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ラッセル・トリンガム

らっせるとりんがむ

ラッセル・トリンガムとは、漫画「鋼の錬金術師」の番外編を描いたノベライズ「砂礫の大地」及びそれを原作とした2003年度版アニメ(11話、12話)に登場するオリジナルキャラクターである。キャラクター原案は荒川弘先生。
目次 [非表示]

CV:岡野浩介

「────人の為に錬金術を使うって、俺自身が決めたんだよ」


概要


鋼の錬金術師ノベライズ作品「鋼の錬金術師1 砂礫の大地」(著者:井上真)のオリジナルキャラクター

ドラマCD「鋼の錬金術師Vol.1 砂礫の大地 少年ガンガンコミックCDコレクション28」と、2003年版アニメの11話「砂礫の大地・前編」及び12話「砂礫の大地・後編」にも登場した。



金鉱の街『ゼノタイム』において、国家錬金術師エドワード・エルリックの名前を騙って賢者の石の錬成実験を行っていた錬金術師。本人によれば年齢はエドと同じ、15歳。

同じくアルフォンス・エルリックの名を騙っている少年フレッチャー・トリンガムの実兄である。


エドの名を偽名として利用する事で、街の経営権を持ち金鉱の管理人でもあるマグワールに近づき、賢者の石によって無限に金を精製する事で得られる利益を条件として、工房の貸出と町人からの収集による資金援助、軍への研究成果秘匿を取り付け、賢者の石を研究していた。


町人たちとの関係は非常に良好であり、研究の合間に彼らの道具を錬金術で修復するなどしていた為、高名で優秀、且つ心優しい錬金術師として弟共々、町中の皆から慕われている。

信頼関係の構築の為であったが一応、本物のエド達にも気を使ってはいたらしく、こういった良い素行が影響して“暴れん坊兄弟”との評価を受けるエドたちのイメージを払拭し、この町に限ってはエルリック兄弟への評価と信頼が非常に高くなっていた。結果、本物であるエド達が町を訪れて名乗った際は全く信じてもらえず、エルリック兄弟に憧れて名を借りた子供としか思われなかった。


弟のフレッチャーとの兄弟仲はエド達と同様に良好だが、彼自身は研究における焦りと身分を偽る罪悪感、何より錬金術へのとある想いから疲弊してきており、そんな兄の姿に心を痛めるフレッチャーもまた、偽名を使って町人を偽り続けている事に苦悩している。

フレッチャーには偽名としてアルフォンスを名乗らせているが、とある事情から錬金術を使わせないようにしている。


賢者の石の研究成果及び研究資料を狙って工房への侵入を試みたエド達と対峙し、名前を騙ったという非があった事も勿論だが、何より性格的な相性が犬猿のそれであった事もあり、戦闘に発展。精製した賢者の石の試作品の力でエドと互角に張り合い、フレッチャーに止められるまで肉弾戦を交えて激戦を繰り広げた。


エド達の2度目の工房侵入時にはわざと隠し部屋に誘導する事で、“赤い液体”“紅い水”こと“生命の水”の精製について、エドの国家錬金術師としての率直な意見を聞き出し、自身の目的が『賢者の石の精製』それ自体には無い事を告白。

自らと弟の保身の為に改めてエルリック兄弟を追い出すと決め、再びエドとの苛烈な戦闘に入るが、ラッセルら兄弟の出自に勘づいたマグワールの手回しによって決着は有耶無耶となった上、フレッチャーと共に地下牢へ入れられてしまう。


マグワールに請われて屋敷を訪れたエド達に自身らの経緯を語り、牢を出るか否かの判断を委ねられ、拘束を解かれる。エドの鼓舞やフレッチャーの成長を受け、錬金術への想いに縛られてきた自身への決別騙してきたゼノタイムの町人たちに対する贖罪を決心し、賢者の石の試作品を手に力を振るうマグワールと、これを止めんとするエドの戦いに介入。彼本来の錬金術を以てエドと連携し、マグワールを打ち破った。


砂礫の大地

事件後はエド達とも和解に至り、彼らの旅立ちを見送った。

錬金術師として兄弟共にやり直すべく、今までの研究対象であった“生命の水”を元金細工職人の農家ベルシオの育てた木の根本へと捨て、町人たちへ真実を打ち明ける決心をした。



容姿

エドが金髪金眼の低身長であるのに対し、彼は金髪銀眼高身長

ちなみに銀眼と描写されているが実際は透明に近い碧眼であり、角度によっては銀に煌めいて見えるとの事。

また、エドは長髪なのに対し、彼は適度な所で切り揃えられている。



能力

相当な錬金術の知識を蓄えており、不完全な試作品とはいえ賢者の石の精製まで行っていた。


賢者の石の試作品を使用してエドと互角の戦闘に持ち込んだ為、エドからは本来の錬金術の実力は然程も高いものではないと目されていた。

しかし彼本来の得手である錬金術はかなり高度な代物であり、事件後にエドをして『国家錬金術師の資格も余裕で受かる』『まともにやり合えば痛い目を見る』とまで言わしめている。


近接戦闘・武術についてもエドと互角に渡り合う域であり、回し蹴りを得意としている。

生来の性格故か、話術で相手を挑発し、怒らせて判断を奪う事に長ける。



関連イラスト

企画用イラスト画像

トリンガム

合体



別名・表記ゆれ

ラッセル トリンガム トリンガム兄弟


関連タグ

鋼の錬金術師 フレッチャー・トリンガム

 偽物 偽名 ライバル



ネタバレ注意。























彼の本当の目的は“賢者の石の精製”でも“金や名声”でもなく、“生命の水の精製”

つまり、賢者の石の精製の為に研究対象としてきた“赤い液体”こと“生命の水”そのものを精製、量産する事でゼノタイムの街に森林を取り戻す事であった。


これ自体は特に悪い話ではないのだが、彼自身の錬金術に対する想いが彼を縛り、これに加えて同じく錬金術であった父の存在が影響し、結果的に町人たちへ己を偽った上、金銭的に多大な負担を与える事となってしまった。


父親であるナッシュ・トリンガムは優秀な錬金術師であり、中央で高名な錬金術師(おそらくはマルコー氏と思われる)の弟子となる程の知識を有していたが、その思想とやり方について行けず脱走、家族と共に逃げるようにして暮らしていた。

過労がたたって妻は他界し、遺された2人の息子達にも錬金術は使うなと教え、故郷であるゼノタイムへ息子達を連れ帰るべくマグワールの元を訪れるも、軍の追手からの保護を条件に賢者の石の研究を強制され、これに抵抗した結果、監禁の後に殺されてしまう。


ラッセルら兄弟は父ナッシュの行方と生死をついぞ知らぬままだったが、幼少よりラッセルにとって錬金術師たる父の存在は強い憧れの対象であり、しかし同時に、その憧れた人物から錬金術を使うなと言われた事によって深く失望してもいた。

ラッセルは父の故郷ゼノタイムで賢者の石を研究する錬金術師を探していたマグワールの話に飛びつき、工房と設備、何より己の錬金術ではない“賢者の石”という大義名分を得る為、最年少国家錬金術師エドワード・エルリックの偽名を借りた。


“生命の水”を精製する事で街に緑を取り戻すという望み自体は、自身ら兄弟に好くしてくれた上に“賢者の石”の研究に多大な資金を捻出し続けてきた町人たちへの恩返しと贖罪から来ているが、しかし実際のところは、“賢者の石の精製”という言い分けを得る事によって自身が父から否定された「錬金術師」であろうとし、その上で成功し街を救う事で、行方知れずとなりながらも生きているやもしれない父からいずれ正しく評価され、誉めてほしかったというのが本音であった。


元より生命の水の精製は行き詰まりかけていた事。

エルリック兄弟の来訪によるマグワールの疑念。

そして地下牢でのエドからの鼓舞や、弟であるフレッチャーの成長、心からの労りと諫めの言葉を受けた事により、父への憧れと錬金術への固執を捨て去り、過ちに向き合って自身の意志で未来を決める事を誓った。


ラッセル本来の錬金術は、『人の細胞に関する医療方面の錬成技術を応用し、植物を自在に操る』というもの。錬成陣の位置は掌。

エドの錬金術にも劣らないレベルの精度と速度を併せ持つ非常に高度な技術であり、マグワールとの決戦においては、賢者の石の試作品の力によって錬成された大砲や機銃の弾幕を大地の木の根を用いて絡め取り防ぐなど、防御面で大きな貢献を成した。



エドによれば、その後も無事であればきっと名も広がる錬金術師へ成長すると高く評価されており、将来的に国家錬金術師という制度がまだ存在しているのであれば、もしかすると『樹木の錬金術師』といった二つ名を贈られる存在にも成り得たかもしれない。


和解した後、帰っていったエド達に礼として薬などを入れた袋を渡したのだが、同封しておいた伝言の紙によれば、「エドと同じ15歳という年齢も偽り」だったらしい。

エドによれば頭1つ分も高い身長から察するに19歳ほどであると推察されていたのだが…


実は歳はエドの1つ下で14才

14歳にして172㎝という成人並みの高身長であり、同年代の者と向き合えば見下ろす形となってしまい、高飛車な性格も相俟って、エドはコンプレックスからか見下されていると感じたらしく、ムキになって「若さの割りに老けて見える」だの「直情型の小猿のくせに」だのと低レベルの子供喧嘩になってしまった。


アニメ版では終盤、父であるナッシュ・トリンガムの日記に書かれていた地下都市の事をエドに伝えた。

この際、性懲りもなくエドの名を騙って購入した書籍の支払いを押し付けようとしたのだが、エルリック兄弟が既に軍に追われる身となっていた為に危うく殺されかける結果となってしまった。

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