期に植樹したのが現在の聖樹である。

聖樹を利用している共和国は彼の目からは『最愛の人が遺し、親友が命を懸けて植えた聖樹を仇敵である新人類が好き放題利用している』としか映らず、憎悪するのも当然である。

最愛の人の為に戦い抜いた彼もルクシオンに劣らない忠義の騎士と言える。


尚、ルクシオンが独自の判断で新人類を滅ぼすつもりがあった事やイデアルの性格から、誰かに発見されなくても行動を起こした可能性は高い。



web版短編集のifストーリーでは、ルイーゼの実弟である転生者リオン・サラ・ラウルトをマスターとしているモブせか世界線が描かれた

リオン(ラウルト)はイデアルの本性を承知の上で聖樹を盾に交渉して正式なマスターとなっており、イデアルとはリオン(バルトファルト)とルクシオンの仲に近い良好な関係を築いている。

本編では捨て駒と判断してレリアとセルジュを騙し、最終的に不幸に追いやったイデアルだが、上述の様な出会いに恵まれればルクシオンの様に新たな道を歩めた可能性は十分にあり得たと思われる。


事実、致命傷を負ったノエルを必死に奮起させようとするリオンと自身の死を悟ったノエルの姿をかつての自身と女少尉に重ね合わせた事が、高性能治療装置の譲渡とノエルの救命の直接的な理由なので、(リオンに旧人類の形質が強く出ていたというプラス要素もあったにせよ)新人類でも真摯な態度を見せていたのなら十分に共感したのだし、協力する事も有り得た。


そもそも、リオンが「悪徳貴族女性から弟を守る」と言う動機でルクシオンを回収したのに対し、レリアは周囲の人々をゲームの設定通りに動く駒(NPC)程度にしか見ておらず、イデアルの回収は協力者であるリオンとルクシオンへの対抗手段とするのが目的で(しかも恋人であるエミールと冒険者として利用価値があるセルジュを天秤にかけて両方を傷つける行為まで行っている)、これは後にリオンがゾラ一家に言い放ったように「他人を尊重しようとしないやつが、尊重して貰えると思うなよ」と言う関係そのものだった。

更にレリアはイデアルと出会った後も「軍艦だから移民船より強い」と彼の性能や事情を理解しようともせずに天狗になっていたので、イデアルから見たら無能な指揮官以外の何者でも無い。

実際、ルクシオンは移民船ながらも「敵中突破する為に最強の主砲砲撃戦能力を持ち、その他の能力も高水準でバランスが取れた新鋭戦艦」であるのに対し、イデアルは「旧式の補給艦」であり、後付け武装で強化した上で、応急修理して自身の人工知能のコピーで制御した同型艦と共に7対1で挑み、尚且つ共和国とリオンを背後にすることでルクシオンの主砲を封じると言う戦法を取って漸く互角に持ち込めるほどの戦闘力の差だった。

性能や事情を熟知しつつ大切な仲間として名前まで付けてくれて苦楽を共にした艦長や女少尉への様な忠誠心を抱けと言う方が無茶であり、イデアルにとってもレリアとの出会いは不幸な出来事だったのである。



リオンが共和国と関わらなかったマリエルートでは、誰かに発見される前に独自に事を起こしたイデアルが描かれており、ある日突然共和国を襲撃し、ノエルやルイーゼ、そしてセルジュとエミールを含めた2作目の登場人物達全員を死に追いやる暴挙に出るが、結局こちらでも事態を知って駆け付けたリオンの介入によって聖樹を倒壊させられる羽目になり、イデアルによる被害は共和国滅亡のみに留まった。

それに深い恨みを抱き、最終回でリオンから離反したルクシオンと合流するも、裏切る際にリオンに止めを刺さなかったルクシオンの様子から疑念を抱き、案の定リオンに説得されてそれに応じようとする彼に怒り、横槍を入れてリオンを殺害する。しかし、それによってルクシオンを完全に敵に回してしまい、リオンの想いを汲んだ彼の奮闘によって自身を含めた全ての人工知能を壊滅させられて敗北(実質マリエルートのラスボス)

皮肉にも、人間の様に個人的な恨みを優先した所為で使命も約束も果たせずに滅ぶ末路を辿ったのだった。

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