概要
魔神戦争の英雄の一人であるニースの養女で、養母によってマーファ神官として育てられるが、ある日マーファ神殿に保管されていた太守の秘宝の一つ「真実の鏡」を奪いに来た灰色の魔女と交戦、辛くも撃退するが肉体を乗っ取られてしまう。
その後親友のドワーフ、ギムの犠牲やパーンの活躍で、カーラの魂を宿したサークレットが外され自我を取り戻す。(が、直後に力を欲したウッド・チャックによりサークレットは持ち去られてしまう)
その後、傷心を抱きながら故郷に帰還したが、スレインの前に閉ざしていた心を開き、結婚して小ニースという娘を授かった。
ザクソンに落ち着いて以降は、カーラを追うパーンとディードリットに対し、カーラ憑依時に知り得た古代の知識をもとに助言を行ったり、時にスレインと共にパーン達の旅に同行するなどした。
実は、古の破壊神カーディス教団最高司祭ナニールの魂を宿しているのだが、養母ニースの信仰の力によって覚醒せずに済み、その魂は娘の小ニースに移ることになった。
こうした生い立ちの為か、本来は芯こそ強いものの、我を出すことは躊躇う傾向があり(シーリスにも「夫に従順」と評されている)、また自らがカーラに支配されていた間にロードスに破壊と混乱を招いたしまったことから、それが絡む事件(英雄戦争の頃の記憶を思い出すのは勿論のこと、小説版ニ巻のフレイムの内戦もその最たるもの)については内罰的になり、悲観に取りつかれることもある。
能力
復活の魔法を使えるかどうかまでは不明だが(ロードス島戦記7巻まで)、かなりの高位の僧侶である。(ただしロードス三巻の時点で「正式な司祭位にはありませんが」と話しており、ロードス終了後~新ロードスの間に、最高司祭に就くように教団から幾度も打診があったようだが、全て拒否している。マーモ(ウィンディス)に新しく興されたマーファ神殿の司祭への就任すら蹴っており、徹底して「表に出ない」ようにしている。仕方ないので教団が本土から司祭を派遣し、小ニースが侍祭となることで一応の解決を見た)
小剣を使った肉体戦闘も中々のもので、真実の鏡を奪いに来たカーラと戦って撃退している。(カーラとの一騎打ちに勝てるレイリアですら一度目はアッサリ屈してしまったのだから、ウッド・チャックではひとたまりもなかったであろう)
ウッド・チャックが解放された後、彼女は自らの意思でカーラの額冠を再び身に着ける。新しい仲間を得たことで精神的に成長したためか、今度は支配されることはなくカーラは眠りにつくこととなった。彼女はいずれ自らが最期を迎える時にマーファの降臨を願い、カーラの魂を解放するつもりでいる。