「小声で絶え間なく喋るのやめて」
「鬱陶しいですよチンカス」
概要
黎明卿ボンドルドが率いる探窟隊「祈手(アンブラハンズ)」に所属する探窟家。祈手の戦隊長であり、死装束(シュラウド)と呼ばれる特別な祈手のひとり。
初登場は12巻の神秘卿スラージョの回想。ボンドルドの指示で深界5層の前線基地に現れたスラージョとその探窟隊「呪詛船団」の前に姿を現し、強硬手段で絶界行を行おうとする呪詛船団と交戦した。
その後、13巻にも引き続き登場。祈手の本隊と別行動を取っており、先の戦闘で捕虜にした呪詛船団のネヨーゼルを伴って、深界6層にてスラージョとハリヨマリの巫女の捜索にあたる姿が描かれている。この描写も過去回想であり、「前線基地で混乱があった」ことでボンドルドとの連絡が途絶えているという描写から、4~5巻のリコさん隊とボンドルドの対決と同時期の回想である可能性が高い。
容姿
祈手共通の『暁に至る天蓋』の遺物加工品である全身鎧に加えて、死装束共通の白い外套を羽織っている。
仮面は頭上に跳ね上げられる構造となっており、食事の際には素顔を露わにする。
素顔は中性的で整った顔立ちをしており、胸の膨らみが描かれていたり、口調がやや女性的だったり、ネヨーゼルから「ちゃん」付けで呼ばれていたりすることから女性である可能性が示唆されている。
また、瞳に稲妻のような特徴的な模様が描かれており、何らかの遺物を移植している可能性がある。
人物
です・ます調で話すもののかなり口が悪く、ネヨーゼルに対して冒頭のような暴言を吐いている。13巻現在でネヨーゼル以外との会話シーンが無いため、これが鬱陶しく絡んでくる彼に対してのみの態度なのか、リメイヨの素であるのかは判然としない。
更に特徴的なのは主であるボンドルドに対する呼称。他の面々が「黎明卿」や「旦那」と呼ぶ中で「ボンドル殿」というあまりに独特な呼び方をしている。しかし、決してボンドルドを軽視しているわけではないようで、前線基地と連絡が取れなくなっても「ボンドル殿を信じます」として、自分の任務に集中する姿勢を見せている。
ボンドルドからも戦闘力を高く評価されており、同じく死装束のビドゥーと並んで、呪詛船団に対する足止めの先発として派遣された。
根っからの探窟家気質であり、「絶界の探窟ができる」という理由で深界6層での捜索に自ら志願したり、任務の最優先をスラージョと巫女の捜索としながらも、深界7層を目前にして「考えるだけでわくわくする」「ここまで来たら見てみたい」と好奇心を発露する姿が描かれている。