概要
妖魔側に与する美女。AMPの署長ラリー・シャイアンの妹。姉同様、非常に高い魔力の素養を持つ。妖魔と人間の混血児であるため、幼い頃から姉ラリーともども人間たちから差別され虐待されてきた。自分たちを虐待した人間への敵意、ラリーへの反抗心、妖魔側なら差別されないことから妖魔側に付いて、ガノッサ・マクシミリアンの手先となった。
最終的にガノッサに殺害されてしまうが、死の間際ラリーと和解し、ラリーは妹の死に涙した。
裏切りへの経緯
サイレントメビウステイルズで語られた前日譚では、AMPの前身とも言うべき「魔導師ギルド」のメンバーの一人として、ラリーとともに人知れず妖魔と戦っていた。しかし圧倒的物量で攻勢を強めてくる妖魔側に対して、少人数で支援すらまともに受けられずに戦わなければならない自分達の現状に危機感を感じ(事実、それが原因で香津美の父であるギゲルフ達先代の魔導師ギルドは壊滅している)、「対抗するには、こちらももっと大規模な組織や力が必要」と何度も訴えているが、ラリーが頑なに自分の意見を容れようとしないことに「対等な存在として認められていない、何を言ってもまともに取り合ってもらえない」と苛立ちを感じ、同時に「感謝されるわけでもないのに、自分達を差別し虐待してきた人間達の為にどうして自分達が命を賭けて戦わねばならないのか」という疑問も持ち続けていた。
くわえてラリーはローザに対して言葉では「妹として大切に思っているし、魔導師ギルドに必要不可欠な存在」と言いながら、実際の戦いでは常に自分のサポートに徹しさせ、重要な任務や危険な戦いからは遠ざけており(勿論、妹を軽んじていたわけではなく、「できるだけ危険な目に遭わせたくない」という姉としての保護愛に拠るものなのだが)、ローザ本人には「自分が姉より劣っているから、頼りにされてもいなければ、ギルドにとって、さして重要とも思われていない」という疎外感と劣等感を感じさせていた。しかも当時のラリー自身にその妹の負の感情を察してケアできるだけの精神的余裕がなかった為、2人の間には埋めようがない感情的な溝が生じてしまい、遂にはローザはラリーを見限り、妖魔側に与することになってしまったのである。