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マリエ・フォウ・ラーファン

まりえふぉうらーふぁん

マリエ・フォウ・ラーファンとは、小説『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』の登場人物で、本作のヒドインである。
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声:佐倉綾音(アニメ)、種﨑敦美(ドラマCD)


概要編集

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」の登場人物で、本作の転生ヒドイン

乙女ゲーアルトリーベ~聖女物語~』の主人公・オリヴィアが本来いたはずのポジションにおり、攻略対象者達5人(以後、「五馬鹿」と呼称)でハーレムを囲っている。


本作の主人公であるリオン・フォウ・バルトファルトは前世の妹を思い起こさせているが、それもそのはず、その正体はリオンと同じ転生者で、彼の前世時代における実妹である。


エルフの里長の占いによると「不思議な運命の下にいる。運命の相手とは巡り会うもすれ違う」「背負ったものからは逃げられない。貴女に待つのは過酷な人生。全てを手に入れるか、全てを失うか、その二つの道しか貴女にはない」との事。

結果ほぼ半分的中している。


経歴編集

前世編集

リオンと実の兄妹であった前世では、頭の回転が早い要領の良さであった反面、それを悪用する形で家族や周囲から兄よりも強い信頼を得ており、度を越した我儘ぶりと甘えによって既に一人暮らしをしていた兄(リオン)を散々酷使していた。


そんな中、自身がプレイしていた乙女ゲーの『アルトリーベ』が難しかったことから、その攻略を休暇中の兄に無理矢理押し付け、その間に自身は「資格取得」と偽って両親から騙し取った金で悠々と海外旅行へと出かける。だが、「自分が旅行中の間にゲームを完全攻略しておけ」と自覚無く無茶振りをした結果、それを真に受けて2日間かけて徹夜でゲームの攻略をした兄は過労が祟った末に事故で転落死するという最悪な事態となってしまった。さらに、兄は死の直前に上記の件をメールで両親に教えていたため、真実を知った両親は当然激怒。兄の葬式が行われた後、勘当を言い渡されて家を追い出される羽目になった。


しかし、元から他人に頼らないと生きていけない性質であった事もあってか、その後も兄の一件で自らの行いを反省しないまま何人かの男と関係を持つ事になるのだが、「中身よりも顔を重視」した結果、1人目の彼氏とは娘が出来るも破局。そして、最後の彼氏のDVによって命を落とすという、ある意味で因果応報な人生の末路を迎え、結局は兄と同じく両親よりも先に死亡してしまった。

ただし、借金まみれになった際に娘は両親に預けていた結果、彼女は60代までではあるものの、平穏に天寿を全うする事が出来ている。


そして、何の因果なのか、先に死を迎えた兄と同じ『アルトリーベ』の世界へ転生する事になった。


現世編集

ラーファン家の子爵家令嬢として転生を果たすも、両親からは使用人同然の扱いを受けていた上にロクに食事も与えられなかった結果、近くの森で薬草を摘んだり、リスを狩ってその肉を喰らって飢えを、毛皮で寒さをしのぐ等、マタギの様な生活を送っていた。

そんな中で前世の記憶を取り戻し、自身が前世の時にプレイしていた乙女ゲーであるアルトリーベの世界にいる事実に気付き、立ち位置的にはリオンと同じくモブキャラに転生したに過ぎなかったが、中途半端ながらもゲーム知識を利用してイケメンに囲まれた贅沢な暮らしを得る事を目的に、攻略対象全員と交際する『逆ハーレムルート』への突入を画策する。


学園入学後、自らの目的に邪魔な存在となる本来の主人公のリビアや悪役令嬢のアンジェリカ・ラファ・レッドグレイブを追い落とすべく、リビアとユリウスの出会いイベントを妨害。リビアが取る筈だった行動を模倣し猫を被る形で、五馬鹿を籠絡していき、更には隠しキャラであるハーフエルフカイルも確保する事で、まんまと主人公としての立ち位置を奪う事に成功する

が、人を呪わば穴二つ…自らのこの行いは、結局自身に「災い」として返って来る事になった。


自らのリビアやアンジェへの行いから、アルトリーベの物語が改変された事態に気付いたリオンの介入を招いてしまい、お互いの前世関係を知らないまま対立。遂には決闘騒ぎまで起こすに至るが、ルクシオンの力を借りたリオンによって五馬鹿はあっけなく惨敗してしまう事態となった。

その余りの醜態から、彼等全員の実家からの廃嫡が決定。待ち望んでいたセレブの暮らしから一転、世間知らずな駄目男達に囲まれた苦しい毎日を過ごす羽目になり、前世よりも酷い展開を迎えてしまう。

それでも懲りず、カイルと共に向かったダンジョンを独力で攻略し、そこに隠されていた「聖女の腕輪」を回収する事で、神殿側に聖女の認定を受ける事に成功。

その後、リオンとの対立で身を滅ぼしたオフリー家令嬢ステファニー・フォウ・オフリーに汚れ役を担わされていた元取り巻きで、学園中の生徒達に迫害を受けるようになった少女であるカーラ・フォウ・ウェインを助け、自分の印象を良く見せられる上にリオンへの嫌がらせにもなるという酷い動機から、自らの取り巻きとして迎え入れる。


上手くいったと本人は思っていたが、やがて王国と敵対するファンオース公国との戦争が本格化。前世で攻略の殆どを兄に押し付けていた事が災いし、中途半端なゲーム知識を活用した結果、逆に更なる窮地に陥ってしまう。

マリエ自身は将来的に安泰するという理由から予め治癒魔法を習得しており、神殿から聖女と誤認させられる程の力もあったのだが、本来の聖女であるリビアしか独自に持てない特異能力までは所有しておらず、それが無ければ敵であるファンオース公国やラスボスには勝てない事等、最もゲーム攻略に肝心な情報を知らないまま、ただ彼女の立ち位置を奪っていただけとなっていた(知っていたら、ただ追い落とすのではなく、彼女と「友人」になって聖女の力をうまく利用するという選択肢も出来たはずである)

その所為で、「狩り」の経験はあっても「戦闘」の経験は殆ど無いまま、いきなり地獄の様な戦場に駆り出される事態になり、ファンオース公国の繰り出す魔物を相手に必死に力を振るうも、ラスボスにまでは勝てず多大な犠牲と共に王国は敗走。しかも、この時に恐怖に駆られた勢いで自分が偽の聖女だと自白してしまった結果、激怒した神殿から責任を問われて処刑されかける等、いよいよ本格的に破滅寸前となる。


そして、リオンと交渉の為に話し合う事になるが、そこでようやくお互いが前世で死別した兄妹だと気付いた


今まで対立していたリオンが前世の兄であったという真実や、自分のゲーム知識が中途半端だった事、そして仮に彼の邪魔が無くとも、自分が本当の主人公では無い以上、最初から望みが叶う事は万に一つも無かったという事実を突きつけられ、落胆。何もかも台無しになった事で自棄を起こしかけ、本来の主人公であったリビアに対し、「主人公の立ち位置を返上するからお兄ちゃん(リオン)を返して」と懇願するも、当然ながらリビアにとっては意味不明な要求であった上にリオンを物呼ばわりした所為で怒りを買い、平手打ちで拒絶される。


その後、王家の船に連行されて、五馬鹿との絆採点を行う事になるも、5人全員が一方通行で終わる事態となる。しかし、彼等は「いずれ自分を振り向かせてみせる」と前向きな答えを出し、そして本性を見せつけられても見限ろうとしなかったカーラやカイルの言葉もあり、腹を括って公国と戦う事を決意し、散々対立してきたリオンやリビア達と共闘する。


戦いが終盤に差し掛かる中、自国の歴史の真実と両親の死の真相を知り、妹のヘルトラウダ・セラ・ファンオースを失い、更には家臣達の裏切りで自暴自棄を起こしたファンオース側の指導者であるヘルトルーデ・セラ・ファンオースが、敵・味方見境無く魔物を暴れさせようとした際、説得を試みたリビアが妹を喪った彼女の辛い心情を図れずに失敗した事に激怒し、「大事な人を喪った無念が解るのか」とリビアの方を責めてしまう(この時には「頭お花畑キャラ」のリビアを嫌う個人的な感情もあった)。更にリビアの側にいたアンジェとも言い争いを起こすが、結果的にそれがヘルトルーデを思い留まらせる事になり、公国は降伏。


辛うじて戦争はホルファート王国の勝利で終わったが、ここでマリエ達はまたしてもやらかしてしまう


あろうことかヘルトルーデへの同情心から、ホルファートとファンオースの間で結ばれた不平等条約を改善する為、公爵令嬢となっていたヘルトルーデをユリウスに襲撃させるという暴挙(茶番)を実行。それによって赤っ恥をかかされたホルファート側は条約を改善せざるを得なくなる。


更に悪い事に、マリエを引き取りに来た神殿の使者が毒入りの酒で口封じを企む事態が起き、これを五馬鹿が阻止したのだが、取り調べもせずに叩き出した上に、その後、鎧を持ち出して神殿に直接襲撃を仕掛けるという「完全なテロ行為」にまで走ってしまう。これにより、世間一般からは「将来期待されていた五人を誑かした希代の魔性の女」と認定され、国家反逆罪も同然の行動に出てリオンに助けを求めて泣きつく無責任極まりない姿は、リオンはおろか一応助けてもらったヘルトルーデにさえ呆れられている(ユリウスがヘルトルーデの元へ婿入りさせられるのを防ぐ目論見もあった)。

以上の事から、五馬鹿と共に身勝手な暴走行為に出た結果、四方八方から抗議が殺到。国王夫妻を始めとする五馬鹿の実家は激怒し、ホルファート王国の役人からは「絶対に許さない!」と見なされ、神殿に至っては「全員処刑しろ!」とまで殺気立つ事態となってしまう。

おまけに、リオンが敵対するフランプトンの一派を油断させる為にわざと捕えられていた際(そんな思惑があるとは知らず)、自らの聖女としての権限で除名出来る事を盾にして、アンジェとリビアの二人に対し公衆面前で土下座をさせる(軽い気持ちで本当に土下座するとは思っておらず、ハナから助ける気など無し)という、冗談では済まされない暴挙にまで出ていた(アンジェの実家であるレッドグレイブ家の逆鱗に触れるに等しい行いで、レッドグレイブ家に恩のあるリオンにとっては暴挙以外の何物でも無い)事がバレて、元兄として情けを掛けようとしたリオンからも堪忍袋の緒が切れる形で見限られ斬首されそうになっているが、土下座させられた当人達を含む周囲が必死で止めた事で事無きを得た。


その後、敵側よりもむしろ味方側からの多大な恨みを買い、命を狙われてもはや何処にも居場所が無くなってしまって以降は、リオンに匿って貰う事になり、5馬鹿共々彼の領土であった浮島で隠棲の日々を送る事になる。実質的な島流しである…。


が、ここでも隠棲生活突入の早々にて五馬鹿が阿呆をやらかす事になり、自らが土下座してリオンに恵んでもらった食糧や農機具を勝手に売っ払われた挙句、それで作った金や五馬鹿の実家が情けで送った一年分の資金まで使い切ってしまう形で腕の良い職人に自らの石像を造らせるという愚挙に出られてしまった(当人達は、リオンに頼めばすぐに金を送ってくれるだろうと、ナメた考えをしていた模様)。

この事態を知り、激怒したミレーヌに即刻王宮へ呼び出されて説教を受けた後、短期間で5人の狂った金銭感覚を修正するのは不可能と判断した彼女の意向により、彼らに世間の厳しさを学ばせる為にも結局アルゼル共和国へ留学する事になったリオンの元へ転がり込む事態となる。

この時点で五馬鹿はマリエ、リオン双方にとって疫病神と化した


その後、2作目、3作目とシリーズが続くアルトリーベ対策の為に協力して動くようになる。

…のだが、2作目舞台のアルゼル共和国では、知識を思い出す事が遅れた所為で重要な役割を果たす筈の悪役ピエール・イオ・フェーヴェルとの対決が避けられなくなった。

3作目の時期で王国に帰国した際には、攻略対象の一人であるアーロンをそうとは知らずクレアーレと組んで女子へ性転換させてしまう等、本人に悪気は無いのだが相変わらずのやらかしを続けてしまい、結局迷惑を掛ける形でリオンや周囲を振り回している。


そして、3作目の時期に入り、悪役王女エリカ・ラファ・ホルファートに転生していた前世の娘と再会する奇跡に恵まれ喜ぶのだが…


人物編集

幼さを感じさせる容姿と小悪魔的な雰囲気を持っており、体格は小柄だが、腰の下まで届く金髪のロングヘアに碧眼が特徴の美少女。

前世では背の高さがそれなりにあり、出るところも普通に出ていたスタイルだったが、現世でのスリーサイズは70(アンダー64のAA)・55・75で、自他共に認める貧乳

難がある人となりな上に、良くも悪くも我欲に忠実だが、根はリオン同様にお人好しな人物でもある。


前世の時より、要領の良さに反して他人の事など御構い無しな自己中心ぶりであったが、現世においては転生者として乙女ゲーの内容と世界観が共通しているのを認知している事もあってか、リオンとは対照的に現世の人間達を「ゲームのキャラクター」としか認識していなかった節があり、それ故に表向きは猫被りをしつつ、目的の為に他人を平然と利用したり、特に恨みがある訳では無い人間を追い落とす等、冷酷な振る舞いにも躊躇を見せなかった。

しかし、関係を持った男性を高確率で駄目男や残念なイケメンに堕落させ、その負担は自身に返ってくる等、とにかく男運が悪い。半ば自業自得とも言えるが…。


学園入学前はマタギの様な生活を送っていた為か、その見た目とは裏腹に腕っぷしは非常に強い。サバイバル能力にも長けている上に冒険者としての能力も高く、カイルと2人だけで王都のダンジョンから聖女の腕輪を回収してみせる程であった。

治癒魔法と聖女の力も相まってスペックは高めだが、治癒魔法含め彼女の能力はある程度素質があったとは言え並々ならぬ努力で磨き上げた物であり、その負荷で成長が止まってしまった模様。また、治癒魔法に関しては、元から高い資質を持っていたリビアが治癒後も痛みも残らないのに対し、自身の場合は治癒してもしばらく痛みが残ってしまう。

召し使い同然の扱いを受けていた経験と五馬鹿の世話のおかげで家事能力も高く、リオンの元に転がり込んでからは取り巻きとなったカーラと共に家事担当を務めている。

前世では夜の店で働いていた事もあり(No.1にもなった事ある)、男女の色恋沙汰の機微にも聡い。それ故、鈍感嫌いを公言している癖して、自分とは逆に男女の機微に疎く、勘違いも多いリオンには、呆れを通り越して憤りを感じる事もしばしば。


上述の行いの数々から、前世における失敗をロクに反省していない様にも見えるが、一方で、借金苦の結果、娘とも引き離される程追い詰められた所為か、借金や無駄遣いに対してだけはトラウマを抱えている。


現在は、物語序盤における一連の失敗から、安易な気持ちで身勝手に物語に介入した事を後悔しており、特に迷惑を掛けまくっているリオンに対しては、甘えつつも心底申し訳無く思っている。


リオンとの和解後は、上述の通りヘルトルーデ・セラ・ファンオースが自棄を起こした際に、その辛い心情を理解した事で図らずも暴走を止めており、ノエル・ベルトレに失恋して自分を見失い、死を選ぼうとしたロイク・レタ・バリエル拳で叱咤して思いとどまらせるなど、兄とはまた違った形で人を惹きつける力を発揮している。


大勢の人間の人生を滅茶苦茶にしたり、国を滅ぼしかねない程の問題行動を取り続けた序盤の行いが行いであった為、本来なら読者や視聴者からのヘイトを稼ぎまくってもおかしくないキャラで、原作側からも「やらかし女王」の異名を与えられる有様であったが、ダメンズ化する一方となる五馬鹿に振り回されたり、アルゼル共和国編以降は家計に切羽詰まった結果、自分が転がり込んでいるリオンに土下座してお小遣いをもらおうとするといった、哀れながらも笑えるシーンを見せ、更には前世の兄であるリオンにツンデレかつブラコンな姿を見せている事から、書籍版が4巻にまで進んでいくにつれ、作中の女性キャラクターの中でも屈指の人気を得る事になっており、そういう意味では得な人物とも言える。


人間関係編集

リビアの立ち位置を奪った事で、アルトリーベの主要人物達の本来あるべき人間関係を変貌させてしまったが、結局は狂わせた自分自身が一番苦労する状況になっているというブーメラン的展開が何とも皮肉。


現世の家族で、碌でもない実家だったラーファン家は公国との戦争の際に王家の命に背いた事で潰される末路を辿り、マリエの方は地位を失い殆ど駄目人間に成り下がった五馬鹿とは別れたがっていたが、彼らと同時に聖女としての重荷の大半まで抱える羽目になり、前世の兄リオンと似た見通しの甘さと後先考えない欲で自ら背負った物から、もはや完全に逃げられなくなってしまった。


リオンとは互いの正体に気付いた後に(一応は)和解。彼の知らないゲームの情報を取引にして金銭面等で世話になっており、ルクシオンからは「殲滅対象の新人類よりは評価している」と買われている。見方を変えればリオンよりも下という事になるが…。


前世での経験を生かし、攻略情報があったとは言え五馬鹿を完全に籠絡せしめており、リオンもこれに関しては、攻略情報だけではなくマリエの魅力と才能ではないかと思っている。

しかし、五馬鹿に関しては完全に金ヅルという認識しかしておらず、イケメンである事を除いては彼等自身に興味が無かった。彼らが阿呆をやらかして借金を増やしていくにつれて、専属使用人のカイルやカーラの方が大切な存在と認識する様になっており、アルゼル共和国編ではあまりの学習能力の無さにブチ切れて、一度追い出している


偽聖女騒ぎの後は猫かぶりを辞めたが、五馬鹿やカイル、カーラはマリエを慕い続けて離れず、苦楽を共にしている。

アンジェとリビアとは王国での出来事もあって不仲だが、現在の自分の散々な状況から恨まれるよりも同情されてしまっており(当然、マリエ自身は猛烈な恥辱を感じている)、関係は微妙。


ちなみに、優れたプロポーションを持つ彼女達を少なからず羨んでいるが、一方のアンジェは「自分がユリウスに嫌われたのは胸が大きい事が一因していて、実はマリエの様な貧乳が好みだったのか?」等と言う見当違いな疑惑を抱いた事がある。


逆に2作目主人公のノエルとは交流を経て良好な関係を築いており、友人として彼女の幸福を心から願うが、そのノエルがよりにもよって既に婚約者持ちな上に、鈍感でヘタレのリオンに懸想してしまい、恋愛方面の彼の頼りなさから色々とフォローする羽目になっている。

彼女の妹で、自分と似た様な立場の転生者であるレリア・ベルトレに対しては、自己保身を優先してノエルに冷たくしている有様から嫌悪と不信感を抱き、かつての自分以上に半端なゲーム知識を基に行動し、自覚無く事態を悪化させていく有様を不安に思っていたが、それは不幸な形で的中してしまい、それによって重荷を背負って生きる事になったレリアの結末を見て、果たして自分達の介入の選択が正しかったのかと悩む一幕もあった。


関連タグ編集

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ネタバレ注意



























マリエルート

こちらでは、ユリウスとリビアの出会いイベントに入り込もうとした所をリオンに阻止され、自分のゲーム知識が半端である事を早々に知って介入を思い留まる。その後はなし崩し的にリオンと行動を共にするようになる。リオンとは婚活を助け合う仲になり、リオンの所属する貧乏貴族グループに女子を紹介するなどしている。

学園祭では、あの手この手で商品を売りさばくなど妙に商売上手な所を見せており、ルクシオンからの評価は本編よりも高く、治癒魔法向上の努力を認められている。


二学期が始まって早々にオフリー家の御曹司と結婚させられかけた(しかもラーファン家の借金帳消しと引き換えの人身売買として)が、リオンによって阻止され、彼と婚約する。

この際お互いの前世が兄妹なのではないかと言う疑念から、前世の情報のすり合わせを行うが、お互いの認識に多分に主観的な印象が入っていた事などから兄妹ではないと確信してしまった事で、相思相愛の仲となっている。

バルトファルト家やその縁者からは、その逞しさと不憫さと身内に優しく頼もしい気質ですぐに受け入れられ、リオンとの仲を祝福されている。

またいざと言う時に少しでも足しになればとリオンから聖女の首飾りを贈られているが、それに宿っていた初代聖女の怨念に乗っ取られかけてしまった。

幸いにもその性格の悪さ(我の強さ)で怨念の侵食を弾き、最強の守護者として具現化した兄に叩き出させて事なきを得ている。

尚、この事でマリエも「聖女の血筋」である事が判明する。つまりマリエとリビアは薄いながら「血縁者」であり一応は聖女の資格はあったと言える。


しかし、一方でリビアが怨念に乗っ取られてホルファート王国滅亡の為に利用される事態となり、そうとは知らないユリウスやアンジェ達は掌で踊らされ対立関係を悪化させていき、更にアルゼル共和国ではレリアの致命的な失策で国その物が完全に崩壊し、ノエルやルイーゼを含めた2作目の登場人物達が全滅する悲劇が起きてしまうなど、このルートではリオン達が深く関わらなかった所為で世界全体が悪い方向へ傾く事になる。


そして、ホルファート国内で内乱が勃発。

戦いの中でジルク達4人は全員命を落としてしまい、聖女の怨念と対峙したリオンとマリエは乗っ取られていたリビアを解放するも、一方で既に堕落しきっていたユリウスは最期まで救いようのない身勝手振りを見せ、激怒したマリエから鉄拳制裁を受けた後にアンジェに危害を加えようとした事でルクシオンに撃たれ、苦しみながら死亡する末路を辿った。


そして、貴族の建前を持ち出して恋仇のリビアを殺そうとするアンジェだったが、マリエから制止されるのと同時に恨みを晴らしたいだけの本心を看破されてしまい、直後にリビアの口から怨念やユリウス達5人の身勝手さに振り回されていただけだった苦しい本心を初めて聞かされ、今までのリビアへの憎しみが誤解だった事を知り、自分のあまりの滑稽さに凄まじく落胆しながらも殺害を思い留まる。


しかし、その時既にリオンとのマスター登録を解除していたルクシオンは裏切って彼を銃撃し、イデアル達他のロストアイテムと合流して人類に対して攻撃を開始する。

リオンは一命を取り留めるが、ルクシオンが完全に自分の息の根を止めなかった事からまだ説得の余地があると確信し、彼の元へ向かおうとする。その際、マリエがやはり前世の妹だと既に気付いていた事を彼女に打ち明け、同じく気付いていたマリエは必ず生きて帰ってくる事をリオンに約束させるのだが、それも虚しく、ルクシオンの説得を成功させた直後にリオンはイデアルの横槍によって死亡してしまう。

リオンの最期の意思を汲んだルクシオンの奮闘によって人類の危機は回避され、誤解が解けたリビアとアンジェも和解したものの、マリエを始め生き残った者達は、自分達が選択を間違い続けたが為に取り返しの付かない悲劇が起きてしまった事を悔やみ、「やり直せるならやり直したい」と願う。

特にこの世界の秘密を知るマリエの想いは強く、「ゲームの様に何度でもやり直して、兄が幸せになるルートを必ず見つけてみせる」と月に向かって吠えた。


そして、物語序盤の場面にまで戻ると、何故かリオン自身がユリウスと接触する前のリビアと出会ってうっかり行動を変えてしまう事態が起き、マリエの願いが届いたのかは不明だが、新たなルート分岐が発生した事を示唆するこの場面を最後に、マリエルートの物語は幕を閉じる。


このルートにより、正史ルートにおけるマリエの数々の失敗が、リオンを含めて多くの人々を救う結果に直結していた皮肉な事実が明らかとなった














更なるネタバレ注意

















最終章で神聖魔法帝国戦が勃発。

ルクシオンを上回る戦闘力を持ったアルカディアの出現により、リオン達はかつて無い最大の危機に陥る。

リオンにとんでもない重荷を背負わせてしまった事で、改めて己の行いを恥じ、兄の助けになろうと疾走する最中、前世でのリオンとの関係と秘密を五馬鹿、そして自分の一番の被害者だったリビアとアンジェらに打ち明けている。


アルカディアが沈んで戦いが終わった際に、無理な戦闘を繰り返して命が尽きたリオンを蘇生すべく、ゲームの知識をフル活用して禁術である蘇生魔法の行使を決意、リビア、アンジェ、ノエル、聖樹の苗木の協力の甲斐あってリオン…そして前世の両親のいる死者の国へたどり着く。

五馬鹿とリビア達には、元の世界に戻るために死者の国の門が内側からでないと閉じられない事、そのために蘇生する人間と入れ替わりで誰かが死者の国に残る必要がある事を伝えず、自分が内側に残る事で迷惑をかけた人々に対する贖罪にするつもりだった。しかし、前世の兄で蘇生対象であるリオンが、その仕組みに気づいていたため未遂に終わり、結果的にルクシオンが閉じる事で元の世界へ帰還した。


リオンがホルファート王国の新国王に即位して数年後、結局五馬鹿から逃れることができず5人と結婚。リオンの浮島でスローライフを送り、跡取りを残すために子だくさんな生活を送っているが、詐欺に騙されるジルクの作る借金と、王妃(事実上の義姉)となったアンジェの叱責に苦しめられており、毎年お米、味噌、醤油をリオンに送る事で生活費を振り込んでもらっている模様。

直接会う機会が少なくなったらしく、時々「お兄ちゃんに会いたい」とぼやいている。


ちなみに、そのリオンは周囲の思惑によって元々の婚約者だったアンジェ、リビア、ノエルに加え、クラリス、ディアドリー、ヘルトルーデ、ルイーゼ、ミレーヌの合計8人の女性達を娶っており、完全にマリエの上位互換と言うべき立場となってしまった。


良くも悪くも似た者兄妹である。

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