概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC27巻収録「分身ハンマー」。
外観は小さなハンマーで、すべきことが2つ以上ある時、この道具で頭を軽く叩くと自分の分身を生み出すことが出来る。生み出せる分身の数に制限は無く、頭を叩けば何人でも分身を生み出すことが可能。分身の頭をこの道具で叩けば、分身は自分の体へと戻る。
この道具によって現れる分身は、使用者がその物事をしなければならないという気持ちから生み出されている為、どんなに嫌なことや気が進まないことを頼んでも分身は快く引き受けてくれる上に、責任を持ってその物事をやり遂げようとしてくれる(作中でものび太はこの道具で生み出した分身に宿題を頼んだのだが、分身はずっと机から離れず宿題をやり続けていた)。
ただし使用者本人が、その物事をやりたくないと考えていた場合、生み出される分身は全身の色が薄くなる。使用者があまりにやりたくないことだと、分身も気が進まないのか生み出される直前に引っ込んでしまうこともある。その際は頭を強く叩けば分身を強引に飛び出させることが出来る。また、故障した分身ハンマーを使用した場合も、生み出される分身は全身の色が薄くなる(TC45巻収録「四次元くずかご」)。
派生作品
2009年版「のび左エ門の秘宝」(水田わさび版アニメ)では、敵との戦闘時にドラえもんが戦力を増やす為にこの道具をのび太に渡した。
この作品では、使用者がひみつ道具を身に着けている状態で分身ハンマーを使用した場合、分身は使用者と同じひみつ道具を身に着けている状態で生み出され、複製されたひみつ道具は本物と全く同じように機能する様子が描かれている。
作中では「ブラックベルト」(腰に巻いておくと柔道の達人となり、使用者の腕力等を無視して触れた物を何でも投げ飛ばすことが出来るようになるひみつ道具)を巻いたのび太がこの道具を使用すると、生み出された分身もブラックベルトを身に着けており、どちらののび太もブラックベルトの力で敵を投げ飛ばしていた。
関連道具
本来は『パーマン』に登場する道具だが、TCカラー作品集2巻収録「うらないカードボックス」にてドラえもんが取り出している。
この人形の顔に付いている赤いスイッチを押すと、押した人の姿を全てコピーしたロボットに変身する。すべき物事があった場合は代わりにやってもらったり、同じ物事を分担して行うことが出来る。詳しくは項目を参照。
- 分身蜃気楼
大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「二人のしずかちゃん」に登場したひみつ道具。
スプレー型のひみつ道具で、これを人に吹き付けると、その人の周りに霧が立ちこもり、そこからその人の分身を生み出すことが出来る。
取り消すにはオリジナルが分身に向けてこの道具の光を当てれば良いのだが、分身は総じて気が強く(ネズミに強いドラえもん、ジャイアンに喧嘩を売るのび太等)、消されることを拒む者もいる。
- インスタントコピー機
水田わさび版アニメオリジナルエピソード「インスタントママ」に登場したひみつ道具。
コピーしたい人にレンズを向けてボタンを押し、コピーしたい人数を入力すると、本人と全く同じ姿のインスタントコピーロボットを生み出すことが出来る。
こちらも「分身ハンマー」や「コピーロボット」と同様に、嫌なことやすべきことをコピーと分担して行うことが出来る。