概要
呪術高等専門学校東京校１年の担任と生徒であり、師弟、また五条は宿儺の器である虎杖の処刑人という立場にある。
虎杖は両面宿儺の指を取り込み、処刑対象となった虎杖に対し、五条は「宿儺の指を20本全部取り込んでから処刑すべき」と上層部に進言し、執行猶予を付けさせ、呪術高専に入学させた。
五条は虎杖に対して「自分の後継となりうる逸材」と期待をかけており、頻繁に修行をつけていたり、原作58話では京都校との交流戦で行った野球戦の際に送りバントをした伏黒に対して「悠仁や僕なら常にホームランを狙う」と自分と同列に比較したりしている。
ちなみに虎杖の制服は、五条が正規品から勝手にカスタマイズしたものを着せている。
公式ノベライズによると五条と虎杖はノリが似ているとのことで、実際作中で五条の言動に対し、虎杖のみがついていっている場面も多い。
五条はなんとか虎杖の秘匿死刑に執行猶予を取り付けたが、上層部はそれでもなお虎杖の早期抹殺を切望し、五条が留守の間に無茶な任務を虎杖に課し、目論見通り虎杖が落命してしまう。そのことを知った五条は悔しさを噛み締め、上層部全員の抹殺を目論むほど怒りをあらわにする。
またこのシーンでは、五条と付き合いの長い家入が「珍しく感情的だな」「随分とお気に入りだったんだな」とつぶやく台詞があり、五条が特別虎杖に期待を寄せていたことがわかる。
五条には夢があり、それは呪術界のリセット。
上の連中を殺す事は五条からすればいとも簡単だが、それだと誰も付いて来ない。だから次世代を担う呪術師を育てるため教鞭を取ったと話す五条。
「特に三年秤、二年乙骨、彼らは僕に並ぶ術師になる」という台詞のあと「悠仁もその一人だった…！！」と悔しさを噛み締める様に言う。
そんな話をしていると家入が「そこで見てるつもりか？」と声をかけたと同時に虎杖は生還する。
「悠仁！おかえり！！」「オッス ただいま！！」とやりとりしハイタッチするシーンは五条と虎杖のテンポのよさがよくわかる1シーンとなっている。
虎杖が宿儺と取引をして現世に帰還すると五条は歓喜した。しかし五条は上に報告はせず虎杖を最低限力をつける時間が欲しいと家入に告げる。それに対しがっつり匿う感じ？と家入。五条はそれに否定し交流会までには復学させると話す。「簡単な理由さ、若人から青春を取り上げるなんて許されていないのさ、何人たりともね」
復学の際は悪戯好きの五条に「やるでしょ サプライズ！！」と焚きつけられ、軽薄な五条の言い分にも「イイネ！！俺何したらいい！？」とノリよく乗っかり、五条の運ぶ箱に入って登場し場を凍らせた。
ネタバレを含む関係性
原作143話で、呪術高専二年生の特級呪術師乙骨が虎杖に対し「五条先生がわざわざ会いにきてね 君のことを頼まれたんだ」というセリフがある。この際五条はこの虎杖のことを頼みに行くにあたりわざわざアフリカへ飛んでいる。
現在、虎杖は伏黒、乙骨とともに五条奪還に向けて奔走をしている。
「五条先生を返せ！！」
と虎杖が羂索をまえに発したセリフから、虎杖にとって五条悟が基本的に他の人間ならば連想するであろう最強の術師ではなく、自身の師であり大切な先生だと認識していることが感じられる。尚アニメ60話にて、他の五条悟を知る者と同様に五条悟を最強と称している。
原作211話では五条悟が獄門疆の封印から解放され、宿儺と羂索と対峙し羂索に｢勝つ気かい？｣と煽られるところで、虎杖の高専入学前に虎杖と交した一連の会話と｢負けちゃう？｣と聞かれたことを思い浮かべながら、そのときと同様に笑みを浮かべながら｢勝つさ｣と答えた。
原作222話での宿儺と裏梅の会話から宿儺の指が1本見つからないことと、恐らくその指は五条が持っているのだろうということがわかる。これは"宿儺の指を20本全て取り込んだ後死刑"とされている虎杖が20本全てを取り込むことを阻止するため、即ち虎杖の死刑を阻止するためだと推測できる。
また222話では五条が宿儺との対戦に向かうところも描かれている。仲間達が"五条悟は最強"という事実の前に心配することや応援することに疑問を感じ、どうするべきかと考え倦ねている中、宿儺戦前の緊張感を纏った五条の登場に誰も言葉を発せられず、その場の空気も張り詰める。そんな中いつも通りな虎杖の｢先生!!術式邪魔!!｣という一声に五条も驚いた表情をした後満面の笑みで｢ばっちこい！！｣と背中を向け虎杖を始めとし、仲間たち全員から背中を叩いて激励されるシーンがある。
このことから、虎杖悠仁の元々呪術界に居なかったことにより生まれた純粋な疑問や、五条悟を術師の前に先生であると無意識のうちに考えているように感じられる発言や行動が、五条悟にとっても特異であり、異質であり、それでいて好ましく、たった1年弱という期間にもかかわらず印象に残る存在であることがわかる。
アニメ
原作でも距離が近い2人。アニメ版は作者が制作に参加していることもあり、雰囲気は損なわれていない。アニメ2話で虎杖の中の宿儺の呪力を確認するシーンでは、キスするんじゃないかと見間違えそうなほど近付くシーンがあり、虎杖がそれに照れてか頬を赤らめるという反応を見せたため、ネットがざわついた。
他にもアニメ3話で虎杖が五条に抱きつき頬擦りしたり、アニメ5話では五条が虎杖の頭に優しく掌を乗せたりなど要所要所で距離が近い場面がある。
じゅじゅさんぽ
アニメでは、本編とは別に3話から23話まで作者が描いたネームを元にした「アニメじゅじゅさんぽ」が放映された。各キャラクターの小話のような形で描かれている。
6話のじゅじゅさんぽでは、映画を観る修行をする虎杖の後ろから近づき邪魔をし虎杖に「うるさい」と言われている。
10話じゅじゅさんぽでは、釘崎のスカートを履く命知らずの五条に対して大笑いしている虎杖がおり、虎杖が地下室に匿われている間、五条が多忙な任務の合間に頻繁に地下室に足を運んで虎杖を構いにきていた様子。
13話じゅじゅさんぽでは、地下室で「この肉団子美味いね〜」と共に虎杖が手作りした鍋をつつくシーンが見られ、地下室にいる間はそこで虎杖の作った料理を食べていたのか？と放映時は界隈に衝撃が走った。
14話のじゅじゅさんぽでは、高田ちゃんの番組を観る東堂の後ろを二人軽いノリで話しながら寄り添って歩くシーンがあったりと仲の良さを表されることが多々ある。
じゅじゅトーク
オーディオドラマじゅじゅトークでは、五条のテンションの高い軽薄なノリに、虎杖のみがついていけているシーンが顕著に見られる。またそれも無理をしているようでもなく、自然体で接しているところからも二人の気の合いようを察することができる。
公式ノベライズ
呪術廻戦では、公式ノベライズとして全2巻の小説が発刊されている。
ノベライズ1巻の2話「反魂人形」では、アニメ9話(原作19話)で他の用事で引率が難しくなった五条が虎杖を後輩である七海に託しに行く前日譚が描かれている。
虎杖の任務に七海を同行させるため、忙しい合間を縫い虎杖のことを託すために七海の任務地であった北海道へわざわざ飛ぶという行動を見せている。
小説内でも
「宿儺の器じゃない。虎杖悠仁という一個人についての話だよ。」
「真っすぐな子なんだよね」
「そういう子は、一度でも心折れた時が心配なんだ」
と、とても虎杖個人を大切にしているような側面が見られる台詞が多い。
ノベライズ1巻の4話「働く伊地知さん」では五条が長らく呪術高専を留守にする際は伊地知の家に身を寄せさせたりと、虎杖の保護に関しては五条が特段世話を焼いていたように見られる。
ノベライズ1巻の5話「守鬼幻視行」では、虎杖が五条が用意した部屋で生活を送る中、その部屋で部屋着で雑誌を読みながらソファに転がっているという場面があり、隠遁生活を送る虎杖のもとに出来る限り通っていた様子。
またこの回では優しく問いながらも、里桜高校(順平の母、順平の死)に関する回で己の弱さに心の折れかけた虎杖を厳しく発破をかける台詞もある。
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