概要
交響詩篇エウレカセブンの、全三部作からなる映画化企画。
続編、総集編ではなくリブート作品であり、設定や世界観をある程度引き継ぎながらも、新しい物語が展開されることになる。
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1
あの時のこと、あの子のこと…俺が見つけた大切なもの
あらすじ
軍所属の科学者であるアドロック・サーストンは、自身の立案したコーラリアン殲滅計画であるネクロシス作戦の過ちに気付き、人型コーラリアンのエウレカと共に造反、決戦弾頭シルバーボックスの暴走を食い止めて犠牲になり、人類救済の英雄となる。
…その10年後、ネクロシス作戦(俗にサマー・オブ・ラブ)の戦没者追悼集会が行われる中、それとはてんで関係のない場所で、レントン・ビームスは野犬の群れに追いかけまわされていた。
絶体絶命の窮地にあって、レントンは自身がここにいる経緯、理由を回想することになる。
概要
2017年9月に公開された第一部。
前半ではTVアニメ版で過去の出来事として語られるのみであったファースト・サマー・オブ・ラブを本格的に映像化し、アドロックが己の不始末をつけるため、エウレカと共にネクロシス作戦妨害のための戦いに挑むこととなる。
一方後半では、ポケ虹でも使われた再編集方式がとられており、月光号を脱出後白鳥号に拾われ、その後白鳥号を発つまでの出来事が、白鳥号を発った直後に行われる回想という体で描かれる。
名前から分かる通り、ビームス夫妻がレントンの正式な養父母となっているなど、この時点で世界観がTV版から少し離れている。
完全新作となった前半部分(といっても全97分中30分弱)は、圧倒的な迫力もあって高く評価されるものの、ほとんど再利用の映像で構成される後半部については不評の声も多い。
しかも後半部は時系列がかなり複雑に入り乱れた構成になっており、設定変更も相まって初見はもとよりエウレカ古参ファンにすら混乱を招いてしまっている。
ANEMONE/交響詩篇エウレカセブンハイエボリューション
世界か、愛する人か―ひとりぼっちの少女たちの、究極の選択
あらすじ
石井・風花・アネモネは、物心つく前に母を亡くし、父親に男手一つで育てられていた。
その父すらも軍務で失った彼女は、気丈に振る舞って見せる一方で、その胸中では不安や寂しさを押し殺しながら生きていくことになる。
成長し国連所属の軍人となった風花は、人類の敵、謎の生物エウレカセブンに覆われた東京で、AIドミニクとともに戦いを挑む。
エウレカセブンとの戦いや、その中で出会った少女との対立を通じ、父の死の真相とその遺志に向き合っていくことになる。
概要
2018年11月に公開された第二部。
映像の6割が再利用、世界観の変更も細部にとどまった1とは打って変わって、大半が新規映像となり、世界観もTV版とは完全に切り離された。
あらすじに記載されている通りメインキャラの出自も全く異なり、大人びて見える一方で等身大の少女としての一面が強調されるアネモネ、常に強気かつ堂々とした振る舞いでアネモネを振り回すドミニクなど、人格面でもTVシリーズとはほぼ別物レベル。
1から引き続きの登場となるエウレカもTVシリーズとは全く違う一面を見せることになる。
その他1には登場しきれなかったサブキャラクターも、何名か脇役として登場している。
新規作画によるアクションシーンはクオリティが高く、再利用部分についても画面比の違いすら演出に組み込む効果的な手法がとられており、設定面の情報量の割にシンプルでまとまったストーリーもあって、1に比べると高い評価を得ている。
一応第二部ではあるものの、本作の中で理解するために必要な情報は与えられるため、第二部のみでも十分楽しめる。
というか本作を視聴した上でも1の構成、作品間の繋がりを理解するのは楽とは言い難い。
EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション
完結編。
2019年公開予定だったが延期し、2021年初夏を経て、2021年11月26日に公開予定。
それに伴いタイトルも『EUREKA』である事が明らかになった。