「最後に言い残すことはあるか?」
プロフィール
概要
リアム看守とは、日常組が投稿している「マイクラ脱獄」シリーズ、およびそのコミカライズ版である『日常ロック』に登場するキャラクターであり、名前の通り刑務所の看守である。
その厳しく苛烈な性格から、作中の人物のみならず視聴者にも恐れられている。「マイクラ脱獄」シリーズの顔とも言える存在であり、「リアム」で検索するとサジェストに「リアム看守」と出るほど有名。
以下、それぞれのシリーズの結末が示されているのでネタバレに注意されたし。
マイクラ脱獄
「待て! 8番!」
初登場作品。フォーグナー刑務所の看守としてPKS団のぺいんと・クロノア・しにがみを収監し、その脱獄を最後まで阻み続けた。なお、刑務所のトップというわけではなく、所長は別にいる。
動画内でリアムという名前は登場しないが、撮影時から名前は決まっていた。最序盤ではトラゾーさんのスキンのまま現れる、ぺいんとさんたちに裏で「トラゾー」と呼ばれるなど、中の人の要素が出てしまっていたが、やがて人物像が定まっていく。ただし現在のリアムとは印象が大きく異なる。
普段から全身をエンチャント付きのダイヤモンド装備で覆っている(内側のスキンはトラゾーさんのまま)。ダイヤモンドの剣も所持し、弓による狙撃の腕も高く、有事に備えて訓練された犬まで飼っている。その上、素手で壁を破壊できるほどの怪力。よって正面からまともに戦っても勝てる見込みは薄い。(設定上は他の看守もいるようだが)広大な刑務所を1人で見回っているため、ある程度隙は生じるものの、観察眼が鋭く異常があるとすぐに気付く。
基本的には厳格な性格。規則を重んじており、素手での破壊が禁じられたブロックを誤って壊したクロノアさんに対し、まだ投獄2日目であるにもかかわらず処刑までの日数を5日減らすと宣言したこともあった。
一方、同事例でぺいんとさんの必死の訴えを聞き入れ「全員マイナス1日」の処遇に変えたように、囚人に情けをかけることもある。しかし筋が通っていない言い訳に対しては全く聞く耳をもたない。その信条は「疑わしきは罰する」である。
かなりサディスティックであり、その手のエピソードには事欠かない。例として……
- まだ収監されていない3人にいきなり矢を浴びせる
- 刑務所に馴染んできた3人に「お前たちの巣立つ姿を早く見てみたいよ」と心底嬉しそうに言う
- ぺいんとさんが大切に育てたニワトリ・田中をぺいんとさん自身の手で殺させた上で「今夜は鶏肉だ」と宣言し、さらに変わり果てた田中を渡して食べさせる
- 懲罰房のしにがみさんにマグマブロックで誠意を見せるよう圧をかけておきながら、渾身の焼き土下座を見もせずに帰る。しかも2回やる
- 持ち物検査の際に下水道に潜ったぺいんとさんを見て、田中ジュニアを躊躇なく殺害
- ぺいんとさんが透明化ポーションを隠し持っていたのを知ると「お楽しみの時間がやってくるな」「この隠して持っていたものは何かな~?」とやたらウキウキになる
- 昆布教徒であるぺいんとさんの目の前で昆布を燃やし、反論されたことを根拠に死刑執行を早める(ただし執行を急いだのは所長による命令)
以上のような苛烈な性格の一方で、しっかり働く囚人に対しては基本的に優しく、待遇を良くすることもある。しにがみさんの「エリトラで飛びたい」クロノアさんの「弓道部が欲しい」という無茶な要求も聞き入れた。さらにクロノアさんが狭い場所に行きたいと希望した際には(かなり困惑しながらも)通路にいることを特別に許可した。アメとムチを使いこなしていると言えよう。
また、現在のリアムと異なり割とよく笑う。囚人と気さくに雑談し、ツッコミを入れることもある。刑務所の創立記念日のときには非常に上機嫌になり、「刑務所ジョーク」を飛ばしたことも。腹を空かせたしにがみさんに「特別だぞ」と言いながらベイクドポテトを与えるなど、ツンデレめいた言動もあった。
どうやら料理が得意なようで、お手製ビートルートスープを持ってきたことがある。
初日の夜から誤って自分の装備を消してしまう、囚人にうっかり重要なアイテムを渡してしまう、「ホイールスロットル」「ベイクドぱテト」と言い間違えるなど、ややおっちょこちょいな場面も見られる。3人が立入禁止区域にいたことを咎めるはずが、しにがみさんの暴走に気を取られて忘れてしまったこともある。一応、自分のミスは自分のミスであるとちゃんと認める。
高圧的な態度と理不尽なまでのサディスティックな言動、その一方でたまにミスをやらかすことからか、3人には若干舐められている節があり、ミュートにする度に「バカ看守」などと罵られるのは日常茶飯事。もちろん目の前でそのような態度をとった者に対しては容赦ない制裁を加える。
総じて現在のリアムより優しく、気さくでもある。言うなれば、現在のリアムとステイサムとスティーブを混ぜたような性格をしている。そのため、ひたすら冷酷なイメージが形成されるのは脱獄2以降である。
終盤で3人が潜伏行動を開始すると厳戒態勢を敷き、犬を従えて所内の捜索にあたる。水路にも躊躇なく飛び込み執拗に追跡を行う様子は視聴者の印象にも深く刻まれた。また遠方からしにがみさんを射抜くなど、高い弓の腕前も披露した。最終的にはぺいんとさんを追い詰め処刑台から落としたものの、しにがみさんは取り逃がしてしまっている。
マイクラ脱獄2
バッカニア刑務所の看守はリアムではなくステイサムであり、死刑までの日数の減少も比較的緩やかであった。そのことに安心していた3人だったが、警報の鳴る回数の増加に伴いステイサムは刑務所を離れることに。彼は代わりに「応援」を呼んだという。
ステイサム「お前達の事を名指しで『俺が行こう』と言ってきた看守がいたな!」
――
リアム「久しぶりだなお前ら! なぁ、8番!」
バッカニア刑務所にもリアムは襲来した。スキンは一新され、看守の制服に緑色のネクタイを締めた独自のものになっているが、相変わらず全身をダイヤモンド装備で武装している。拳銃に加えて警棒も携帯しており、やはり隙が無い。また、脱獄1のときより少し声が低い。メタ的なことを言えば、ステイサムとの演じ分けのためだと思われる。
脱獄1の頃の気さくな面は全く鳴りを潜め、3人の軽口に取り合うことも少なくなった。自由時間中にも直接囚人を見張るなど、警戒心も高い。ただしリアムはあくまで応援であり、常駐はしないため、専属看守はステイサムのままである。ぺいんとさん曰く「うまい具合にゲームバランス出来てんなこれ!」。
今回も非常にサディスティックであり、頻繁に殴打と射撃を繰り出す。「疑わしきは罰する」の信条を引き続き掲げており、例えば警報がよく鳴る件について、ろくに調べもせずに全員マイナス2日に処した。そして新たに生まれた伝説も数知れない。
- 警棒で殴ると相手が空高く跳躍するバグに遭うも、ぺいんとさんを3度打ち上げ瀕死まで追い込み、「よかったな、楽しそうで!」と言い放つ
- 他の囚人を処刑する様子を見せつけ、「もし、刑務所から出ようなんてバカなことを考えてるやつがいたらすぐに出してやる! あの上に立て!」と脅しをかける
- ぺいんとさんに「2回も同じ人を死刑にするってどんな気持ちっすか?」と訊かれ、「最高の気持ちだな!」と即答する
- 牧場から逃げ出したウサギを躊躇せず射殺(なお、ステイサムは同じ状況で見逃している)。さらにクロノアさんを誤射し医務室に送った挙句、「銃口の先にいるからだ!」と言って謝りもしない
- ぺいんとさんから回収した発熱剤をわざわざしにがみさんに飲ませて効果を確かめる
- 滑舌の悪さを笑ったぺいんとさんに対し5~6回発砲し、理不尽に1日減らす
一応、処刑まで懲罰房に収容されることになったしにがみさんに他2人を会わせてやるなど、囚人に対して情けをかけることもないではないが、やはり前作と比べると頻度の差は歴然としている。
クロノアさんから攻撃を受けたステイサムが療養に入って以降、リアムが常駐するようになった。所内で暗躍する3人と何度か交戦し、クロノアさんを2回も捕まえた。そして捕獲したはずの対象が懲罰房から逃げたと知るやすぐさま逃走の対策を講じるなど素早い対応を見せ、さらに言うことを聞かない者は不審者と断定し攻撃すると宣言した。
ぺいんとさんが応援の看守に扮して「パナカ」を名乗ったときには「バナナ」「パナマ」などと何度も呼び間違えていた。意外にも人の名前を覚えるのが苦手らしい。
終盤になると、侵入者の情報を提供し、その確保に最も貢献した者を釈放すると告げた。確かに刑務所側には脱獄計画が伝わっているが、それを考慮しても、他所から応援で来ただけの看守がこれを独断で決定するのには違和感があり……。
最後には脱獄しようとする3人を捕捉、激しく発砲しながら追うも、しにがみさんが出航の準備を整える間にぺいんとさんとクロノアさんから猛攻撃を受け、PKS団の全員を取り逃がした。最後の言葉は「8番!」であった。
――
監視カメラ1にリアムが映る。リアムがカメラを銃撃、破壊する。
監視カメラ4にリアムが映る。リアムがカメラを銃撃、破壊する。
監視カメラ2にリアムが映る。リアムは画角の外に出る。
監視カメラ2に金髪の男が映る。男がカメラを銃撃、破壊する。
この描写が示すこととは一体……?
マイクラ脱獄ゲーム
看守側のプレイアブルキャラクターとしてリアムが堂々参戦。以下の2つのスキルをもっている。
隠れても無駄だ! | (囚人に)攻撃をあてると5秒間、光り続ける |
看守の怒り | 2秒間ダッシュできる。能力使用後3秒間スタンする。第2エリア開放後、使用可能 |
リアムの洞察力、迫力満点の怒りなどを再現したスキルとなっている。また、デフォルトで足が速く、近くで出くわすと逃げきるのは困難。まさに追跡特化の看守である。ただし攻撃が命中すると一定時間スタンする。
マイクラ脱獄3
「私的な理由で処刑だの、釈放だの、そういうのを決めるわけにはいかない」
再び刑務所に収監されたぺいんと・クロノア・しにがみの前に登場。後に明らかになったことだが、刑務所の看守長に就任している。スキンが再度変更され、目元が影に隠れた。制服の襟の色も青緑色になっている。また、ステイサムとの区別の必要が無くなったためか脱獄1の頃に近い声に戻っている。
ちなみに3人を捕縛し、新たな刑務所に入れたのは他ならぬリアムである。ところがフォーグナー刑務所のことは覚えているにもかかわらず、なぜかバッカニア刑務所でのことは覚えていない模様。
厳格であることに変わりはないが、過剰なまでにサディスティックな言動はほとんど見られなくなった。それどころか寛容な対応をすることも多く、囚人の働きを評価して処刑までの日数を増やすこともある。黙って病室に入っていたしにがみに対しても(1発殴りはしたものの)特に処罰を与えず、むしろ心配する素振りを見せた。
3人を収監するにあたって非常に疲れたようで、「腕輪型のGPS」を「GPS型の腕輪」と言い間違える、「俺は眠れないよ!」と珍しく弱音を吐く(このとき中の人も実際に寝不足だった模様)など、苦労人じみたポジションに立たされることも。
やがて囚人たちの行動に違和感を覚え、ぺいんとからゴルゴンが行っている取引のことを知る。そこで他2人から詳細を聞き出すようぺいんとに協力を要請し、それに応じてぺいんとの減刑を申請すると約束した。
囚人の扱いに私情を挟むべきではないという価値観をもつ他、囚人の話を聞く際はメモを取る、取引に応じた2人には相応の処罰が下ると律儀に言い添えるなど、非常に真面目な性格をしていることが窺える。その真面目さがゴルゴンには嫌われているようだ。
リアムの方でもゴルゴンに対して好感情をもってはいない様子。ゴルゴンによるレクリエーションでは結果に応じて日数が大きく増減するが、それについても「何を考えているのか分からん」「何の意味もない、こんなものに」とこぼしている。
やがてゴルゴンがリアムに変装してぺいんとを連れ出し、過去の真相を告げる。バッカニア刑務所にいたリアムの正体はゴルゴンもとい道化師であったのだ。よって上の「脱獄2」の項に書かれていることは全て本物のリアム看守について述べられたものではないので注意されたし。
ゴルゴンがリアムやスティーブに変装にして暗躍する中、リアムはどのような選択をするのか……?
日常ロック
「マイクラ脱獄」シリーズのコミカライズ版である『日常ロック』にももちろん登場。単行本第5巻や第7巻では表紙を飾っている。
黒または紺の短髪で瞳は灰色。黒ベースに青緑のラインが入った制服に身を包み、サーベルを携帯している。目元は常に帽子の影によって隠れており、眼光だけが鋭く輝いて見える。単行本第5巻では遂に帽子を脱ぎ、Twitter(現X)にてトレンド入りした。
フォーグニア刑務所の看守長。つまり看守たちを束ねるリーダーであるが、各収容エリアの副看守長に独立した権限が与えられており、またプロディ刑務司令がいるため、決して最高権力を保持しているというわけではない。また、刑務所内で囚人の暴動や失踪が相次ぐと、領主からの命令によって第1収容エリアの副看守長に降格された。
動画同様、厳格で冷徹な性格。エディ副看守長が囚人と手を組んでいると疑った際、カルロス副看守長に対し「"違法な捜査"はするな」と言ったように、規則に対して非常に真面目であり、正義感が強い。周囲からの評価は「相変わらず冷たい」(プロディ)、「バカ真面目」(カルロス)など。一方でネズミに真剣に話しかける、ショートケーキを食べるなど、意外な一面も明らかになっている。
戦闘力も高く、武術の心得があるクロノアさんに「俺が気づかぬうちに触れてきた囚人は"ふたり目"」と言っている。かなり武術に精通しているようで、巨漢の一撃を片腕で防ぐほどの防御力もある。ある人物を凄まじい速度で追跡し、消火器の煙の中で相手の位置を正確に捕捉し斬り伏せたこともあり(しかも峰打ち)、剣術の腕も相当ある様子。
他の看守や囚人たちとの関係は以下の通り。カルロスからは序列を超えて「リアム」と呼び捨てにされるほど親しい。アリッサには目をかけている模様。反面エディとの相性は最悪で、看守長の任命式で顔を合わせた際には互いに怒りを隠そうともせず挑発し合った。ナルサスとの関係性は不明だが、リアムは「ナルサスさん」と呼んでいる。
かつてトラゾーさんが「リアム看守長は結構過酷な人生歩んでる」と述べていた(参考)が、単行本第6巻に至り、5年前のアルベル司令暗殺事件に関連してついにリアムの過去が語られ始めた。
かつては食べ物を盗んで食いつなぐ孤児であったリアムを、当時のフォーグニア刑務所司令であったアルベルが拾い、実の息子として育てるようになった。アルベル曰く、リアムの母親はある人物に殺されたのだというが……。
5年前のリアムは刑務隊に配属されたことが気に入らず、今よりもずっと反抗的であった。この時点でエディとは考え方を異にしており、盾(警備隊)があろうと知恵(刑務隊)があろうと、結局は強い剣(騎兵隊)を持つ者が勝つという価値観をもっていた。そのため刑務隊に入隊した後も騎兵隊への転属の機会に食いついていた。
番外編:カンシュ
「最強のニチジョウモンスターを集めて戦います」にてマイクラ脱獄シリーズより「カンシュ」が参戦した。制服のデザインと帽子からしてモチーフはリアムだと思しいが、顔は血色の悪い緑一色になってしまっている。性能は以下の通り。
特性 | 【筋骨隆々】 | あいこの際被ダメージ0.5倍+死なない |
グー | 警棒 | 動画中では未使用。おそらく相手に4ダメージ×4 |
チョキ | 書き換え | 全てを無視してHPを書き換える「お前の残りHPは半分だ!」 |
パー | ビートルート | 自分に素早さ+13、HP+8 |
また、バトルの際にはマイクラ脱獄シリーズで使われたBGMが流れ、視聴者の懐かしさを誘った。
余談
- 「パン守」というあだ名があるが、これは脱獄1でのしにがみさんの呼び間違えに由来する。
- トラゾーさん曰く、リアムという名前の意味は「揺るぎない庇護者」または「永遠の敗者」である(参考)。「強い意思」とも(参考)。
- トラゾーさんがリアム看守のコスプレをしたことがある。このとき持っていたのは日本陸軍の儀仗サーベルのレプリカで、それに関連してリアム看守には東国の血が入っている設定があると明かされた(参考)。盗賊2で登場した日本モチーフのオラトニアとの関連性は不明。
- コミックアルナ第6号の付録はリアム看守のIDカードであった(参考)。それによれば本名はリアム・バッカードである。
- 『日常ロック』での描写から示唆はされていたが、やはり甘党らしい(参考)。
関連タグ
リアム看守の結末
マイクラ脱獄3終盤のネタバレ注意!
リアムは、ゴルゴン邸での道化師の盗難事件の調査よりPKST団の追跡が優先されたこと、フォーグナー刑務所で囚人を逃した責任を追及されなかったこと、メデューサ号に呼び出されたことなどからゴルゴンに不信感を覚え、独自に調査を行っていた。そこで盗み聞きの心配の無い自身の居室で囚人への事情聴取を行った。
そしてぺいんとに再度協力を要請し、ゴルゴンの企みを暴くためのおとり捜査を実行。相手が変装術をもつことを鑑みて、日数を1または3しか減らさないことで本物の確認を行えるようにするなど、慎重な立ち回りを見せた。
やがてスティーブの死体を発見し、さらにゴルゴンのゲーム会場を見付け、中にいた3人と接触。ゴルゴンを敵と認め、ぺいんと・クロノア・しにがみに「お前達は逃げろ!俺が奴を捕まえる」と宣言した。
しかし直後に道化師による狙撃を受け帰らぬ人となった。
リアムのポケットから落ちた赤い鍵は3人が脱出するための文字通り最後の鍵となり、彼らは長い戦いに終止符を打ったのであった。
リアム看守は道化師に殺されたという意味では「永遠の敗者」であった。しかし最後まで看守の役目を全うし囚人を守ろうとした彼は、リアムの名の通り「強い意志」をもつ「揺るぎない庇護者」であった。