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石ころぼうし

いしころぼうし

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。
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概要

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC4巻収録「石ころぼうし」。

石を模した帽子型の道具で、これを被ると道端に落ちている石の如く、姿は見えているものの誰からも気にされなくなる。言い換えれば何をしても相手に気づかれなくなる


すなわち、この道具は透明人間系ひみつ道具の中で最強の性能を誇り、尚且つ最も危険な道具である。この「透明人間系」に分類されるひみつ道具は、

  1. 「光の屈折・反射を1にしてガラス状にする」:とう明人間目ぐすり
  2. カメレオンのように周囲と同色になる」:動物型にげだしじょう(カメレオン錠)、カメレオン茶
  3. 「光を強引に曲げて認識出来なくする」:モーテン星、かくれん棒

等のように数多く存在する。


上記の道具であれば、砂浜や雪の上を通れば足跡がつくし、雨が降れば人型に雨が落ち、(3.を除けば)ペンキ等を浴びせられてしまえばすぐにどこにいるかが分かってしまう。

声や足音、体臭や気配等を完全に消すのは素人には難しいだろうし、怪我をして流血すれば血痕が残ってしまう。痴漢しようものなら被害者は「誰かに触られている」と気がつくし、女風呂鑑賞等ならいざ知らず、万引きや盗み食い、暴行等を行えば上記の方法で簡単に足が着いてしまう。


第一、どの方法を用いても熱だけは消し去れないので、赤外線センサー等を使用すれば位置を把握されてしまう(ただし「かたづけラッカー」及び水田わさび版アニメにおける「透明マント」については、ロボットであり、尚且つ赤外線アイ〈暗闇でも周囲が見える装置〉を搭載しているドラえもんでさえ透明になっている人や物を見抜くことが出来ていない為、ロボット及び赤外線センサー等の無生物に対しても効果を発揮する。また『STAND BY ME ドラえもん』及び『STAND BY ME ドラえもん 2』では、姿だけでなく使用者が発する音も消し去る効果を持つ透明マントが登場している)。


その一方、石ころぼうしは使用者の「存在」(姿・声・体臭・触覚・痕跡等)が他者から一切認識されなくなる。言い換えれば帽子使用者の「存在」自体が消失してしまう。その為、帽子使用者がどんな行為をやったとしても、周りに知覚されてしまうことはなく、上記の方法で発覚してしまうこともない(「石ころとして認識されるから誰にも相手にされないとすれば、石ころさえ注意深く見るような人間には効果がないのでは?」等と誤解されることもあるが、作中でドラえもんが「例えば道端に石ころが落ちてるだろ」と言っているように、石ころはあくまでも帽子の効果を分かりやすく説明する為の比喩に過ぎず、実際には上記の通り「帽子使用者の存在を消し去る」と説明した方が正しい)。上記の透明人間系ひみつ道具の完全上位互換と言える。


例えば誰かが目の前(至近距離)にいる状況及び誰かと会話している状況で帽子を被った場合、相手は「目の前にいる人(一緒に会話していた人)が急に見えなくなった!」と感じることはなく「最初からその場に誰もいなかった」と認識し、先程まで帽子使用者が目の前にいたこと(帽子使用者と会話していたこと)さえ忘れてしまう。言い換えれば相手の意識(記憶)から帽子使用者の存在が消えてしまう

更に、その状況下で帽子使用者が相手に話しかけたり身体に触れたとしても、相手は帽子使用者の声や身体を触られていることを認識しない。それどころか帽子使用者が相手の身体を激しく揺らす等の行動を取ったとしても、相手は「体が勝手に揺れている」等と認識し、その状況を怪しむことはなく、「(何らかの方法で身を隠している)誰かがこちらの体に触れて揺らしているのでは?」等の発想に至ることもない


それこそ帽子使用者が目の前にいる人間に対して大声で叫んだとしても、その人間は帽子使用者の大声を一切認識せず、帽子使用者が往来で嫌いな人間の頭を殴って転ばせたとしても、被害者は「誰かに殴られた」という発想に至ることはなく「急に頭が痛くなったような…いや、気のせいだな」と認識し、周りの第三者も被害者が一人で勝手に倒れたとしか思わず、それを不自然とも思わないのだ。


実際に上記の初登場エピソードでは、ドラえもんのび太にこの帽子を被せた際、ドラえもんは「のび太が帽子の効果で見えなくなった」と感じることはなく「最初から誰もいない」と認識し、のび太が自分の目の前に立っていたことや、彼に話しかけていたこと、彼に帽子を被せた(貸した)ことを忘れてしまい(ドラえもんの意識〈記憶〉からのび太の存在が消えてしまい)、そのまま部屋から立ち去ろうとした。

そしてのび太が「返事ぐらいしろよ」と話しかけながらドラえもんの身体をゆすると、彼は一瞬立ち止まって「変だな。どうして独りでに体が揺れるんだろう」と言ったものの、のび太の声や身体を触られていることを認識しておらず、それどころか「誰か(少し前に帽子を被せたのび太)が僕の体を揺らしたのでは?」等と疑問に思うこともなく、何事もなかったかのように再び歩き出している。

また、のび太はドラえもんの目の前で手を振り、彼の視界を(部分的に)遮ったのだが、ドラえもんはのび太の手が自分の視界を(部分的に)遮っていることを認識していない。この描写から分かる通り、他者は帽子使用者の姿を(目には見えているが)認識しなくなる


上記の初登場エピソードでは、帽子を被ったのび太が道路で座り込んだ際、彼は「いいなあ。道の真ん中であぐらかいてても平気なんだから」と言っており、傍にいた子犬(嗅覚が非常に優秀な動物)ものび太を認識している様子はない。この描写から分かる通り、帽子使用者が放つ体臭等も認識されなくなる


それだけでなく、上記の初登場エピソードの作中ではママの前で水をまいていた際、のび太はその水を浴びて服や身体が濡れてしまい、そのまま汗及び水滴を周囲にまき散らしつつドラえもんに助けを求めたのだが、ドラえもんはのび太からまき散らされている汗及び水滴(帽子使用者からこぼれ落ちた体液及び液体)を認識している様子はない。この描写から分かる通り、帽子使用者の存在を間接的に指し示す形跡(帽子使用者がその場に残した痕跡)さえ一切認識されなくなる


また、帽子使用者が手に持っている物及び他者から奪い取った物も認識されなくなる。上記の初登場エピソードでは、帽子を被ったのび太はスネ夫が持っていたバットを奪い取っているのだが、スネ夫はバットを奪われたことを一切認識しておらず、更にはのび太が握っているバットも認識していなかった。すなわち、この性質を利用すれば他人から堂々と物を盗むことが出来てしまい、被害者は所持品を盗まれたことに気づくことさえ出来ないのだ。


上記の通りドラえもんがのび太にこの帽子を被せた際、ドラえもんは「のび太が帽子の効果で見えなくなった」と感じることはなく「最初から誰もいない」と認識しており、帽子を被ったのび太がドラえもんの体をゆすった際も、ドラえもんはのび太に体を触られていること及び彼に体をゆすられていることを認識しておらず「独りでに体が揺れている」と認識している。

それだけでなく帽子を被ったのび太がママのまいていた水を浴びて濡れてしまった際も、ママはのび太の姿と声を認識しておらず、彼に水をかけてしまったことも認識していない。そしてのび太が帽子を頭から外した後、濡れているのび太を見たママは「何です、その恰好は!」と言いながら彼を叱っており、帽子の効果がなくなった後も先程自分がのび太に水をかけてしまったことを認識していない(「自分がのび太に水をかけてしまった」という認識になっていない)

この描写から分かる通り、作中の石ころぼうしの説明における「誰にも気にされなくなる」というのは「周囲の人々は帽子使用者の存在に気づいているが、どうでもいいと考えながら無視する」という意味ではなく「周囲の人々は帽子使用者の存在に一切気づいていない」、言い換えれば「周囲の人々にとって帽子使用者は(その場に)存在していない」という意味である。


また、上記の通りロボットであり、赤外線アイを搭載しているドラえもんでさえ石ころぼうしを被ったのび太のことを認識出来ておらず、彼に関すること(目の前にいたこと、帽子を貸したこと等)を忘れてしまっている。その為、この道具は生物に限らず機械やロボット人工知能AI)が搭載されたアンドロイド、帽子使用者に関する情報が記録されたメモリ、赤外線センサー等のセキュリティシステムを含む無生物に対しても効果を発揮する


TCプラス4巻収録「災難予報機」でも、帽子を被ったドラえもんとのび太がしずかの部屋に上がり込み、彼女の至近距離で声を出したのだが、しずかはドラえもん達の存在(姿・声)を一切認識していない(参考としてこのエピソードでは、帽子を被ったドラえもんとのび太の吹き出し内に書かれた文字のフォントは、しずか〈帽子を被っていない人物〉と違うものが使用されている)。

その後、しずかがおやつを食べながら漫画を読み始めた際、ドラえもんは傍に置かれていたおやつを無断で食べ始め、のび太は「(僕が)まだそのページを読み終えていない」という理由でしずかの手を掴み、ページがめくれないように妨害した。

それにもかかわらず、しずかは「なんだか(漫画が)読みにくいな。それにおやつの減り方も早いみたい」と少し思った程度で、ドラえもんにおやつを食べられたことや、彼がおやつを食べている時の咀嚼音、のび太に手を掴まれたことを認識しておらず、「見えない誰かに手を掴まれているのでは?」及び「見えない誰かがおやつを盗み食いしたのでは?」等と疑問に思うこともなく、その後は何事もなかったかのように部屋から立ち去っている。


欠点

石ころぼうしを被り続けている間は、同じ帽子を着用している者以外には誰にも気づいてもらえない(上記の「災難予報機」では、帽子を被ったドラえもんとのび太は互いの存在〈姿・声〉を認識しており、普通に会話している)。「それは他の透明人間系ひみつ道具も同じでは?」と思うかもしれないが、石ころぼうしは頭から外れたり、ふやけたり破れて故障してしまわない限りは効果が永遠に持続する

また、劇中ではのび太の頭より少し小さめのサイズのものしか存在せず、無理矢理ドラえもんが被せたところきっちりハマってのび太はぼうしを石ころぼうしを脱げなくなってしまった


その為、帽子使用者が自力で帽子を脱げなくなる程の大怪我を負ってしまったり、何らかの理由で帽子を脱ぐ猶予すらなく即死してしまった場合、帽子が取れない限り誰にも認識されることなく、その場に放置され続けてしまう(事故の場合は加害者すら帽子使用者を殺害してしまったことに全く気づかず、臭いや血痕等も認識されない)。

そして帽子が取れた瞬間、周囲の人々から認識されるようになる為、ある日突然、腐乱死体が路傍で発見されましたということになりかねないのである(派生作品を含めれば、下記の『ドラえもん のび太の空飛ぶ船』では、このデメリットについて言及されている)。


上記の初登場エピソードでも上記のとおりのび太は帽子が外れなくなり、誰からも気づかれないまま生き続けなければならないのかと絶望していた。幸い汗や水でふやけた為にのび太は帽子を脱ぐことが出来るようになり、心配をかけたことを叱責するパパママに向け、のび太が「気にかけられるって、嬉しいねえ」と言うオチで終わっている。


余談

アニメ版及び映画版では、帽子を被ったドラえもん達の全身が灰色に変化する演出が行われることが多い(大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「ゴム・カム・カンデー」、2005年版「白ゆりのような女の子」、2006年版「ドラえもんとドラミちゃん」、水田版アニメオリジナルエピソード「恐怖のジャイアン誕生日リターンズ」、水田版アニメオリジナルエピソード「決戦!ネコ型ロボットVSイヌ型ロボット」、『魔界大冒険』、『創世日記』、『ねじ巻き都市冒険記』、『宇宙小戦争2021』等)。


また、原作版及び派生作品において「石ころぼうし」が登場した際、設定に矛盾がない(初登場エピソード及び上記の「災難予報機」と同様に、使用者の存在を消し去る道具として描写されている)作品と、設定に矛盾が生じている(姿を見えなくするだけの道具として描写されている)作品が存在する。ここではその一例を記述する。

  • 前者の例

『ドラえもんのひみつ道具使い方事典1』では、帽子内蔵の「無視催眠波発生ペースト」から放出される「無視催眠波」の効果で、目には見えるが気にされなくなると説明されている(ただし上記の書籍は藤子・F・不二雄が監修しているとはいえ、F氏が直接手掛けた作品ではなく、それが原因なのかは不明だが、原作版と矛盾している設定及び解説も存在する)。

また、ドラえもんが石ころぼうしのメカニズムを説明している途中でのび太が帽子を被った際、ドラえもんは「あれ?(僕は)何ひとりごと言ってるんだろう」と言い、のび太にこの道具のメカニズムを説明していたことさえ忘れ、そのまま立ち去って行く様子が描かれている。


『続ドラえもん全百科』では、授業中に先生から当てられないようにする為の道具として石ころ帽子が最適だと紹介されている。作中ではのび太が帽子を被った際、彼は授業中に漫画を読んで大笑いしたのだが、先生や周囲の生徒がのび太の存在(姿・声・手に持っている漫画)を認識していない様子が描かれている。

それだけでなく、作中では「透明人間目薬」も候補に挙がっているのだが、こちらは先生に当てられる心配はなくなるものの、姿が見えない(自力で透明化を解除出来ない)為に欠席扱いになってしまい、給食が食べられなくなると説明されている。その一方、石ころ帽子は頭から外せばいつでも効果を取り消せるので、給食を食べられなくなる心配はないと説明されている。



『ドラえもん全百科』、『ドラえもんひみつ大事典』、『ドラえもん最新ひみつ道具大事典』では、帽子を被ったのび太が「お腹がすいた!」とママに訴えかけたのだが、ママがのび太の存在(姿・声)を認識していない様子が描かれている。


上記の2006年版「ドラえもんとドラミちゃん」では、しずかに良い所を見せたい(出木杉に負けたくない)と思ったのび太の為に、ドラえもんとドラミが石ころぼうしを被って彼をサポートすることにした。その際、同じ帽子を被ったドラえもんとドラミは互いの存在(姿・声)を認識している。その一方、ドラえもん達がしずかと出木杉の傍で会話したり、様々なひみつ道具を使用したのだが、しずか達はドラえもん達の存在(姿・声)を認識していなかった。


上記の「恐怖のジャイアン誕生日リターンズ」では、帽子を被ったドラえもんがジャイアンに話しかけたり、前に進む彼をドラえもんが押し返そうとしたのだが、ジャイアンはドラえもんの存在(姿・声・触覚)を一切認識していなかった。

それだけでなく機嫌が悪いジャイアンを刺激しないようにする為、ドラえもんはジャイアンの傍を通ろうとした猫を抱きかかえたり、彼に近づいて来る犬を塀の上に乗せて避難させたのだが、猫(聴覚が非常に優秀な動物)及び犬(嗅覚が非常に優秀な動物)はドラえもんの存在(姿・声・触覚等)を認識しておらず、抱きかかえられた後及び塀の上に避難させられた後も唖然とするのみで、ドラえもんに対して一切反応していなかった。


『Fライフ2号』収録「ドラガール」では、主人公の少女がこの道具を偶然入手し、帽子を被った状態で他者に話しかけたのだが、誰もその少女の存在(姿・声)を認識していなかった。


『ドラえもん』を題材としたゲーム作品『魔界のダンジョン』では装備アイテムとして登場している。装備していればボスを含めた全ての敵から一切攻撃されなくなり、こちらから攻撃しても一切反撃されなくなる。それだけでなく、この作品では通常の魔物(生物)やロボット(無生物)タイプの敵はもちろん、幽霊及びアンデッドタイプの敵に対しても効果を発揮している

すなわちこのアイテムさえ装備していれば、厄介な特殊能力を行使する強敵やラスボス一方的に攻撃し続けることが出来てしまう(ただしゲーム故に独自の欠点も追加されており、装備している間は満腹度の減少が3倍になってしまう。それだけでなく、ダッシュ移動すると敵に気づかれてしまい攻撃してくるようになる)。


グランブルーファンタジー』とのコラボイベント『ドラえもん のび太の空飛ぶ船』におけるメインストーリーでは、ドラえもんがこの帽子をビィに被せた際、グラン及びジータ達がビィの存在(姿・声)を一切認識しなくなる様子が描かれている。それだけでなく、グラン及びジータ達は直前までビィと会話していたこと及び彼が目の前にいたことさえ忘れてしまい、彼がこの場にいないことを誰も疑問に思わないまま、何事もなかったかのように会話を続ける様子も描かれている。また、音や気配に敏感な魔物を討伐する為にドラえもん達がこの帽子を被った際も、魔物はドラえもん達の存在(姿・声等)を一切認識しておらず、彼らが簡単に魔物の傍まで接近する様子が描かれている。

それだけでなく、モニカ達に連行されていた山賊の一人が逃走し、それと同時にモニカの部下が彼を拘束しようとしたのだが、山賊が咄嗟にこの帽子を被った際、モニカ達は山賊の存在(姿・声)を認識しなくなり、モニカ達及び彼女の部下は直前まで山賊を拘束しようとしていたことや、山賊の一人が逃走した事実すら忘れてしまい、そのまま何事もなかったかのように残りの山賊達を連れて立ち去る様子が描かれている(山賊は当初、石ころぼうしを「透明になる」効果と勘違いしていたが、モニカ達が自分を拘束しようともせず立ち去る様子を見た後は「透明になる訳ではなく、誰にも気づかれなくなる」効果であると理解した)。

その後、山賊はこの帽子を被った状態でドラえもんのポケットをまさぐり「どこでもドア」及び「分身ハンマー」を盗み出し、途中で分身ハンマーを壊してしまった際はそのまま彼のポケットに戻したのだが、ドラえもんは山賊の存在(姿・触覚)を認識しておらず、道具の個数を調べていた時も、山賊に奪われた分の石ころぼうしを認識しておらず(個数が足りないことに気づいておらず)、故障した分身ハンマーを見ても特に違和感を抱いていなかった(「誰かに壊された」という認識になっていなかった)。

更には、山賊が帽子を被った状態でドラえもん達を縄で縛って拘束した際も、ドラえもん達は山賊の存在(姿・触覚)を認識しておらず、自分達が縄で縛られていることも認識していなかった(ただし途中でドラえもん達は身動きが取りづらいことに違和感を抱き、自分達が縄で拘束されていることに気づいた直後、既に帽子を脱いだ山賊がドラえもん達の前に姿を現している)。


  • 後者の例

魔界大冒険』で使用した際、帽子を被ったドラえもん達は互いの姿を認識することが出来ず、ドラえもん達の声が悪魔達に聞こえている。それだけでなく、帽子を被ったドラえもん達が逃走しようとした際も、悪魔達はドラえもん達が逃走している事実を認識しており、魔物に臭いを辿らせてドラえもん達を追跡していた。

しかしこの描写は初登場エピソード及び上記の「災難予報機」における描写と矛盾しており(上記の通り本来の効果であれば、同じ帽子を被った者同士は互いの姿を認識することが可能であり、悪魔達はドラえもん達の声や臭い等はもちろん、ドラえもん達が逃走したという事実すら認識しない。それどころか先程までドラえもん達を敵視していたことさえその場で忘れてしまい、ドラえもん達を探そうともしなくなる)、『新魔界大冒険』では石ころぼうしが登場せず、使用者の姿を見えなくするだけの「モーテン星」に差し替えられたことで矛盾が解消された。


大長編版創世日記』では、帽子を被ったのび太がジャイアンとスネ夫に話しかけた際、彼らは「えっ、誰だ?どこだ?」と言いながらドラえもん達の声に反応しており、ドラえもんも「石ころぼうしのせいで見えないんだよ」と発言している。それだけでなく、帽子を被ったのび太がチュン子の怪我を治療する為に「お医者さんカバン」を使用した際、チュン子はのび太が手に持っていた聴診器を認識している。映画版でも、帽子を被ったのび太が野比奈に話しかけた際、彼はのび太の声に反応して「空耳かな?」と発言している(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者の声は一切認識されず、帽子使用者が手に持っている物も認識されない)。


映画版『ねじ巻き都市冒険記』では、プピー達の前でドラえもん達が帽子を被った際、プピー達は「消えた!どこにいるんだ?」と言いながらドラえもん達を探しており、同じ帽子を被ったドラえもん達が互いの姿を認識出来ない様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、ドラえもん達がプピー達の目の前で帽子を被った場合、プピー達はドラえもん達と会話していたこと及びドラえもん達が目の前にいたことさえその場で忘れてしまい、ドラえもん達を探そうともしなくなる。それだけでなく、同じ帽子を被った者同士は互いの姿を認識することが可能。また、大長編版では「とう明ペンキ」を使用しており、石ころぼうしは登場しない)。


漫画版『ひみつ道具博物館』では、ジャイアンとスネ夫がひみつ道具を使用して鬼ごっこをしようと考えた際、ジャイアンは「とうめいマント」、スネ夫は石ころぼうしを選んで使用したのだが、傍にいたドラえもん達は「(ジャイアンとスネ夫の姿が)消えた!どこに行ったんだ!?」と言いながら二人を探しており、ドラえもん達の視点でもスネ夫の姿が消える様子が描かれている。

それだけでなく、ジャイアンも「スネ夫が石ころぼうしで姿を消した」と認識しており、そのまま鬼ごっこを続ける様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、ドラえもん達は帽子を被ったスネ夫の存在を認識出来ず、彼と先程まで一緒に行動していたことさえ忘れてしまう。それだけでなくジャイアンも「スネ夫と鬼ごっこをする」と考えていたことを忘れてしまい「俺はどうして一人で姿を消して行動しているんだろう?」等と認識する)。


宇宙小戦争2021』では、PCIA本部に潜入する際、ドラえもん・のび太・ジャイアン・ロコロコが石ころぼうしを使用している。しかしドラえもん達が先に帽子を被った際、ロコロコは先程までドラえもん達と一緒に行動していたこと及びドラえもん達が先程まで自分の目の前にいたことを覚えていたり、帽子を被ったのび太の声が他者に聞こえていたり、のび太より先に帽子を脱いだドラえもん達が彼と行動していたことを覚えていたり、ドラコルルがドラえもん達の侵入をセンサーで察知する様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、最初にドラえもん達が石ころぼうしを被った際にロコロコは彼らと一緒に行動していたこと及び彼らが目の前にいたことを忘れてしまい、ドラえもん達が先に帽子を脱いだ際はのび太と一緒に行動していたことさえ忘れてしまう。それだけでなくセンサーのような無生物にも有効であり、ドラコルル達はドラえもん達の声等はもちろん、ドラえもん達が侵入したという事実すら認識せず、先程までドラえもん達を敵視していたことさえその場で忘れてしまい、ドラえもん達を探そうともしなくなる)。


『決定版ドラえもん大事典』では、一人で集中して漫画を描きたいジャイ子の為にドラえもんがこの道具を貸した際、ジャイアンが「ジャイ子がどこにもいない!」と言いながら慌てていたり、ドラえもんがジャイ子に石ころぼうしを貸したことをジャイアンに説明する様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、ドラえもんはジャイ子に石ころぼうしを貸したことさえ忘れてしまい、ジャイアンもジャイ子を探そうとすることはない)。


スピンオフ作品『ザ・ドラえもんズスペシャル』1巻収録「妖界大決戦」では、常時相手の心理を読むことが出来る妖怪・さとりとの戦闘になった際、ドラえもんはこの道具を使用してさとりの能力を無効化しようとしたのだが、彼は「とりあえず石ころ帽子で姿を消して、さとりの注意を逸らそう」と心の中で発言し、さとりは彼が帽子を被った後も「ドラえもんと敵対している」ことを覚えており、帽子を被ったドラえもんがキッド達に話しかけた際も、キッド達がドラえもんの声を認識している様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者の声は一切認識されず、キッド達やさとりはドラえもんと行動〈敵対〉していたことさえその場で忘れてしまう)。しかしその後はドラえもんの作戦通り、さとりは帽子を被った彼を認識することが出来ず、それどころか彼の思考を読むことさえ出来ない様子が描かれている。


田中道明版『ザ・ドラえもんズ』1巻収録「親友テレカを手に入れろ!」では、ジャイベエ達から「親友になってほしければ、駄菓子屋からお菓子を盗んで来い」と言われたドラえもんが渋々この道具を使用した際、吹き出しにて「被ると姿が見えなくなる道具」と説明されている。

それだけでなくドラえもんが帽子を被った後も、ジャイベエ達はドラえもんが姿を消した状態でお菓子を盗もうとしていることを認識しており、更には帽子を被ったドラえもんをノラミャーコが見破る様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、ロボットのような無生物にも有効であり、ジャイベエ達は「帽子を被って姿を消したドラえもんにお菓子を盗ませようとしている」ことを忘れてしまう)。


大山版アニメオリジナルエピソード「見えない補助輪」では、自転車に乗れないのび太の為にドラえもんが石ころぼうしを被り、のび太が自転車をこいでいる途中で倒れないように支えることにした。しかしサブタイトルの通り、姿を見えなくするだけの道具として描写されており、のび太はドラえもんが帽子を被って姿を消した状態で自分に同行していることを認識している。

それだけでなくのび太(及び彼と一緒にいたしずか・ジャイアン・スネ夫)はドラえもんの声を認識しており、ドラえもんがジャイアンを蹴った際も、彼が「誰かに蹴られた」と認識する様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者の声は一切認識されず、のび太は「ドラえもんが帽子を被って自分に同行してくれている」ことさえ忘れてしまう。それだけでなく帽子使用者が相手を蹴り飛ばしたとしても、その相手は蹴られたことに一切気づかないか「何だか体が痛いような…気のせいかな?」等と認識する)。


上記の「ゴム・カム・カンデー」では、帽子を被ったゲストキャラクターが敵を突き飛ばした際、侵入者がいると気づかれてしまい、それだけでなくロボットには効果がない様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者が敵を突き飛ばしたとしても相手は「うっかり転んでしまった」等と認識し、ロボットのような無生物にも有効)。


上記の「決戦!ネコ型ロボットVSイヌ型ロボット」では、ドラえもんがわざわざ「透明マントよりこっち(石ころぼうし)の方が良かったんだ」と言いながら帽子を被ったにもかかわらず、敵のロボットが(姿は認識出来ていないものの)ドラえもんの声を認識している様子が描かれており、石ころぼうしが透明マントと同じ効果になっている(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者の声は一切認識されない)。


グランブルーファンタジー』とのコラボイベント『ドラえもん のび太の空飛ぶ船』におけるドラえもんのフェイトストーリーでは、飛行艇の甲板にいたのび太が無断で「四次元ポケット」を持ち出したのだが、ドラえもんがそれに気づいてのび太の所までやって来た際、のび太はこの帽子を被ってやり過ごそうとした。するとドラえもんはのび太の姿を認識出来なくなったものの「あれ?のび太君がいない」と言い、先程までのび太に怒っていたことを覚えており、後から駆け付けたビィ達も、のび太が直前まで甲板に立っていたことを覚えている様子が描かれている。その後、のび太がドラえもんに話しかけた際も、ドラえもんは「誰かに呼ばれたような気がしたけど気のせいかな?」と言っており、のび太の声を認識している様子が描かれている(上記の通り本来の効果であれば、帽子使用者の声は一切認識されず、ドラえもん達は「四次元ポケットを無断で持ち出したのび太に対して怒りながら彼の元へ向かおうとしていた」こと及び「のび太が飛行艇の甲板に立っていた」ことさえ忘れてしまう)。


  • 珍しい例

上記の2005年版「白ゆりのような女の子」では、帽子を被ったドラえもんがのび太に話しかけながら彼の髪をバリカンで刈り上げた際、のび太はドラえもんの声や自身の髪が刈り上げられていることを認識している。その一方、のび太の傍にいた人間はドラえもんの声やバリカンの音を一切認識していなかった。


似た能力を使用出来る他作品のキャラクター


※任意での解除ができず、常時発動


似た効果を発揮する他作品のアイテム


関連タグ

ドラえもん ひみつ道具

透明マント

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