概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC17巻収録「かたづけラッカー」。
このスプレーを吹き付けると、どんな物でも見えなくすることが出来る。自分に吹き付ければ透明人間として行動出来るようになる。見えなくなった物は専用の虫眼鏡(正式名称不明)で確認することが可能。
ドラえもん曰く「急にお客さんが来た時、部屋を綺麗に見せる為の道具」とのこと。しかし後のエピソードでは、ドラえもんやのび太は姿を消して行動する為に使用している(TC31巻収録「エスパースネ夫」、TCプラス2巻収録「人間プログラミングほくろ」、TCプラス5巻収録「そうなる貝セット」)。
上記の初登場エピソードの扉絵では、ロボットであり、尚且つ赤外線アイ(暗闇でも周囲が見える装置)を搭載しているドラえもんも、かたづけラッカーの効果により見えなくなっている物を視認することが出来ていない。
その為、この道具はロボット及び赤外線センサー等のセキュリティシステムを含む無生物に対しても効果を発揮する。
姿を見えなくした者の声が周囲に聞こえるかどうかは、エピソードによって描写が異なっている。上記の初登場エピソードでは、のび太がこの道具を使用してスネ夫及び新聞代の請求に来た人の姿を消したのだが、のび太には彼らの声が聞こえていた。
その一方、上記の「人間プログラミングほくろ」では、この道具を使用して姿を消したのび太がしずか・ジャイアン・スネ夫・出木杉の至近距離で声を出したのだが、しずか達はのび太の声に一切気づいていなかった。
原作版短編では効果が持続する時間は不明だったが、大長編及び映画『宇宙小戦争』にて、ラッカーの効き目は4時間しか持続しないことが明らかになった。
参考として『ドラえもんのひみつ道具使い方事典3』では、この道具は「非フロン系ガス」、「光屈折プラズマ」、「透明粘着微粒子」で構成されており、ラッカーを吹き付けると透明粘着微粒子の働きで光屈折プラズマが付着し、そのプラズマの効果で光が当たる前に光が曲がって進んでしまう為、物や人が見えなくなると解説されている(ただし大長編版『宇宙小戦争』では、ドラえもんはこの道具を取り出した際に「地球人の姿のままじゃたちまち怪しまれるからね。透明になっていこう」と発言している)。
関連道具
- ラッカーおとし
「かたづけラッカー」の効果を瞬時に取り消すことが出来る道具。上記の名称は大長編版『翼の勇者たち』で設定されたものだが、大山のぶ代版アニメでは「あらわしラッカー」という名称になっている。
- かたづけラッカーDX
映画版『緑の巨人伝』に登場したひみつ道具。
このスプレーを物体に吹き付けると、落とし主(ゴミなら捨てた人間)の元へ瞬間移動させることが出来る(漫画版では「落としものカムバックスプレー」を使用しており、こちらも吹き付けた物を落とし主の元へ移動させることが可能)。