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「我が名はシャドウ。陰に潜み、影を狩る者」


CV:山下誠一郎/緑川光(ジミナ・セーネン変装時)/福山潤(ジョン・スミス変装時)


概要

本作の主人公。主人公でも、ラスボスでもない。普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す存在『陰の実力者』に憧れ力を求める現代日本の少年が魔力の存在する異世界に転生した姿。


転生後の世界では表向きは田舎貴族カゲノー男爵家の冴えない第2子として、ミドガル魔剣士学園で“モブライフ”を謳歌しているが、裏では陰の組織『シャドウガーデン』の盟主シャドウとして、『闇の教団』に対峙する(という設定を楽しんでいる)。


実はシドがノリで考えた闇の教団は偶然にも実在し、ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドをシャドウとして崇拝し、シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき『シャドウガーデン』もまた『七陰』によって人員が増えていく事で、本当の組織へと発展していく。


当のシド本人は相手の話を聞かなかったり、または間違った解釈をしたりで敵対した教団員を盗賊や犯罪者と思い込んでおり、自分の組織も敵対組織も実在する事を知らない。

そしてトチ狂った修練と実験によって手に入れた最強の実力、盛大な勘違いをも最大限に活かし、世界を引っ掻き回していく。


前世の名前は「影野実」。前世の死因は、強くなるために日課として魔力を身に着ける修行をしていた際、日課の修行を終えた後に「魔力を感じた」と、錯乱して道路に飛び出し、トラックに轢かれたことが原因である。


人物

容姿は黒髪黒目の少年。厨二病患者であり、転生前後から『陰の実力者』に目指すことに余念がない、求道者にして愉快犯にして狂人で、主人公にあるまじきイカれた性格(作者曰く「クズ主人公」


前世は物心が付いた頃には上記の夢に人生を全て注ぎ、そして不要な物は全て捨て去ったと語る。


異世界で転生した直後に前世の記憶と知識を保持しており、加え転生した世界には魔力が存在したので、前世同様に『陰の実力者』になる夢を今度こそ叶える為に、再び人生全てを夢に注ぎ込むようになる。


あくまでも自己満足を行動原理とし、陰の実力者としての美意識に拘っているため、一般市民を無意味に攻撃することはないが、盗賊など犯罪者相手には人権が無いと言わんばかりに殺人や窃盗等を平然と行うなど犯罪を厭わないことから、良識があるかも怪しい。


拷問を受けても「モブっぽい」からと、喜んだり(アニメ版。原作では拷問した騎士達に怒りを抱いている)、テロリストが学園を占拠した際にもそれに感動し、更に最初にテロリストに殺されるのはモブの役目と考え、(結果的に他者を庇った形になって)わざわざ斬られにいくなど理解しがたい行動をとることも。


また他者や物事に対して基本的に関心を寄せない欠点があり(他人に対する共感能力に乏しいとも言える)、シド視点ではアルファたちを友達と認識しているのにもかかわらず彼女たちの話を流し聞きないし一切聞かない、適当に話を合わせる、または解釈違いの結論に行き着く、話自体を忘れる等、割と薄情な対応をしている事がある(『シャドウガーデン』以外の人間たちにも同様の対応をしている)。

その影響で『シャドウガーデン』や『ディアボロス教団』を未だに架空の存在として認識している(アルファたちの話をちゃんと聞いていれば自分が「本当の陰の実力者(支配者)」になっている事と自身及び敵組織の存在も認識できる機会は多々あったのだが、結果は上記の通りでアルファたちが自分のノリに義理で合わせてくれていると思っている。アルファたちの報告は「彼女たちが独自に設定を作り込んでくれている」という解釈をしている)。


他にも『シャドウガーデン』が運営している『ミツゴシ商会』を自身の欲望である『世界の商いを支配する陰の大組織のボス』になろうとする為に潰そう(本人は否定)と、他者と手を結び裏切る行動も取っている。

実際はミツゴシを守る為でもあるが、『陰の実力者』として振る舞う為に表向きは敵対し、ついでに金銭目的でミツゴシ含め他の商会を新たに立ち上げた商会の傘下に取り込む算段だった。

これは本人曰く「裏切りではない」との事だが、守る為と言いつつ原文を見るに自身の知識を使った稼ぎに対する、ちょっとした恨みの仕返しと私利私欲を叶える為の明確な裏切り行為の側面が垣間見える(ただ守る意思自体は本当にあった)。

ちなみに結果としてはシドの盛大なミスと勘違いと偶然の出来事の重なりにより失敗した上、裏切り時に蓄えた金銭も全て『シャドウガーデン』に根こそぎ回収される。そして『ミツゴシ商会』(及び裏の『シャドウガーデン』)は国に匹敵かそれ以上の影響力を手にした。

『七陰』は『ディアボロス教団』を出し抜く為、また『シャドウガーデン』とミツゴシの関係を露呈させない為の行動と解釈し(実際に教団もミツゴシを潰す為にシドと同様の行動を取ろうとしていた)、関係は維持された。なお、シドはアルファたちの怒り(裏切り時の行動から「怒りや恨みを買っている」と考えている)が収まるか呆れられるのを待つ為、「旅に出る」とデルタに伝言を残し逃亡した。


更に(時折)思考の方向性がおかしく、特に現実と地続きでないワクワクできる事象(『デスゲーム』や『日常の裏に潜むナニカ』等)を好んでいる。

『デスゲーム』については良心自体はある為仕掛けはしないが、後者は『陰の実力者ムーブ』に適してるので、結果的の場合も含め介入する事もあり、それによる周囲の反応には「盛り上がってる」と感想を抱いている(実際の周囲の反応は違う)。


上述の通りに人としては褒められた存在ではないが、『悪魔憑き』を始め結果的に『シャドウガーデン』のメンバーを救っており、そして自分の『陰の実力者ムーブ』が、どれだけの人々を救ってきたのかを考えてもおらず、想像もしていないので、ある意味「朴念仁」である。

実際に本人の知らぬ所で世界を救うキッカケにもなっている(モブっぽい行動を取った際にも、その場のノリで行動した所為で相手が自身に向ける感情や関心に気付いてない所も見せている)。

また優しさがない訳ではなく、無関係な一般人には手を出さない上、危機的な状況の人間を救ったり、呪いから解放した際にアルファにも当初は恩返しをしようとする彼女の態度を面倒に感じたとはいえ、故郷に帰って自由に生きるように言ったり(『七陰』が自身の元を去ると思い込んだ際も快く送り出そうと決めており、その後の生活についても心配していた)、ベータが暫く人を殺す事に慣れずにまともに寝付けない日が続いた時には前世の創作物の物語を聞かせたり、シェリーの母親を殺し、そしてシェリー本人を騙して利用したルスランに対して不快感を抱き、ルスランがシェリーの母親を殺害した時と全く同じ方法で彼を殺したりなどもしている。

『血の女王』に対しても当初は倒すつもりだったが、彼女から何かを悟り、直後に彼女の配下であるメアリーの懇願を聞き最終的には殺さず救っている為、決して冷たい人間ではない。

更に常識的な部分も備えているので、デルタが実の兄を殺した際には、(殺しはしたが)兄の事は忘れないように言い、一般論と説いて「数少ない兄妹なんだから大事にした方が良いらしいよ」と諭している(ただ直後にデルタから「親父は二十人ぐらい妾がいるから、兄は百人以上いる」と聞かされ、「一人ぐらい消えてもいいか」と逆にデルタの行動に納得してしまった)。

他にも自身と似たような部分を持ち、大きな目的がある人間にも積極的に手助けを行っている。

同じく自分がされて嫌な事は他者にもしないよう心掛けている(他者が意図せず周囲に被害を与える行動を取っても、その他者の行動を自身に置き換え、それがシドの思う嫌な事に分類されたなら、自身は介入せずに見過ごす程で、その所為で作中でミドガル学園が危うく吹き飛ぶ所だった)。

ただ基本は敵対者(犯罪者)には容赦がなく、知人でも自身の組織の名を騙る者には排除しようとも考える(模倣されると自身の『陰の実力者』像がなくなってしまうと言う理由から)。


命を救い、様々な事を教えながら一緒に生活してきたので、『七陰』のメンバーからは絶対的な崇拝・忠誠心を寄せられているが、当人はあくまで『悪魔憑き』の治療とその後の面倒を見た恩義から彼女たちが自分のノリに付き合っていると思っている(逆に言えば「悪魔憑きの治療に関する恩義で尽くしてくれている」事自体は認識している)。

これはアルファたちが13歳の時に自身の元を去る(と思い込んでいた)際、自身が考えた設定が存在してない事に彼女たちがいつの間にか気付いてしまい、彼女たちが「茶番を続ける自分から離れて自由になりたいからでは?」と思い込み、そして彼女たちは自身に対する恩があるから、「定期的にその設定に付き合う形で今も関わってくれている」という考えから来ている為(実際はシドの勘違いだが)。

シド本人は上記にあるように、『七陰』を配下ではなく友達として認識しているので、自分の夢が叶っている事に気付かずに大損をしている所がある(例えば『ミツゴシ商会』の資金を大量に利用出来るのにもかかわらず、それを「(友達から)大量に借りパクは不味い」と思っているので、少ししか借りられない等)。

『シャドウガーデン』の構成員からも忠誠心を得ているが、シドは彼女らに対しても、アルファたちが雇ったエキストラやミツゴシの従業員として認識している模様(後者は半分正しいが)。


『陰の実力者』になる為に一切妥協をしない一途で努力家な人物であるが同様に金にも執着している。

ただ、盗賊狩り等で資金をかき集めるのは自身が見定めた『陰の実力者』に相応しいコレクションを集める為である(同時に今後の生活を安定して送る目的も兼ねており、その安泰を求めるのも老後でも『陰の実力者』でいたいが為。本人曰く「魔力パワーで数百年(=作中でどんどん増加し、現在は600年)生きるつもり」)。

また『陰の実力者』プレイを楽しみたいが為に『永遠の命』も求めており、『七陰』の中ではゼータにだけこの事を話している。そして『永遠の命』が手に入るなら世界を滅ぼす事も厭わない模様(それにより、ゼータの裏切り・暗躍が本格的に開始されてしまう。無論シドはこの事を知らない)。


ただこれだけ執着している『陰の実力者』だが、シドの思う『陰の実力者』像は実は明確な形がなく漠然としており、本人もそれを自覚している。

一応それっぽく纏めると、「表では平凡な一般人を装い、裏では物事に介入し、実力者として力を発揮する」事に拘っており、可能な限り目立たずにモブのような行動を積極的に取るのと同時に実力をも隠し、そして陰で事件に関わる事を信条としている(ただモブの行動は時折ズレた物やその場のノリで場任せに行う事もあるので、想定外の事態を招く事がある)。他にも「核に対抗できる存在」として考えており、それが常軌を逸した修行や実験の原因になっている。


また自身の目的を果たす為に不要な物は削り捨てていったので、色恋沙汰にも興味は無く、性欲すらも切り捨てており、女性の下着や過激な衣装、裸を見ても表情は全く変わらず意識もしない。


総括すれば、常人には理解しがたい目標に命を懸ける事を厭わず、その目標の成就の為なら世間一般的な倫理観や常識を無視する事に躊躇しない頭のネジの外れた存在だが、決して狂っているだけでも外道なだけでもない彼なりの優しさや誠意自体はちゃんと持ち合わせており、勘違いが悉く続いているだけで分かりにくいが彼自身の素の人柄や人格にも人を惹きつける要素はある。

また、彼の夢に対する執着は常軌を逸脱しているものの、其れは逆説的に一切の妥協をせずに努力を続けるという美徳でもあり、その結果の果てに「正真正銘自分で得た力」で超越的な力を有しているという事に非常に説得力のある構図の主人公となる。


本人は一切その気はないものの、起こり得た凄惨な悲劇を悉く打ち砕いた事は紛れもない彼の善行であり、それによって命も尊厳も救われた存在が多数存在している事は一切の曇りもない「真実」である(勿論、ノリだけではなく時には優しさから来る行動も取っている)。


戦闘・非戦闘を問わず、スタイリッシュであることを重視しており、技術を使わない力任せを嫌う(ただ最終的に必要な物は力とも理解している)。

それ故に運動神経が足りないガンマと考える神経が足りないデルタに自分の技と哲学を修めさせられなかったことを不本意に思っている(曰く「挫折」)。


また自身の能力は努力によって培った力である為、他者の努力も正当に評価している。逆に薬やアーティファクトなど、外付けの手段で簡単に強さを上げる事には否定的である(強い武器や装備など、使用者自身の扱う技量が必要な物に関しては特に気にしてはいない。アニメ最終話では激昂しアーティファクトの剣を持ち出したアイリスを嘲笑してはいたが)。


『陰の叡智』

シドの前世のうろ覚えの知識や技能を『七陰』に教えている。自身の成果として披露している(ガンマ曰く「神の如き知識」)。

その結果、ベータ(文学)、ガンマ(商業)、イプシロン(音楽)、イータ(建築)によって世界に多大な影響を及ぼす事になり、『シャドウガーデン』は様々な方面で遥かに力を増していき、異世界は文化の急速な発展を迎えた。


シド本人はベータたちのこの行動を不満に思っており、「自分を除け者にして自分が教えた事で稼ぐのはずるい(意訳)」「丸パクリで金儲けはずるい(意訳)」と考えている。


ちなみにシドはこの知識の出所及び正体が露呈する事は不味いと思っており、とある事情でベータがその一端に関わってしまう際には内心では物凄く取り乱していた(動揺し震えながらも普段の言動で誤魔化したが、結局ベータは明晰な頭脳と高い順応性を発揮しシドの想定を超える予想外の行動でシド及び異世界の今後を左右する影響をもたらしてしまう。そしてその事をシドは知らない)。


余談だが、この知識が原因でアルファたちからは「自分たちでは到底及ばない智謀に優れた存在」として見られており、様々な知識と知略に長けていると勘違いされている。実際はデルタを除いた『七陰』よりも頭脳面は劣っている(設定を考える影響で発想自体は彼女たちよりも上)。

シドの無駄に意味深な発言と行動、偶然の状況と出来事に、他者の深読みが全て重なって、結果的に物事の解決や打開に繋がっており、この知識も相まって端から見れば「総てを見透かしている知略者」として成立してしまっているのが真相である(シドはこの事に気付いてない)。


能力

陰の実力者になることを目指して前世から転生後においても狂気ともいえる程までに徹底的に努力してきたことから作中でも他とは一線を画す実力を誇り現在も努力や研究を重ねているので、更に成長を続けている。


戦闘スタイルは多彩な戦闘手段を持ち全ての面で他の追随を許さない超万能型。この世界の魔剣士では極めて珍しい遠距離攻撃も可能な為、距離を問わずオールラウンドに戦える。また作中では、相手の卓越した戦闘技術をすぐさま学習し自分の技術に組み込むこともやってのけている。


身体能力

前世の記憶を頼りに効率的に肉体を鍛え上げ、更に魔力を使って肉体そのものの改造を施して(魔力による身体強化とは別)魔力を扱うのに適した肉体にするだけでなく下地の身体能力(筋肉、神経、骨格)にも手を加えて能力を向上させており、作中最強の実力を誇る。また魔力の超回復と瞑想を組み合わせた独自の睡眠法で超ショートスリーパーをしている。


上記の肉体の鍛錬と肉体改造により、人間以上の身体能力を持つ獣人をも上回る。五感に関しても同様だが種族差による天性の素質に関しては覆せず、どれだけ鍛えても魔力による身体強化を施しても、デルタには嗅覚や聴力で明確に劣るという認識を持っている。


武術

前世の時に修得した空手、ボクシング、剣道、総合格闘技などの戦闘技術を身に着けている。前世で学んだ戦いの技術は転生後の世界における流派よりもはるかに合理的かつ洗練されており、シドはそれらを熟練レベルで修めている為、様々な戦法を取る事ができる。


剣術

前世の技術をベースに独自の型を複数扱う、無駄がない我流の剣技。状況によって使い分けている。

  • 「凡人の剣」

基礎を重視し基本に忠実な剣技。ただ基本ではあるが、それを遥か高みにまで極めて完成させた、一種の到達点にして究極の1つ。シャドウの主な戦闘スタイルでもある。


  • 「スタイリッシュな剣」

過去に編み出した剣術。文字通り美しさに重きを置いた、芸術重視の魅せの剣技。優美すぎてシャドウの主流の剣技ではないが、それでも他者を圧倒する位のレベルを誇る。


  • 「自然の剣」

シャドウが本来扱う、彼の真の剣技である。予備動作がなく殺意も、淀みも、力もなく、ただ自然のままに振るわれる。

その為、相手は意識する事ができず、意識外の攻撃故に防御が極めて困難である(勘と運が良ければほんの僅かには防げる)。

誰も辿り着けない深淵にある『剣の頂』『剣禅一如の域』であり(本人は「武の頂など、存在しない」と否定)、一切の無駄がない、自然と一体化したシャドウ最強の剣技。


体術

前世の技術を用いた徒手格闘技。上記にあるように異世界では戦闘技術が洗練されてない上、格闘技の方は剣よりも更に低い。シドは剣よりもこちらの方が得意分野であり、前述のように異世界の格闘技は剣以上に技術が低いので、格闘技同士の比較だと余計に差が広がる結果となる。

また相手が武器を使おうが得意分野である為、相手を圧倒できる。シドは殴る、蹴るの殴打または掌底突きだけでなく相手の攻撃を受け流してそのまま利用し投げる等、柔と剛の技にも長けている。

他にも相手の急所や財布を的確に狙う攻撃や間合いを詰める脚運びと身体捌きによる防御も非常に優れている。


鋼糸

ジョン・スミスの時に考案した戦闘技術。両手に指の数の数倍ある様々な種類の鋼糸を自由に操り、場を支配する。剣以上のリーチがあるので、距離を保ちながら戦え、更に数十本の糸を同時に操るので動きを予測して結界を作ったり、罠を張る事も可能など、応用力に優れている。


魔力

魔力による肉体改造を施しており、魔力の使用に適した肉体に作り変えている。魔力も異世界人は体内の魔力をそのまま放出しているのに対し、上述の肉体改造に加え、内燃機関の如く体内で魔力を圧縮と爆発を高速に繰り返して蓄積することで高魔力を生成している。


魔力による肉体改造で魔力を操り易くし、尚且つ赤ん坊の頃から鍛えてきた魔力制御も極めて優れており、『悪魔憑き』の完全な解呪を可能としているのもこの魔力制御によるもの。シドは「魔力量よりも魔力制御力にこそ真の価値がある」と考えている。


またその緻密な制御と膨大な魔力量によって異世界では極めて少ない、魔力を飛ばせる技術の持ち主(魔力は肉体から離れると制御を失う性質をしており、それを克服するには緻密かつ膨大な魔力が必要)。

シドは魔力の斬擊を飛ばすだけでなく、魔力の雨を降らせたり、魔力で微調整ができる風圧や、魔力を介した剣技で凄まじい風を起こす芸当も披露し、魔力の弾丸も撃つことが可能。


その他

  • 『モブ式奥義四十八手』

高い身体能力と身体操作、魔力操作能力により、無傷あるいは最低限の被ダメージで時に派手に、時に無様にやられる技。合計48個も会得している(幻を含めると49個)。

他者から捉えきれない速度で隠し持った血糊を取り出し、相手の攻撃に合わせて使う事でやられたように見せたり、心停止から微細な魔力により脳血流を保ち、通常ではありえない長時間の心停止状態を後遺症なく達成する奥義(要は身体を張った死んだふり)など、割と高度な技術で無駄な芸当を行っている。無論、中には実戦でも有効活用できる技術もある。

しかし、格好にこだわりすぎる悪癖と凝り性の姿勢が災いして過剰演出になってしまい、その所為でモブに徹するはずが却って悪目立ちして周囲の注目を浴びてしまう事がある。


  • ピアノ演奏

前世の頃の習い事の中で唯一続いたもので、本人は「巧い方だと思う」くらいにしか考えていなかったが、異世界基準ではトップクラスの技術の持ち主。

もっとも、続けられた理由は「陰の実力者演出として悪くない」という彼らしいもの。

本人曰く「魔力操作とピアノ演奏は感覚が似ている」らしい。

好きな曲はベートーヴェンのピアノソナタ『月光』。


  • 声色

演者の項目にもあるように、アニメ版では「変装時に声を変える」という設定になった。

現実でも喉仏を上下させて声を変える人がいるが、シドの場合はそれに加えて肉体改造の応用で声帯を変形させていると推測される。


『シャドウガーデン』最高機密に付き、当該記事参照。

  • 『漆黒旋』

スライムソードの刀身を数倍に伸ばし斬擊を放つ。その際にシドを中心に漆黒の旋風が起こり、その旋風が複数の対象を斬り裂く集団戦向けの範囲斬擊(作中の描写から、程度は不明だが飛ぶ斬擊としての側面も備わっているようで、下記の擲式の説明の際にもアルファが元の技との違いを述べている時に斬擊を飛ばす事を示唆している)。名前を付けたシド本人は1年に1回の割合で思い出したように使う技だが、その理由はノリでそれっぽく名前を付けただけの技の為(その所為で普段はこの技の事を忘れている)。またアルファにもこれを伝授しており、後に彼女はこの技を自分なりに改良し、剣を回転させて投擲する形で、より対応距離と前方範囲を強化した『漆黒旋・擲式』を編み出し、ベータとイプシロンにも伝授している。

  • 『闇の鳥籠』

ジョン・スミスの時に行った鋼糸を使った戦闘スタイルを微細な魔力の糸で再現した、シャドウ版鋼糸。空間に微細な魔力の糸を張り巡らして魔力を流す。罠を張ったり、締め付けたりと、基の鋼糸同様に応用に長けている。

  • 『陰の操り人形』

空に黒い薔薇の形をした魔力を放出し、薔薇から落ちる花弁を介して他者を強化する技(花弁に触れた者は薔薇の花弁の痣が出る)。

花弁に触れ、それが体内に吸収された後に糸状にして体内に張り巡らせる。その状態になると身体が強化されるだけでなくシドによる遠隔操作が可能になり、魔剣士ではない只の一般人でもシドの操作と花弁の強化によって魔剣士を凌駕する戦闘力を獲得する。

ただし、この技は超緻密な制御力が必要であり、更に操る数が多い程にシドの負担が大きくなる欠点がある(シドでも百名近くの人間が限界で、集中操作は数人程度まで)。シド曰く「脳の神経が焼き切れる」。

  • 『オーバードライブ』

魔力を肉体の限界を超える程にまで制御して注ぐ事で発動する、謂わば魔力による通常の身体強化の上位互換版(発動中は瞳が赤く輝く)。ただし使った当初は肉体が子供だったので負担が大きく、使用後に吐血している。

  • 『霧化』

アルファ、ゼータが使用した『悪魔憑き』の技術の一端をラーニングした技。作中ではスライムで全身を覆い隠し、同時に魔力で風を起こし、その風に乗るよう自身を黒い霧にしてその場を離脱している(風を使わずとも霧化で飛翔はできる)。そして元の使用者であるアルファのように霧自体が感覚器官の役目を果たすと考えられる。

また作中では使われてないが、この霧は『血の女王』の技を再現している。そもそも『悪魔憑き』由来故にアウロラの技とも言える)ので、彼女や再現技を使ったゼータのように万を超える(黒い)刃を生み出す事も可能だと思われる(アニメ版では河川の水を使いアウロラの技を再現している。ただ魔力の通りが悪い水で行ったので、オリジナルには劣る模様)。

  • 『空蝉』

フェンリルの武術をコピーした技。魔力による残像を作り出し、同時に気配も極限に消して対象に斬擊を浴びせる(または回避する)変則的な技術。

対象が自身の剣を振る動作を見て認識してもそれは残像で、実際には本体が残像よりも素早く気配を消しながら斬擊を放ってタイミングをずらし相手を惑わして攻撃する。

  • スライム弾

スライムボディスーツの一部を親指サイズに千切り、それを丸めて魔力を込める事で弾丸のように放つ遠距離攻撃(原作はデコピン、アニメは手の中に小さな弓を生成し放つ)。

魔力を一点に集中させている為、一撃で物体を容易く貫通できる性能を誇る。そしてスライムの特性とシドの魔力圧縮や制御によって弾丸の大きさや威力も上昇させる事が可能。

  • 身体強化

魔力を使い身体を強化する、魔剣士の基礎技術(身体や武器に魔力を纏い流す)。シドの魔力に適した肉体と魔力制御によって作中でも別格の強化を使用者にもたらす。

  • 魔力の圧縮を利用した高速移動

魔力を使った高速移動。緻密な魔力制御と膨大な負荷に耐える頑強な魔力回路が要求されるが、その分、移動で残像を生み出す程の高い効果が発揮される。

  • 魔力探知

魔力を使った探知で他者の補足と魔力を感知する。シドの魔力制御により既存の物より優れており、気配遮断に長けたデルタを補足している。

  • 魔力の気配遮断

魔力をコントロールする事で自身の気配を消す。『七陰』レベルでも補足は不可能(デルタなら見破られる可能性はある)。

  • 魔力の治癒

魔力を使った肉体回復技術。シドの魔力制御によって、瀕死重傷レベルでも完全な回復が可能な効果を発揮する。手足が千切れてもくっ付ける事で治せる。『悪魔憑き』も完全に治す事ができる。

  • 魔力の雨

魔力の光を空に放ち、そこから雨のように魔力が降り注ぐ。疲労回復、軽い傷を治す、魔力の巡りを良くする効果を持つ。

  • 魔力の障壁

文字通り魔力で生成した障壁。強度は折り紙付きで、高密度の魔力が集束して放たれた爆発を完全に防ぐ事ができる(魔力操作に長けたイプシロンがこれを行っても爆発は防げない)。

  • 魔力の遠距離斬擊

緻密な魔力制御と膨大な魔力量によって遠くに斬擊を放つ技。同じ技術を持つイプシロンの物より強力。シド自身は通常の遠距離斬擊ではなく『アイ・アム・アトミック』を飛ばしたりもしている。

また、実はこの技術はイプシロンよりも後に修得しており、イプシロンの話を聞いて本人の前でなんとなく試しにやってみたら一発で成功させてしまった経緯があり、シド本人の予想外の産物となった(試しに一発やってみて、すぐに修得した事に関しては「流石に素直に白状したら、イプシロンが落ち込むだろう(意訳)」と考え、以前からできてる感を出して誤魔化した)。


装備

『シャドウガーデン』のメンバーにも支給されている攻防一体の剣と服。

ソードはリーチをムチのように伸ばせる上、剣としての性質も維持できる。

シドのものはガーデンメンバーと異なりフード付き外套型の物となっている。(ただし中はボディスーツ)。


書籍版では現時点で言及が無い為あくまでWeb版の設定となるが、シドのスライムはシドの血肉と数種類のスライムの液体もとい人と魔物の魔力回路を混ぜ合わせ、そこにシドの規格外の魔力制御で完全に融合させる事でアーティファクトを凌駕する超一級品の性能を得ている(『ディアボロス教団』の覚醒者2rdによる千を超える斬擊をまともに受けても無傷である)。


上記の性能が書籍版で削除されガーデンメンバー同様の量産型だったとしても、既に描かれている描写だけでも本人の実力も相まって一線を画す性能を見せている。

特に本来はスーツが完全に使用不能になる魔力封じ状況下でも完全に無害化できて使用可能となっている。

漆黒の翼もといスライムウィングを生成する事もでき、高速飛行を可能としている。翼自体の強度や反応速度も優秀で、シドのスーツ(ソード)は攻防速あらゆる面で万能的な性能を誇っている。

また、後にニューのスライム化粧技術とイプシロンのスライム整形技術をパクってミックスさせて完璧な別人に成り代わる事もできるようになった。


前世のメインウェポン。シャドウとしてはアニメ20話にて、思い付きで使用。

原作では長めのものを一刀流、アニメ版では短めのものを二刀流で用いている。

頑丈・携帯性良好・職質されても言い訳ワンチャン有という理由で愛用し、ポテンシャルを追及していた。

剣と同様「トンファーのように使うスタイリッシュスタイル」と「L字の角で殴るのがコツの本気スタイル」を使い分けるのだが、琉球空手も修めているのかクルクル回すのがやたら巧い。


変装

スタイリッシュ暴漢スレイヤーは前世時代不良を、スタイリッシュ盗賊スレイヤーは転生後幼少時に盗賊を狩っていた際の変装。

目的は装備や武術の確認も兼ねた腕試しや小遣い稼ぎだったが、目的は装備や武術の確認も兼ねた腕試しや小遣い稼ぎだったが、その過程で西野アカネやアルファ、ローズ、ユキメなどを(結果的に)助けている。


ブシン祭出場時に変装した姿。変装の目的は「一見雑魚に見えるが実は強者」という形での陰の実力者ムーブを行うため。


骨格が似ていたことを利用し、特注のスライムスーツを着ることで変装している。変装用に製作した肌色スライムで顔を覆って変装し、頬をこけさせ猫背にするなど意図的に弱く見せている。テレビアニメ版では更にイータの発明品を使用している。


名前・姿共に実在した人物をモデルにしており、本物のジミナはアルテナ帝国の22歳の貴族。怠惰で魔剣士としての実力も低かったことから実家から勘当され傭兵や護衛として各地を転々とするも最期の仕事は悪魔憑きの馬車の護衛の途中で死亡している(アニメ版では人知れず無気力に死亡)。


武神祭では弱そうな外見と偶然を装いながら着実に試合を勝ち抜いていき、途中で乱入し国王を殺害したローズが、ドエムの計画を壊すため自殺しようとしたところで、ローズに見せ場を奪われると考えて予定を変更、シャドウの正体を明かし、ローズを脱出させた。


super agent

ユキメと組んだ際に変装した姿。自称スーパーエリートエージェント。髪型はオールバックで顔の上半分を隠す白い仮面を装着している。一人称は「私」で態度も紳士的。武器には魔力で強度を強化した鋼糸を使う。


変装の目的は敵対関係となった大商会連合とミツゴシ商会を偽札による信用崩壊であえて共倒れにして、自ら設立する新しい商会にミツゴシ商会のメンバー全員を取り込むことでミツゴシ商会のメンバーを守りつつ、『世界の商を支配する陰の大組織のボス』という形で陰の実力者になり、また最終的に「裏切ったのは実はミツゴシ商会を守るためだった」という陰の実力者ムーブを行うため。


二度目の学園テロの際に変装した姿。テロで魔力が無くなると爆発する首輪で死亡した本物のスズーキの死を隠匿する形で成り代わる。ニューのスライム化粧技術、イプシロンのスライム整形手術を使い変装している。


変装の目的は「死亡した人物に変装し潜入捜査をする」「普段は冴えない人物の秘めたる実力が明らかとなり、最終的に本当の姿を現す」という陰の実力ムーブを行う為。武器は万年筆を使う。


テロで首輪が付けられた際、自己保身の為に他人を省みず横暴を働く、令嬢エライザ・ダクアイカンの悪行を見抜いたり、教団の内通者のアイザックを殺害するといった活躍を見せ、アレクシアやクリスティーナ達を驚愕させた。テロの黒幕にしてラウンズ第五席のフェンリルとの戦いでシャドウの正体をフェンリル、アレクシア、クリスティーナの前に明かした。


ミドガル王国を陰から支配し、13人の権力者で構成された秘密結社『十三の夜剣』を暗殺する為に変装した姿。ジョーカーを訪仏とさせる血塗れのピエロの恰好をしている。標的が13人であるのにかこつけてか、武器としてトランプを使う。


変装の目的は「十三の夜剣の全滅をもって、ジャック・ザ・リッパーの名を伝説として歴史に残すこと」。最終的には地下の闘技場にて十三の夜剣を全滅させ、活動を辞めた後は、クリスティーナ・ホープがジャック・ザ・リッパーを引き継ぐことになる。


余談

陰の実力者について

一般的に思い浮かべる陰の実力者といえば「一見すると何処にでもいるような凡人だが、実は強大な力を持っている」であり、「目立たない」と「実は強力」の定義さえあれば適用範囲が広いのだが、シドの定義は「主役でも悪役でもなく、陰の立場で事件に介入して強大な力を見せつける存在」と若干違っている。

「悪に走ればそれはただの陰のラスボス」ということで正義の味方要素もはいっていて、その美意識がシドを邪悪に走らせないストッパーになっているといえる。

ただし、シドの観点から書かれているので仕方がないといえば、仕方がないが全ての事件をシドは主人公として解決してしまっている。

どちらかというとシドの立ち位置は関係のある本編におけるヒロインたちが『別々の物語の主人公として物語をそれぞれの視点から進めていく群像劇』として見立てた場合、全ての物語に介入し主人公(ヒロイン)と浅くない関係を結び、陰でシャドウとして暗躍する謎の人物となる。

やがて全ての物語が終盤に差し掛かった時、満を持して舞台に立つ『全ての物語を統括する最終部の主人公』兼『真の主人公』という立ち位置のキャラに近い(そもそも主人公なのだから『真の主人公』で当たり前なのだが)。


外部出演

モンスターストライク

2023年11月後半に行われたコラボで登場。プレミアムガチャ「陰の実力者になりたくて!」から排出される。ただし、名義は「シド・カゲノー」ではなく「シャドウ」(獣神化後は「陰の実力者 シャドウ」)となっている。属性は闇。友情コンボの「3方向追撃貫通弾」はスライムソードの再現と思われる。


性能についてだが、コラボ最強クラスのリムルマイキー承太郎には一歩及ばないもののそれらに追随するハイスペック。まさに陰の実力者

そして肝心の適性クエストについてだが、当時唯一の黎絶クエスト「聖なる強制」の最適モンスター。被ダメの大きいフォーサーにおいて有効な「ソウルスティールM」(敵を倒すごとに回復)と割合SSが強み。弱点としては「アンチ減速壁」が超ではないことやSSターンが30ターンとかなり重いことが挙げられるが、スピードに関しては終末運命共同体でカバーでき、SSターンも「超SSターンアクセル」(残りHPが80%以下の時SSターンを2ターン短縮)で実際にはそこらのモンスターよりも早く使用できる。「全属性キラー」(火水木光闇属性の敵に対して攻撃力が1.5倍)も地味に優秀。


ちなみにSSの「アイ・アム・アトミック」は仕様がとても複雑…というか未だに解明されていない


関連タグ

陰の実力者になりたくて!

中二病 外道 サイコパス


中の人ネタ

烈火幸村中の人繋がり。主人公で実力が高いのは共通だが、性格が正反対。



シドが思い浮かべている陰の実力者像に近いと思われる存在。ただし、彼らは物語に介入することはあっても、解決は主人公たちに任せている。

表が少々派手だが、行動的に近いのはこちら。ヒーローとしてはベビーフェイスなスーパーマンも普段はクラーク・ケントという目立たない新聞記者なので、二人を足して割ればちょうどいい案配になるのかもしれない。

犯行を派手に行わなくてはいけない反面、正体がバレたら終わりないので地味な日常を送らなくてならない点では「陰の実力者」シドもファッションを参考にしていると思われる。ただし、標的を盗むことが目的なので戦闘力よりも立ち回りが重要。

スパイといっても様々だが、一般人のフリをしつつ自分が所属している組織に情報を流すのが基本なので、敵の中枢部に深く食い込んで情報を流しているといった人物は実力者である。また、ロイド・フォージャーといったアクションスパイは戦闘力を持っているので、より「陰の実力者」に近い。ただし、シドのような自己顕示欲が強い人物には向かない。

「一介の高校生であるが、実は武装組織のリーダー」という点で見れば『陰の実力者』。ただし、ルルにはシドほどの戦闘力はなく、知略とギアスで補っている。

また、シドの立ち位置としては彼自身よりも彼の共犯者の方が近い。寧ろアルファの立ち位置の方がルルーシュの立ち位置と似ている。

そして、CVの欄にあるようにルルーシュの声優がシャドウの変装の一つを演じる事になった。

実は作者が思う以上に陰の実力者でないかと思われる人物。見た目は一見すると冴えないおっさん。

戦闘能力もさることながら、教育者としても一流で彼に師事した人物が英雄クラスの人物になっているのが特徴。教えた弟子が出世して組織の支配者になれば、その弟子への影響力を行使することによってその組織を私物化できる。人脈による支配力を構築することができればと考えれば陰の実力者である。陰実風に表現すれば「ミツゴシ商会の実権を握っているシド」実際、ある登場人物にも邪推されて戦闘になっていた。もっとも本人は裏で実権を握ることを考えてはいないが。

人脈による陰の実力者といえば、ロード・エルメロイⅡ世も該当するが、彼の場合は魔術師としての力量がさほどない。

主人公アマテラスの世を忍ぶ仮の姿。

美形且つ、この状態での職業が伝説クラスの整備士と役職としては地味ではあるけれどモブではないが、正体が強国の皇帝にして神だというのだから落差が激しすぎる。シドをも超えるチートな存在。

レディオス状態のエピソードとしてはアニメ化された1巻の他に、ツラック隊編があり、この話では滅亡に瀕していたベラ国が、彼の手腕によってGTMの稼働率が強化されたことで戦局が逆転したと考えるとまさに「事件に介入にして強大な力を見せつけた」である。

FSSはソープ以外にも、最強級の戦闘力を持ちながらも表に出ることなく裏社会で活躍していたダグラス・カイエン(こちらの方がシドに近いのだが、考えてみたらその手のエピソードが本篇では乏しい)デコース・ワイズメル、某越後の縮緬問屋野郎なボード・ビュラードなど、解釈にもよるが「陰の実力者」的なポジションの人物が多い。

バビロニアにおける彼の活躍は完全に「陰の実力者」である。

  • 時代劇の主人公

時代劇の場合は、主人公が公安組織に所属しているのでなければ大概が陰の実力者といってもいい。某越後の縮緬問屋のご隠居や某貧乏旗本の三男坊といった、権力者が身分を隠して悪党退治をしているケースと、秋山小兵衛松平残九郎といった、目立たない人物がこっそりと悪党退治をしているケースに分かれる。

普段はさえないサラリーマンだが実は巨大な暴力団のボスという、現実的な「陰の実力者」な主人公。シドは前世に行き詰った時、巨大組織の裏ボスになるという道を選択しなかった。

  • 現実の「陰の実力者」

本来「陰の実力者」という言葉に善悪はないので、正義の味方というよりは裏のラスボスみたいな扱いで使われるケースがほとんどである。例えば歴代の中華王朝における宦官など。逆にシド的な意味合いで陰の実力者といえば、ハリマオだろうか。

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