イセカイナビ
いせかいなび
───ヒットしました。ナビゲーションを開始します
『ペルソナ5』に登場する、主人公たちを認知世界へと案内する謎のアプリ。
物語の序盤、東京に到着した主人公のスマホにいつの間にかインストールされ、何度消しても復活した。
認知世界へと入り込み、ペルソナ使いとして覚醒、または素質ありと判断されると自動的にインストールされる。
双葉曰く「アプリに似ているが全く別のナニカ」。通常のアプリケーションとは全く異なる存在であり、このアプリの解析・ハッキングは不可能らしい。
「心の怪盗団」はこのアプリを使用し、認知世界に干渉することで悪人を「改心」させ世直しを行っている。
アプリに3つのキーワードを入力すると認知世界へのナビが始まる。
必要なワードは「人物の名前」「執着している場所」「そこを何と認識しているか」。
(例:「山田太郎」は「公園」を「秘密基地」と認識している。)
キーワードは音声入力のため、何気ない会話で突然認知世界に迷い込むこともある。また、案内開始の際、アプリの有無や本人の意思に関わらず、半径数メートルにいる人間は強制的に認知世界へと引きずり込まれる。
なお、「ナビ」と銘打ってはいるが、イセカイナビが案内するのはあくまで「現実から認知世界まで」であるため、認知世界の地図などは全く表示されず、探索は自分の足で行わなくてはならない。
また、現実世界と認知世界の「境界」は「認知世界に侵入した地点」であり、現実に戻る場合は侵入した地点まで戻る必要がある。
文字通り、人々の「認知」によって成り立つ異世界。心の世界とも呼ばれる。
大衆がそれをどのように認識しているのかが重要視され、この世界ならば猫がバスになることも、おもちゃの銃刀が実弾・真剣と同等の威力・強度を発揮することも可能。心の怪盗団はこれを利用し、現実世界で入手したおもちゃやレプリカを認知世界での武装として活用している。
この世界には認知によって生み出されたNPC的な存在「シャドウ」が多数棲息する。
シャドウには現実世界の人間の本音・本性を司る、人型で金色の瞳を持つシャドウと、それ以外のシャドウの2種類が存在する。
人間の本音・本性を司る金眼のシャドウは特別な部類に入り、歪んだ欲望が凝り固まることで後述のパレスを形成するほか、現実世界における当人の心とリンクしており、殺害するとその人物は廃人と化してしまう。
それ以外のシャドウは本人とはリンクしておらず、倒してしまっても現実世界に影響はない。
怪盗団の派手な衣装は、この世界でシャドウに「敵」と警戒された際に自動的に変化する。
また、ペルソナ使いにとって自身のペルソナそのものが本人のシャドウに該当するため、ペルソナ使いがペルソナ使いの認知を書き換えることは不可能である。
パレス
とてつもない歪んだ欲望を持つ人物が認知世界に形成する自分だけのテリトリー。
その人物が執着している場所を認識している形へと変貌させ、己が主として君臨する。主である金眼のシャドウは自分が認識している通りの格好をしている(王様、殿様、ファラオなど)。
パレスには現実世界の面影があり、現実世界にも存在する人間が出歩いていることもあるが、彼らはパレスの主がイメージする彼ら自身が具現化したものであり、本人ではない。これを「認知上の人物」と呼ぶ。「パレスの主が周囲の人間をどう認識してるか」が具現化・実体化しただけの虚構なので、認知上の人物を倒したり救ったりしても現実には何の影響も及ぼさない。一般シャドウと似た存在であるらしく、怪物に変貌して襲いかかってくることもある。
また、金眼でない一般のシャドウ(通称:野良シャドウ、雑魚シャドウ)も、パレスの主のしもべとして多数徘徊している。「交渉」のコマンドで聞き出せるところによると、元々はペルソナに近い存在だったが、パレスに取り込まれてシャドウ化させられていたようだ。
パレスは主にとっての欲望の根源「オタカラ」を核としており、これを奪われると歪んだ欲望が消え去り、現実世界にて「改心」する。この「改心」は何らかの要因によって歪んだ欲望のみを取り去る事で、歪んだ欲望という謂わば「心の鎧」を剥がされた者は、何かしら重い罪を犯していた場合、良心の呵責に耐えきれなくなり贖罪に走る場合が多い。
また、この歪んだ欲望は必ずしも本人に利する訳ではなく、人にとっては重石となり、それに苦しめられる事もある。
あくまで歪んでいた感情を元に戻すだけなので、「改心」した対象が取る行動は様々である。一種のカウンセリングのような物で、酔いが醒めると表現した方が的確かもしれない。
また、パレスの主のシャドウを殺害すると現実世界の当人も廃人になってしまうと上記したが、これは歪んだ欲望のみならず生きるのに必要なありとあらゆる感情まで消滅させてしまうが故の現象である。
オタカラは普段は明確な実体を持たず、靄のように空中を漂っているが、現実世界で「狙われている」と認識させることで実体化する。怪盗団が予告状を送りつけるのはそのためである。
また、実体化したオタカラはいかにも財宝と呼べる見た目をしているが、これは認知上の姿であり、現実世界における本来のカタチとは別物である(金メダルを王冠に、子供銀行の札束を延べ棒に……など)。
パレスでの出来事を現実世界の人間は感知できないが、多少の警戒心は感じる模様。逆に現実世界の出来事はパレスに多大な影響を及ぼし、現実でターゲットに警戒されるとパレスへの立ち入りそのものが不可能になる可能性も高い(現実で警戒心を解き、侵入しやすくする事も可能)。
なお、豹変している建造物はパレスとなっている場所だけだが、周囲の風景の再現度はパレスの主の観察眼・興味に依存している。パレスの主にとって見知った場所なら現実と遜色ない場合が多いが、パレス以外に全く興味がない人物なら辺り一面が不毛の砂漠になっていたりもする。
ペルソナ5:The Phantom Xにおいてもイセカイナビは登場、認知世界へ入るためのトリガーとして機能する。
アイコンデザインは本家と変えられており、目は丸い形に改められ、その回りを蛇のようなものがぐるりと一周している。作中ではウロボロスのようだと称されているが、誰がいつ何のために作ったか、何故主人公らのスマホにダイレクトに入れられているのか等の詳細は不明。
主人公はある日の帰りの電車内でいつの間にかインストールされていたのを発見、1回消したもののルフェルとの会話中に復元されていた。その直後車内に乱入した自転車配達員による混乱の中でアイコンを押してしまい、ルフェルと共にメメントスへ迷い込むことになる。
他の面々もいつの間にかインストールされているのだが、そのトリガーは不明。
プレイヤー間では「誰かが転移する瞬間を見る」「主人公のスマホのホーム画面を見る」だと予想されている(素羽は主人公が落としかけたスマホをキャッチする際にスマホから赤い光を見ている、理子は主人公らが転移した瞬間を目撃、等)。
ルフェル曰く、現実世界で起動した場所によって飛ばされた先の安全度が変わるようで、道端で起動すると大抵の場合はシャドウが多く、逆に駅は比較的マシ。渋谷駅の周辺は決まってメメントスの入口(第1階層手前)に飛ばされるため最も安全らしい。
そのため、先を急ぐあまり慌てて素羽が電車内で起動した際には、転移した先で囲まれる事態になっている。