概要
白い家(ロマリア軍キメラ研究所西アルディア支部)で出会った主人公エルクの幼馴染の少女。金髪。エルク、ジーン、ミリルの3人でいつも遊んでいた。
ある日エルクと共に実験現場を目撃し逃亡するも追いつかれてしまい、ミリルはエルクを逃がすため囮となり、連れ戻される。
その後ジーンと共に改造手術とマインドコントロールを施され、白い家最強の研究サンプルと呼ばれるようになり、その後は悲劇的な末路を迎える事になる。
ゲーム、アニメ、漫画のいずれでも、ミリルの死はエルクの心に暗い影を落とすと共に、進むべき道を示した。
彼女のイベントはプレイヤー、読者、視聴者にも多大なるダメージを与えており、また、サウンドには、「ミリルのテーマ」と呼ばれるBGMが存在しており、リーザとは異なる方向でのヒロイン格であった事に違いは無い。
原作(ゲーム)
CV:根谷美智子
白い家編で登場。ジーンの死に際の言葉では、まだキメラ改造は施されていなかったと思われていたが、実際には外見を変化させない方法でキメラ化が行われており、同時にミリルの記憶を消去し、白い家監視室のコントローラーで外部制御されていた。
当初は白い家の実験室にあるキメラ化機器に研究員達にセッティングされており、研究員達を撃破したエルク達にミリルを改造前に救出したと誤認させ、そのまま彼女に白い家の遊戯室へ誘導される。仕掛けられた落とし穴にエルクとミリルを落下させると、エルクに「私を置いて逃げた」と痛烈な言葉を浴びせ、襲いかかってくる。
ただし、戦闘直前には念波で、自分を殺す事をエルクに懇願。正気の部分は残されていた。
エルクとは対になる水の能力を持っており、「ダイヤモンドダスト」の魔法が使える。
戦いの中でミリルは自我を取り戻すも、ガルアーノはミリルの精神の破壊を指示。彼女の心を破壊した上で、再びコントローラーでエルクを襲わせるも、ミリルの精神力は更に操作を逃れ、監視室の機材が破損。ミリルは記憶を取り戻す。しかし、ガルアーノは彼女の体内に仕掛けた安全装置用の爆弾を起動させエルクに重症を負い、ミリルは死亡する。享年15歳、キメラ研究所に狂わされた短く、悲しい人生を終える。
もしも生存して仲間になっていたら…というIFを書いた二次創作も少なくない。
エルクに想いを寄せるリーザはヤゴス島でミリルの話を聞いた際、幼馴染だった彼女の存在を知って「でも、その女の子が少しうらやましいな…」と発言している。
西川版漫画(炎のエルク)
出会う経緯はゲームと同じ。だが能力が違っており、こちらは「瞬間移動」の能力を持つ。
エルク、ジーンと共に白い家から逃亡しようとするがジーンは麻酔弾を受け捕まってしまい、目の前で友達が撃たれたことで感情を高ぶらせたミリルが能力を発動、施設外へ脱出する。
だが慣れない能力使用と、それまで施設内で服用していた薬の影響でミリルは弱り、エルクと共に追い詰められる。
エルクだけでも逃がそうとしたミリルはもう一度能力を使ってエルクを砂漠へと転移させ、そのまま昏睡状態へと陥る。
5年間一度も目覚めることなく巨大ロボ・ガルムヘッドの胸部カプセルの中で眠り続け、白い家決戦時にガルアーノがエルクへの人質としてガルムヘッドと共にエルクの前に現れる。
戦いが続くなか意識を取り戻し、同時に彼女が目覚めたことでガルムヘッドは機能停止し、救出される。
その後エルク達と共にアーク一行に身を寄せることになり、束の間の平穏を得る。
だが既に改造手術は行われており、ガルアーノの策略によってエルクの目の前でキメラ化、彼に容赦なく攻撃を仕掛ける。
エルクを傷つける自分に負けたくないと自我を取り戻し、移動能力でキメラを引きはがす。
キメラを引きはがし、ようやく本当の再会と思われたが、体内には更に爆弾が仕掛けられており、シルバーノアを真っ二つにするほどの爆発を起こし、死亡する。
この時最後の力を振り絞り、爆発からエルクを守るために能力を使っている。
アニメ版
原作、西川版と違い、こちらは紺色の髪の少女。
エルクの脱出後、ジーンと共に改造手術を受けるが上記と違い彼女はキメラを生み出す「聖母」として改造された。上半身は人の形なままだが、体の全てが白く(最初は培養液のカプセルに入れられていた為に青く見えた)、腕はカプセルに吊り下げられる為にねじり状になっており、下半身はキメラの卵を産む器官にされるという無残な姿となっていた。
彼女と再会したエルクはその変わり果てた姿を見たあまりのショックによって嘔吐している。
体は年相応に成長しており、エルクと会話が出来る程度に自我は残っているのだが、精神は幼いままに留まり、エルクの帰りを待ち続けていた。
束の間の再会の後、エルクの手で生涯を終えた。