概要
『シャドウガーデン』の盟主シャドウによって『悪魔憑き』を治療され、『洗練された地球製の戦闘技術』と魔力操作技術、スライムスーツや陰の叡智という現代日本知識を与えられた7人の少女達。
シャドウガーデンにおける最高幹部にしてシャドウの親衛隊に相当する立場にある。
悪魔憑きとなった事で「世界から捨てられた・拒絶された」とでも言うべき筆舌に尽くしがたい迫害・差別を受けて絶望の底に落ちていたのは他と同じだが、直接手を差し伸べられ救われた彼女達はシドに対して絶対の信頼と忠誠心を抱いており、彼女らに匹敵する忠誠心を有するのは同じく直接シドに救われたウィクトーリアくらい(そもそも接する機会が少ない下位の構成員にとってシャドウは最早雲の上の存在である為、心の距離が遠めなのになるは当然だが)。
また、悪魔憑きになって失意と絶望に沈んでいた時に助けてくれた唯一の男性がシドであった事から、全員彼を絶対の忠誠を誓うと同時に異性として他の男性を眼中にない程に恋慕を抱いている(というか全員程度の差はあれど、シド以外の男性から『異性としての好意』を向けられる事自体不快に感じている節がある)。
『世界中の誰からも見捨てられるどころか「一刻も早くこの世から消え去るべし」と言わんばかりの迫害を受け、誰も助けてくれない』『そんな所に唯一手を差し伸べてくれた異性が命だけでなく使命、衣食住、志を同じくする同胞を与えてくれた』『そして現在進行形で本当に助けて欲しい時に助けてくれる』というコンボをキメてしまった結果、七人ともシドに対して言葉で表せない程の深い情念を抱いているのは明確である。
逆に言えばシド以外の男は「悪魔憑きで体が腐り始め、その美貌が見る影もない時は嬉々として迫害してきた癖に、治ったら擦り寄ってきた愚物」でしかない以上不愉快に感じても仕方ないと言える。
また、シドに救われた者同士である魂の姉妹と言うべき間柄(更に彼女らは「元悪魔憑き」であり、元悪魔憑きは「三人の英雄の子孫」「悪魔憑きはディアボロスの呪い」なので当人らの認識的には全員遠い親戚である。シドの即興でっちあげ話を根拠にするならだが)であるため七陰間の絆は相当に深く、普段はライバル関係であるベータとイプシロンなども七陰で過ごす時間を大切にしている(デルタとゼータも仲は悪いが、本気で嫌い合っている訳ではない。例えばゼータはアプリ『マスターオブガーデン』にて、「七陰間の内偵をやるならデルタとやり合うのも面白そう」と闘争の相手前提であるがデルタの存在を楽しげに挙げている=存在を容認している)。
7人の共通点として『人間がいない(エルフ5人/獣人2人)』という事が挙げられるのだが、種族による肉体の寿命差が原因であり、エルフ>獣人>人間の順に寿命に格差があり、また世代が進むごとに血が薄まっていく(影響が低くなっていく)為、それにより人間の悪魔憑きは数が非常に少なく、いる事自体が極めて珍しい。
各々が才能的にも極めて高いものを持っており、組織をまとめ上げている。
七陰メンバー
詳細は個別記事にて。
- 第一席:アルファ
金髪に青い目のエルフ。『七陰』筆頭。シャドウガーデンの実質的な統括者である完璧超人。総合的な能力では七陰随一の使い手。
悪魔憑きになった事で家族から捨てられ、とある商人達の荷馬車で運ばれていた時には既に瀕死の肉塊であった所をシャドウに治療される(なお、実際は魔力暴走を起こしている事に目をつけたシャドウによる人体実験である)。その際、ディアボロス教団の存在と教団に対抗する使命(という名の妄想)を語られた事で、彼の大望を助けるべく組織を立ち上げた。
たった二人の立ち上げメンバー故かシドと二人きりの時はタメ口であったりするなど、名実共にシャドウガーデンのNo2であり、その手腕から他の七陰はそれぞれを対等として接しているが、アルファにだけは様付けをする等その扱いは別格であり、七陰の長姉に相応する事から他の七陰から慕われている(因みに妖艶な容姿をしているから分かり辛いが、アルファは七陰の実年齢を見れば年下の方ではある)。
- 第二席:ベータ
白銀の髪と猫の様な青い瞳、泣きぼくろがチャームポイントのエルフ。二つ名は“堅実”。高い記憶力と理解力が売り。
悪魔憑きとして捨てられたところを拾われ、シャドウに助けられた。アルファとは拾われる前からの知人。
シャドウガーデンでは情報収集の担当として活動、得た情報をまとめ時折シャドウへ報告に来る。
シドが転生する前の日本の童話や物語を小説として転売し、ベストセラー作家となり表では売れっ子小説家“ナツメ・カフカ”として執筆活動に励み、地位と情報網の構築に勤しんでいる。
- 第三席:ガンマ
藍色の髪にモデルの様なスタイルのエルフ。二つ名は“最弱"。
悪魔憑きで瀕死状態だったところをシャドウに助けられる。シャドウの雑な説明から『陰の叡智』を再現させ、それを商品として売り出せる商才の持ち主。
ミツゴシ商会では“ルーナ”として財政確保。戦闘面ではその明晰な頭脳による作戦立案や戦略を得意とする。身体スペックは高いが運動音痴。
- 第四席:デルタ
長い黒髪に鍛え抜かれた肉体を持つ獣人。二つ名は“暴君”。
悪魔憑きを発症し群れを追い出され、瀕死になっていた所でアルファに手を差し伸べられる。朦朧とした意識で最期の力を振り絞り噛み付いてくる程の凶暴さを見せたが、そこへやってきたシャドウを見た瞬間敵わないと悟り、あっさりと服従を誓った。そのシドの事は「ボス」と呼んで懐いている。
性格は至って単純。脳筋、バーサーカー、戦闘狂と呼ばれる分類。
戦闘力は七陰でトップを誇るが、シャドウやアルファには知能差もあり勝てないため、指示には素直に従う。卓越した身体能力と抜群の戦闘センスによる獣の如き体術を用いた迫撃戦を得意とする。シャドウガーデンの基本戦術でもあるため剣も扱うが、技術という意味ではからっきし。
- 第五席:イプシロン
水色の髪と抜群のスタイルを持つエルフ。二つ名は“緻密”。
元は家柄のいいお嬢様。悪魔憑きになった事で国を追われ、生きる意味を無くすが死ぬ勇気もなく体を引きずって山道を歩いていた所をシャドウに助けられる。
イプシロンの家系の女性は代々平坦な体に悩んでいたが、シャドウに与えられたスライムスーツで盛れる事に気付き試行錯誤の末、完璧なスタイルを作り上げる過程で緻密な魔力操作能力を手にした。
その緻密な魔力操作は仲間にも一目置かれ、シャドウ・アルファ以外で悪魔憑きの治療が可能。
表向きは音楽家の“シロン”として社交界における地位とパトロン、情報源の確保を担当する。
- 第六席:ゼータ
白髪ショートヘアの獣人。二つ名は“天賦”。猫科の獣人、そのイメージ通り飄々とした性格をしている。
あらゆるものを器用に使いこなす究極の天才肌。ただし飽きっぽい性格のため、一度身に付けてもそれを極めることはなく、詰めの甘いところがある。
隠密担当である為普段からメンバーとは別行動を取っており、世界各地を1人で飛び回り諜報活動を行っている。原作での登場は七陰の中では遅め。
- 第七席:イータ
白衣を着た紫髪ロングのエルフ。シャドウの陰の叡智から聞いた『科学』に興味を持ち、様々な研究開発を行っている。
建築や研究など興味を持った事については寝る間も惜しんで没頭するが、その反面興味が持てない場合は無気力な状態で眠そうな態度を取り、時にはそのまま寝てしまう。
表社会でも“稀代の建築家”イータ・ロイド・ライトとして名が知られており、ミツゴシ商会の各支店の建築に携わっている。
余談
アニメOPでは現代日本を背景に学生服姿を見せており、その後シャドウガーデンの黒を基調としたスーツとは正反対の白いスーツで戦闘する描写がある。詳しくは→陰実四方山話
関連タグ
他作品の類似集団
同じ『小説家になろう』の作品である、『オーバーロード』に登場する集団。『主人公直属の精鋭集団』、『全員が女性かつ美女』、『名前にギリシャ文字が使用されている(ただし、こちらはラストネーム扱い)』という点が共通している。
しかし相違点として、こちらは組織の最高幹部では無い事が挙げられ、立ち位置的にはナンバーズに近い。
ちなみに作品同士が版権元が同じKADOKAWAである事もあり、アニメ放映時や2023年のエイプリルフールにはちょっとしたコラボも行われ、同年のハロウィンではミニアニメで共演を果たしている。