概要
箱庭学園第97代生徒会長。めだかの先代の生徒会長に当たる。3年13組所属。ヒトの範疇を揺るがすレベルの巨漢。
表向きは気さくだが基本的にシャイで、何でも一人で背負い込もうとしがちな性格。似合いもしないのに悪ぶったりするあたりくじらに似ているらしい。
めだかが生徒会長を志すきっかけとなった人物である。
「知られざる英雄(ミスターアンノウン)」という異常性により、誰にも、生徒会役員にすらも気づかれることなく学園の平和を守り続けていた。感謝も賞賛も見返りも求める事なく1人で戦い続けた、「英雄と呼ばれなかった男」。
作中での近接戦闘能力は最強を誇り、近接戦に限れば高千穂やめだかでさえ足元にも及ばない。個人で軍隊を相手取れる強度を持つ。
生徒会戦挙を見据えた凶化合宿の最中に、過負荷の奇襲を受け負傷。戦意喪失の中で、不知火の過負荷「正喰者」を受け、新たな異常性「光化静翔(テーマソング)」を発現させ、副会長戦に出場する。蝶ヶ崎の過負荷の前に苦戦するも、「知られざる英雄」が失われた事で日之影のことを思い出した箱庭学園の生徒達の応援を受け、ルールを味方につけて彼に勝利した。
知られざる英雄(ミスターアンノウン)
自身の存在を他人に一切認識させず、本気を出せば人の記憶から存在した事実や接触した経緯をも消すことが出来るという異常性。本来は彼の「強さ」を指す戦闘力に由来した異常性である。認識できないというのは目立たなかったり陰が薄いといった理由からではなく、誰もが目を逸らし忘れたくなるほどの巨大で破壊的な強さの副産物。言わばめだかの「動物避け」を極限まで発展させた体質。
光化静翔(テーマソング)
「知られざる英雄」を代償に半袖の「正喰者」の改造を受けて新たに手に入れた能力。視認不可能、文字通り目にも留まらぬ光速での移動・攻撃を可能とする異常性。能力発動時は髪が黒くなり、身体に痣のようなものが浮かび上がる。めだかの「改神モード」の更に先の状態。「知られざる英雄」が精神的な理由で認識不可能にするものだったのに対し、こちらは物理的な理由で認識不可能にするスキルである。
知られた英雄
正喰者の副作用によって、知られざる英雄を代償に得た光化静翔を失い、ただの喧嘩が強いだけの大男になってしまった日之影空洞。
そもそも知られざる英雄自体が「相手を叩きのめすことに何の感慨も感じない(だから負けた相手からも認識されない)」日之影の性格の延長線にあった異常性であると暗示されていたため、めだかとの戦いで敗北を経験し、「自分よりもめだかの方が生徒会長に相応しい」と認識してしまった時点で知られざる英雄自体は喪失していてもおかしくない状態だった。(もっと言うなら、マイナス十三組との生徒会戦挙を経て、「自分が排除してきた敵も、戦ったのが自分じゃなくてめだかや善吉だったら、今でも箱庭学園の一員だったのだろうか?」という疑問を持ってしまっており、本人の心情的にも到底使えるものではないだろう。)
異常性を失った日之影には、幾度も戦いをくぐり抜けてきた『タフさ』と、2年間箱庭学園の生徒会長を務めてきた『実績』のみが残ることになった。