概要
ドラゴンクエストビルダーズ2、ムーンブルク編にて登場するキャラで、ムーンブルク1の剣士でもあり、アネッサとは戦友の関係。
主人公一行がムーンブルクに着いて初めて出会う人物であり、ムーンブルクの現状やこれからやるべきことを協力的に解説してくれる。
冒頭でムーンブルク城を包囲している包囲軍との戦いに加勢してくれたりと、重要な戦力かつ有能な人物としてムーンブルクの住民たちは勿論のこと、新参者の主人公たちからも信用されている。
アネッサ曰く、リックにはかつて両親と妹がいたらしいが終わる事の無い戦争の中で死別してしまっており、その影響で人一倍『死ぬことへの恐怖』が強い。ストーリー中でもその事をビルダーに打ち明け、味方が死ぬと絶叫する様にその事を度々口にする。
そんな恐怖を抱えながらも、ビルダーに対して賛同の意を示そうとしないアネッサと主人公たちの間を取り持つなど頼れる仲間としてハーゴン教団との戦いを支えてくれる。
戦いも中盤に差し掛かった頃、内通者の存在が示唆されるとともに場内で味方が殺害されるという事態が発生した際にも、味方陣営に疑心暗鬼が吹き荒れる中、仲間が死んでいく事態に頭を悩ませつつも解決に乗り出すが...
以下ネタバレ注意
リックの正体
実はリックこそが内通者であり、ハーゴン教団に通じて人間たちを裏切っていた張本人であった。(人間の殺害にまで加担したのかは不明。)
実は主人公がムーンブルクに訪れる以前から既にハーゴン教団の信者であり、主人公とシドーに出会ってからは表面上では協力しつつ裏でムーンブルク陣営を崩壊させるため、そしてビルダーとシドーの仲を引き裂くため暗躍していた。
物語が進むにつれて様々な行動を起こしており、
・人間に化けたハーゴン教団の魔物たちをムーンブルク城内に潜入させ、兵士たちを暗殺させる。
・潜入した魔物たちの正体を見破る際に使われたラーの鏡を盗み出し、こっそり敵陣営に渡す。
・アネッサの発案だと嘘をついてビルダーに牢屋を作らせ、そこにシドーを(何故かラーの鏡に姿が映らなかったのを理由に)閉じ込める。
・ロンダルキアに「勇気のオーブ」を探しに向かう際、全軍で向かうようにムーンブルク王に進言し城の防御を手薄にする。
など多くの妨害を行っている。
実はリックはアネッサが内心ではビルダーを信じハーゴン教団へ反旗を翻そうとしていた事に勘付いており、彼女と主人公達が対立するように立ち回りつつ、ビルダーとシドーが仲違いする様に工作を仕掛け、見事二人の仲を引き裂く事に成功している。
戦いの終盤、辿り着いたローレシア城にてビルダーたちの前に現れたあくましんかんの呼びかけに応じてついに正体を現し、今までの裏切り者としての功績を認められた事で褒美としてシルバーデビルに姿を変えられ、そんな自身の姿に歓喜、狂乱しつつその勢いで主人公達に襲いかかった。
そのまま戦いになるが、シドーを欠いたとはいえ流石にムーンブルク軍のほぼ全軍には勝てるはずもなく敗北(そもそも彼らはムーンブルク城の防御を手薄にするために主人公たちをローレシア城に誘い込んだのであり、襲い掛かったのも城に戻らせない為の時間稼ぎであると思われ、最初から捨て石であった可能性が高い)。
死に際、リックはこの世界がいつわりの世界であると偶然知ってしまったこと、その過程でいつわりの世界に滅びの日が迫っている事も知ってしまい王を問い詰めたものの、王は何も答えてはくれなかったこと、そんな時ハーゴン教団から誘われて裏切り者になったことなどを明かし、あれほど恐れていた死への恐怖を全く口にせず「ハーゴン様万歳」と絶叫しつつ消滅した。
リックの壮絶な死に様は、内心ではビルダーを信じて希望を見出していたアネッサや、いつわりの世界の真実を知っても尚矜持を失わなかったムーンブルク王、そして彼らとともに戦い続けてきたムーンブルクの仲間達に多大な衝撃を与えた。さらに彼の一連の行動は、ムーンブルク島の戦いが終わった後もシドーと主人公の間に不和を残し、それがハーゴン教団との最終決戦につながっていく事になるなど、死後もその影響を強く残す事となった。
最初に出会った住民でありながら最大の裏切り者であるという、今までの島で出会ってきた住民たち(ひいては前作の登場人物たち)とは一線を画す役割を持ったキャラクターであり、プレイヤーに強い印象を残した。